Kino Festival 2022
面白かったです。
ミリアムとポール夫婦が雇ったナニー ルイーズ。最初は完璧なナニーに見えた彼女。夫婦にも信頼されバカンスにも一緒に行き一家の中に入り込んでいくルイーズだが、次第に隠されていた彼女の歪みが顕になる。不機嫌さで子供たちを支配し、長女ミラの誕生日には常軌を逸したバカ騒ぎをし、留守宅に入り込んで全裸で寝そべり、散らかし放題で飲み食いする。さらに有り得なくエグすぎることも😨(見て！)
次第に彼女の異常さに気付いていくポール
「あいつはおかしい…」
そして区の託児所に子供たちの受け入れが決まったとき、さらなる悲劇が起こるのだった・・・。

今回はあらすじだけみたいになってすみません🙇‍♀️ 日の目を見ない作品なので皆さんに知って欲しかった。好き嫌いの分かれる作品ではありますが。

パーフェクト・ナニーって絶対皮肉タイトルだろうと思っていたらやはりだった(原題は「優しい歌/ララバイ/子守唄」)
お話は完全にスリラーだが、描きかたは静かなドラマで、中盤あたりからじわじわ雰囲気が変わっていくものの終盤まであまり大きなことは起こらない。

妻ミリアムを演じたのはタハール・ラヒムの奥さんレイラ・ベクティ。

多忙なミリアムとポールはナニーとしてルイーズを雇い、妻の仕事復帰と家庭の充実を図ろうとしたがナニーは何かがおかしい……という話。

背景に産後の仕事復帰のハードルの高さや、就職にあたっての女性の不遇や貧困、ネグレクトなんかもあるが、そこはさらっと描かれてあまり強調されていない。
だからタイトルからくる先入観や作品情報などから受ける印象がなければ、ルイーズが本当に良いナニー、良いおばさんに見える。逆に事前情報を頭に入れていた人にとっては想像通りに展開していく。

こういう事件って実際に起こっていそうだなという生々しさはある。
人は見た目だけでは判断できないものだし、何かおかしいな？と思っても決定的なことが起こるまで責めたりできない良心に似た何かもあったのかもしれない。
気づいた時にはもう手遅れ、取り返しのつかないことになってしまう。

原作小説があるようだが、元になった事件があるんだろうか？それともフィクションなんだろうか？
いずれにせよ事件の再現ドラマ風、最初から最後まで捻らずまっすぐに描きましたって感じの映画だった。
タコの象徴するものを考えるとなるほどねという気もする。

最後のポールの表情……
この後の夫婦もどうなるかと思うとつらい。

コメント欄にメモあり👇

邦題合ってないというか
ナニーという存在を勘違いさせてしまう

流れとしても、フランス映画ぽい感じ