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迷宮の女
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『迷宮の女』に投稿された感想・評価

菩薩
4.0
旦那は寛容どころか社交界の華として利用価値があるからと嫁さんを手放さないだけじゃないか一番タチ悪い…。終始この後絶対良くないことが起きますの雰囲気を漂わせながら上昇していく物語は尺中盤ら辺で案の定奈落の底へと落ちていく。タイミングの悪さがものを言うとは言え全ては旦那の掌の上で踊らされているだけの様な気も、どうせいつかは破綻するロマンスを悠々遠巻きで見続けられるだけの余裕が憎い…。クリスマスにも一人で映画を観るしか予定のないシネフィルネキにだけは微かな希望が残される、君だけはなんとしてでも幸せになってくれと思わずにいられず。残された舞台で自らの役目を全うしようと心ここにあらずのまま颯爽と踊り出すラスト、迷宮の出口は入り口の出口へと直結しているこの絶望感よ。
3.5
身分の違う男女の恋を描いたよくある物語。冒頭の無人のサッカー場が二人の愛の大きさとその儚さを暗示しているようで、上手いなと振り返ってみて思う。終始そない驚く場面はないのだが、ヴェーラの触込みにもあったように、女が座椅子の肘掛けに腰掛けるその異様な美しさには震えた。あと、商店が軒を連ねる街中はセットだと思うが、人工的な空気を感じさせない温かみがあり、導線もスムーズで、フレンチの職人魂を感じた。
冒頭の空虚なスタジアムと終盤の煌めくダンスパーティーは明確な対比。観客のいない場での二人は燃えるような愛情を交わすが、富裕層の華やかさに紛れたラストの男女は冷え切っている。身分を偽り手にした愛だが、結局は、愛そのものが偽りの鳥籠の人生に。その皮肉な構図がすべて。
悪意や卑しさからの悲劇ではなく、希望に溢れた善良な人たちがただ純粋に愛を追い求めていき、誰もが不幸になっていく。赤ん坊の病死は運命ではあるが、端から報われない二人による犠牲者でもある。
「みな孤独なんだよ」とか、「幸せを期待しなくなった」とか、身分差による関係性が絶望により等しく連帯されていくのが素晴らしい。幸福には上下あるが、深い哀しみによる痛みは公平。
大金持ちの屋敷でのパーティーもそうだが、これだけのセットを建てギチギチに芝居をさせる、ある種「窮屈な映画」は、もう撮れない。

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