ろさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

ろ

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はなればなれに(1964年製作の映画)

4.6

みんな、みんな
不信と悲しみを抱えて
はなればなれに


京都の市バスって、ほんとたくさん路線があるんですよ。
四条大宮行き、清水寺行き、岩倉行き・・・。
今日の目的地、京都みなみ会館は九条!
だけど
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シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

4.8


これは君の人生 どこへでも行ける
ハンドルを握って アクセルを踏んで
カッ飛ばせ スピードを上げて
アクセルを踏め


めちゃくちゃおもしろかった~
音楽には疎いけれど、この映画はバシッと心に刺さり
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奇跡のシンフォニー(2007年製作の映画)

4.1

「音楽は捨てるな。何が起きても」

みなさん、毎日音楽を聴いていますか?

私は高校生の時にハマって以来、ブルーノマーズからマルーン5、コールドプレイ、エドシーラン、オアシス、そしてビートルズ、カーペ
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小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)

3.6


窓にいる娘は誰だろう
雨が降るのを眺めている
メロディ、人生は雨ではなく
メリーゴーラウンドさ

主人公ダニエルは、同じ学校に通うメロディに恋をした。

墓地で語らう二人。
目の前には、50年連れ添
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フライド・グリーン・トマト(1991年製作の映画)

5.0

「鏡で自分を見たら、イヤな女が映ってた。だから自分を変えたの」


これはおもしろかったですね~。

白人至上主義集団KKKが出てきたり、女性が強く生きる時代を反映していたり、ミステリーのスリルを味わ
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ミスター・ロンリー(2007年製作の映画)

4.4

「空にある星は毎晩死んで、翌朝生まれ変わっているんだ。そして自分が再び輝ける夜を待ってる」


ディエゴ・ルナ・・・!
なんてステキな役者なのだろう!
うますぎる、演技!!!

本当に、ローグワンに出
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人生フルーツ(2016年製作の映画)

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☆今回は、実際の手紙をレビューとしてあげます。


おじいちゃん、おばあちゃんへ

お元気ですか?
ひろちゃんは今、京都のスターバックスコーヒーでチャイを飲みながらこの手紙を書いています。

京都の
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インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

5.0


11歳の少女ライリーの頭の中。
ヨロコビを中心にイカリ、ムカムカ、ビビリ、そしてカナシミがライリーを見守る。

家族とともにサンフランシスコに引っ越したライリー。
新しいクラスで自己紹介をする彼女の
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マイ・マザー(2009年製作の映画)

4.5


「母を愛せない。
 でも、愛さないこともできない」


これは最初から最後まで、トリュフォーの「大人は判ってくれない」でしたね。
ラストはたぶん監督の願い。
心が震えました。

「僕と母が他人なら、
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

3.6


悲しみの渦に飲み込まれて
ココロがポッキリ折れてしまったら
私たちは一体、どうすればいいのだろう?


主人公リーは兄を失う前に、大事なものを亡くしていた。
だからどうしても、このマンチェスターには
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イヴの総て(1950年製作の映画)

4.3

女は強く、脆く、あざとい


私がクラシック映画の魅力を知った作品。それは「ローマの休日」ではなく、今作「イヴの総て」でした。白黒映画って、こんなにおもしろいんだ!と感動。それ以来、名作を中心に観るよ
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レベッカ(1940年製作の映画)

4.4

「レベッカはどんな方?」
「あれほどの・・・あんなに美しい方は見たことがありません」

ヒッチコックの名作で、母が大好きな作品。
やっと鑑賞できました。
ヒッチコックならではの斬新な構図と見事な音楽が
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オリエント急行殺人事件(1974年製作の映画)

3.9


白く光る雪に、黒々と輝くオリエント急行がそびえ立つ。

巨匠シドニールメット監督がアガサクリスティーの名作を映画化。

イギリスドラマでポワロシリーズをずっと見ていて、今作は「ナイル殺人事件」と同じ
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パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー(1998年製作の映画)

4.2


晩年、重度のうつ病に悩んでいたロビン・ウィリアムズ。
そんな彼が今作で演じるのは、うつ病患者と医者。
なんかもう、それだけでジーンときちゃう。
ロビン自身もツライ想いをたくさんしただろうなぁ・・・と
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フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

3.8

ママは言ってた。
”奇跡は毎日起こるのよ”って。

あっというまの142分。
ゼメキス監督のアメリカンマジックにかかってしまいました。


脚装具がとれ、羽ばたくように走る。
フォレストは時代を駆け抜
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

5.0


なんてことだろう。
涙が溢れて止まらなかった。

私は今まで社会学部で、一体何を学んできたのだろう?
現実を目の当たりにして胸がつまった。


日本の子どもの貧困率は6人に1人。
先進国の中でも深刻
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恋恋風塵(れんれんふうじん)(1987年製作の映画)

4.1


小さい丸がどんどん迫って来て、
ここがトンネルの中だったことを知る。

真っ暗なトンネルを抜けると一面のミドリ。
新緑の青さが目にしみる。
木々が風にそよぎ、遠くの山々を、雲を眺める・・・。

この
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風櫃(フンクイ)の少年(1983年製作の映画)

3.9


「行き当たりばったりね。
兵役もまだ、特技もなし。
高校中退で何が出来る?」


ドラマチックに、ヴィヴァルディ「冬」がかき鳴らされ、
映画館ではヴィスコンティの「若者のすべて」が上映されている。
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冬冬の夏休み(1984年製作の映画)

4.5


「仰げば尊し」で始まり、「赤とんぼ」で終わる今作。
少年トントンの夏休みが鮮やかに描き出されます。

序盤はトントンのTシャツにプリントされた、ちょっと不気味なキャラクターが気になって、いろんな意味
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人生タクシー(2015年製作の映画)

4.7

20年間の映画監督禁止令を受けているジャファルパナヒ監督の最新作。

これは本当に良い映画でした。自信を持ってオススメします!
映画は撮影技術や、映像の美しさではない。
心に訴えかけてくるものが、この
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運動靴と赤い金魚(1997年製作の映画)

4.6

「3等になって、お前に靴をやるよ!」

初イラン映画!
明日「人生タクシー」を観る予定なので、その予習に今作をチョイス。

主人公アリと、その妹ザーラの健気なこと!
よく泣いて、それでも一生懸命に走り
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.0

「私にはどうしてもやらなきゃいけないことが、まだある」

久しぶりの邦画に選んだのは、昨年の話題作。あっという間の125分でした。引き込まれた~。

とにかく杉咲花ちゃん演じる安澄に感情移入しっぱなし
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M(1931年製作の映画)

4.5


「俺は選択しようがなかったんだ。自分の中に悪魔が潜んでいるんだ」

Murder(=殺人者)のM、そしてパッケージの表情が印象的な今作。

この時代でこの構成のサスペンス・スリラーってかなり斬新だな
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スリ(掏摸)(1959年製作の映画)

3.7

「カネは得たが、その先に希望は?」

先日「戦後ドイツの映画ポスター展」で今作のポスターを見てきました。
ジャケットのポケットから手がニュッと出ている、とても印象的なデザイン。ハンスヒルマンというアー
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僕の村は戦場だった(1962年製作の映画)

4.5


先日、京都国立近代美術館で「戦後ドイツの映画ポスター展」を見てきました。

ドイツが東と西に分かれていた頃に作成されたポスターが集結。
ロシアの影響を受けた東ドイツは質素で優しい雰囲気、アメリカの影
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我輩はカモである(1933年製作の映画)

4.4

60分のハイパーお笑い番組!

ドリフやクレイジーキャッツにも影響を与えたというコメディアン、マルクス兄弟。
三角帽にギョロ目のチコ、縮れ毛で一言もしゃべらないハーポ、墨で描いた口髭にメガネが特徴的な
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恋愛準決勝戦/ロイヤルウェディング(1951年製作の映画)

3.9

「人生は晴れたり曇ったり」

やっぱり、いつ見ても素敵なアステアさん。
今作、もちろんお話自体面白いんですが、“もうアステアさんしか見えない!”状態に(^_^;)笑 彼の身のこなしの軽やかさとダンスシ
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一日だけの淑女(1933年製作の映画)

3.8

「アニーを救えるのは俺たちだけだ」

キャプラ監督らしい一本。
人の善意が詰まっていて、笑えて泣けて。とても面白いです。

〈あらすじ〉
街でリンゴ売りをしながら暮らすアニー。
彼女は娘から届く手紙を
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家族の肖像(1974年製作の映画)

3.9

「君たちは私を眠りから覚ました。深遠で、無感覚で、音のない死の世界から」

よく分からない~(+_+)だけどなんだか面白い!
そう感じる映画、ありませんか?
私にとって、そういう映画は少なくありません
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ベリッシマ(1951年製作の映画)

4.3

「娘を有名にして幸せにさせたい。それが親の役目でしょ。それが罪だというの?」

めちゃくちゃ面白いヴィスコンティのコメディ。
娘を映画出演させたいお母さんの奮闘劇を描いています。
そのお母さんが強烈な
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白夜(1957年製作の映画)

4.2

「1年後、ここで待ちます。今日と同じ時間に。それまであなたが愛していてくれるなら、私は永遠にあなたと暮らします」


原作はドストエフスキーの短編小説「白夜」。
これは低予算映画で撮影期間は7週間。撮
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ベニスに死す(1971年製作の映画)

4.4


1年前から観たかったのですが、なかなかお目にかかれなかった今作。
先日、文学部の図書室にお邪魔したところ、ヴィスコンティの作品がズラリ。「熊座の淡き星影」「夏の嵐」「ベリッシマ」…もう大興奮でした。
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劇場版 嘆きの王冠~ホロウ・クラウン~/リチャード二世(2015年製作の映画)

4.5

「心の安らぎは天にある。我々はこの地上にあり、ここに生きているのは苦しみや悩み、嘆きばかりだ」

4月。
初めてシェイクスピアを読み、どっぷりハマりました(笑)
シェイクスピアは言い回しが難しくて慣れ
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タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)

5.0

すべてを越えて、心は届く

2009年に公開されたマレーシア映画。
女性監督ヤスミンアフマドの遺作です。

予告映像だけで涙が出てくる今作。
(↑めちゃくちゃいいのでぜひ観てみてください)
ほんとうに
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スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

4.7

「『人生は平等じゃない』そう思ってた」

鑑賞券が当たったので観に行ってきました♪
予想通り、いや想像以上におもしろかった~!!!

〈あらすじ〉
17歳のネイディーンはイケてない毎日を過ごす。
たっ
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ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

3.8

「君たちは大事なことを忘れてるよ。愛し愛される人との出会いは滅多にない奇跡なんだよ」

オープニングで"She"が流れ始めたとき、「これ、めっちゃ好きなやつやん…」と確信(笑)最後まで期待を裏切らない
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