わたがしさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

マーターズ(2007年製作の映画)

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 序盤のショットガン殺しは物凄くて、そのショッキング性を高めるためだけのためにここまでするのかよっていうぐらいの入念な人間の描写。人間に対して確固たる愛情がちゃんとある映画。
 構成は捻ってるけど話の
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エル ELLE(2016年製作の映画)

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 視覚と聴覚に訴えるショッキングな幕開け、そこから物語が復讐劇になることもなくスキャンダラスな何かに変貌するわけでもなく、淡々と有象無象がそれぞれきっちりと描かれていくだけという素敵な映画。
 有象無
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スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還(1983年製作の映画)

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 演出に関して思うことは「本数を重ねるごとに段々と特撮がリッチになっていってるな~」ってぐらいで、気が付いたらキャラクターとか物語にずんずん集中してしまう。それが自分にとっての初めてのスター・ウォーズ>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

5.0

 人間って結局は今の境遇とか1番身近な人間関係のありがたみを悟った瞬間が1番幸せで、そうすることで自身のアイデンティティも確立される。つまり、親とか故郷のありがたみを知ることこそが人間にとっての1番の>>続きを読む

スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲(1980年製作の映画)

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 面白れえなあ、面白えなあと思いながら結構夢中になって観てた。演出が良くも悪くもオーソドックスだからその分めちゃめちゃ物語に没頭できる。ヨーダの教えに感動しつつ。ハン・ソロとレイア姫のかわいらしいロマ>>続きを読む

ガメラ 大怪獣空中決戦(1995年製作の映画)

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 もしも実際に日本に怪獣が来た時のマジの対策をマジで描く感じ、シン・ゴジラほど丹念ではないにせよハラハラさせる程度にはしっかり描いて、エモいのかエモくないのかよくわからないファンタジー要素も織り交ぜつ>>続きを読む

ラプラスの魔女(2018年製作の映画)

5.0

 今、日本映画界で1番ミステリという分野に興味なそうな監督、三池崇史の撮るミステリ大作!!しかも原作は東野圭吾!!という企画がまずパワーありすぎて笑う。これからもプロデューサー方々はどんどん三池監督に>>続きを読む

キャリー(1976年製作の映画)

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 めちゃめちゃ面白かった。早いテンポでポンポン小気味良く話が進むし、画面もいろいろ工夫が凝らされていて全然飽きない。ねっとりキャリーを精神的に追いつめるズームイン&ズームアウトの凶悪さ、スローモーショ>>続きを読む

スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977年製作の映画)

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 ようやく重い腰をあげてエピソード4から観始めた。7と8は観てるんでおぼろげに設定的な何かは頭に入ってるんだけど、ああ、ハン・ソロってそういうノリのキャラだったんだなあとか、反乱軍ってこういう目的でず>>続きを読む

ハイテンション(2003年製作の映画)

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 人を殺す描写がいちいち陰湿で手加減なくグロテスク。それでも殺し方自体は「そんなんで人死ぬのかよ or まだ生きてんのかよ」的ツッコミを入れたくなるようなピラニア3D感。このシリアスとギャグの絶妙なバ>>続きを読む

アンブリン(1968年製作の映画)

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 スピルバーグが今の自分と同じ22歳の時に撮った映画。すっごい真面目でピュアで映画好きなんだなっていうのを感じられる。この頃からもう既にワンショットでとにかく多くのことを語りたい癖を感じられる。以後の>>続きを読む

E.T.(1982年製作の映画)

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 小学生の頃よく観てた。前半の「宇宙人が地球の生活に順応するのしんどい」みたいなギャグはあんまり面白くないし今もこういう映画たくさんあるよなあとか思ってたんだけど、後半からだんだんテーマがくっきり浮か>>続きを読む

呪怨(1999年製作の映画)

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 オリジナルビデオ版で、画質が古いAVみたいでそれだけで怖いし不愉快な気分になる。なんならフィックスが多いし演出もAVの雰囲気がある。でもホラーってそもそも概念的にはAVとそんなに変わらない気がする。>>続きを読む

ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

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 自分という人間を特別視してほしいけど、こんな自分を特別視してくれる人間なんかこの世にいるわけないじゃんという僻みで相手を攻撃してしまう感じ、みんな多かれ少なかれあって、たまたまヒロインは身障者だけれ>>続きを読む

サスペリア(1977年製作の映画)

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 くどくどくどくど同じ音楽が延々流れるのがイライラするし、でもそれが画面の色彩美と相まって物凄い悪夢を見ているような気分になる。始終「どこから出てんだよその光!!」って感じの赤い光と青い光、緑の光……>>続きを読む

メイキング・オブ・ジュラシック・パーク(1995年製作の映画)

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 ゼロから開発して実用化するという勇気。まだまだミニチュアセットやストップモーションアニメが主流の中でのCGの採用。手探り手探りで実験に実験を重ねながらもひとつの答えを的確に出していくスタッフ。確実に>>続きを読む

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

5.0

 画面がとにかく綺麗に創り込まれている。バチっと構図がキマっていて、綺麗な照明がこれまたバチっと逆光で映り込んだり、物や役者の顔に反射したり。そこには滑らかにカメラが動く快感があり、どこをスクショして>>続きを読む

ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

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 観ながら身体が吹っ飛ぶぐらい面白かった。面白いに重なる面白さ、まさに面白さのミルフィーユという感じ。壮大な音楽にがっちりハマる世界観と画面、視覚と聴覚が綺麗に溶け合い混然一体となり、ワクワク感、ドキ>>続きを読む

仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)

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 切ない切ない物語。でも、こういう物語を観た後に1番「人生は最高だなあ」と思う。人は何かを得たら何かを失う。愛する女と一緒にいることと極道として生きていくことは、両立できそうで絶対にできない。受験勉強>>続きを読む

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

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 元気な時代の元気なガキが元気なヤクザになるまで!!次から次へと暴力!!暴力!!暴力!!によって進んでいく展開!!展開!!展開!!揺れるカメラと鮮やかな血!!深作欣二の映画、バトル・ロワイアルしか観た>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年製作の映画)

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 中学生の時にシリーズの1作も観ずにこれを劇場に観に行って、そこそこ興奮した記憶がある。今回、ちゃんとシリーズ3作観てからの10年振りの鑑賞。やっぱりそこそこ興奮した。
 やっぱりアナログでなんぼじゃ
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鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)

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 ストーリーよりもむしろその場の瞬間瞬間の衝動とか感情が映像としてバーッて出る感じ、すごく自分の中で理想的な映画の在り方だと思っていて、それがすごく鮮烈に感じられる。全然面白くないけどパワーとか性欲と>>続きを読む

メガマインド(2010年製作の映画)

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 ガンガンに皮肉が聞いてて、ある意味ですごくシリアスで、でもそんな話を子供が観てもいいギリギリの倫理観で仕上げているスレスレ感が最高だった。ノーラン映画やザック映画みたいなわけのわからない陰湿なトーン>>続きを読む

ポルターガイスト(1982年製作の映画)

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 スピルバーグのマイルドワクワク感にトビー・フーパーの生理的にオエッてなる感じがスパイスされた美味しい料理。特別こえー!!ってこともないしおもしれー!!ってこともなく、そのまま終わるんだろうなと思って>>続きを読む

ライヴ(2014年製作の映画)

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 予告の段階で知ってたけど、原作本をそのままキーアイテムとして出して原作を映画化するっていう発想が天才すぎる。良い塩梅に山田悠介をリスペクトもするしバカにもするという絶妙な匙加減で、こういう原作に対し>>続きを読む

彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

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 終盤で一気に映画全体の印象が変わって、良い意味で「俺は今まで何を観せられていたんだ」感がドワーッと押し寄せてくる。前半から中盤まで突き付けられるしょうもない愛が、そのしょうもなさを維持したまま何倍も>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989年製作の映画)

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 前作と比べると大人しくなったぶん、しっかり安定していて流暢なワクワクとドキドキ感があって、ようやく宇宙戦争とかタンタンの冒険なんかの最近スピルバーグを感じられるようになった。40歳半ばぐらいになって>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

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 面白さという面白さが盛り盛りに盛り込まれていて、それをスピルバーグが最も面白い形で提示し、結果それはそれはもうめちゃめちゃ面白いという奇跡みたいな映画じゃん!!前作あんなに面白くないのに!!
 誇張
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エイリアン2 完全版(1986年製作の映画)

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 1の異常な精密さと比べたら随分大味だけど、そういうもんだと思って観るとすごく楽しい映画だなあ、というぐらいの感想を抱いた。1の変態性と崇高な芸術性みたいなものが恋しくなった。
 リプリーも前作と比べ
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

5.0

 今年1番興奮したかもしれないってぐらい好きな映画だった。毒親のどん底の愛を受けて、踏んだり蹴ったりの人生を切り開きながら、最底辺の家庭から世間を口汚く罵りながら世界のトップを争うまでにのしあがるトー>>続きを読む

アズミ・ハルコは行方不明(2016年製作の映画)

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 すごく良い物語を観ました。本当にすごく良い物語を観ました。意味わからんぐらいバカにされて、しかもそれが当然だと思うことしかできない環境があって、それに立ち向かう力さえもない「女性」が、渾身の力をこめ>>続きを読む

レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

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 高校生ぐらいの時に観てあまりに面白くなかったんでリタイアした映画。あらためてちゃんと観てみてもやっぱりそんなに面白くないし、特別ドキドキする映画でもない。それでもやっぱりスピルバーグは天才なので、随>>続きを読む

ザ・ギフト(2010年製作の映画)

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 バイクチェイスのふわんっとしたカメワラークが癖になる。CG合成が予算範囲内でやったからこその未完成の気持ち悪さなのか、意図的な気持ち悪さなのかどちらなんだろうという疑問。
 俺の頭ん中にはこんなSF
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エイリアン/ディレクターズ・カット(1979年製作の映画)

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 初めて観たんだけど物語の緩急が豊かで本当に面白くて、しかも目の保養になるぐらい美術、セット、照明が最高級に綺麗。品のある不気味な音楽とセットを見ろ!!美術を見ろ!!と言わんばかりに空間を舐め回すカメ>>続きを読む

デンジャラス・バディ(2013年製作の映画)

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 まさに女版21ジャンプストリートですごく好きな映画だった。やってることとか設定とかかなり地味だけど、ねちっこい下品な台詞と描写でお腹一杯になれる。ここまで徹底的に品のない台詞ばかりガンガン聞かされる>>続きを読む

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

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 どこまで観せてどこからは観せないのかの選択が圧倒的に正しくて、どう観てもサメは本物だと信じたくなる(信じてしまう、ではなく)し、音楽と相まってちゃんとめっちゃ怖いという。初めて観たんだけどすごい映画>>続きを読む