わたがしさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

暴走パニック 大激突(1976年製作の映画)

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 登場人物各々のフラストレーションが狂ったように猛爆発四散するクライマックスのカーアクション、カープロレス、カーバイオレンス、あまりに伝説すぎる。良いロケ地、かっこいい外車なんか用意しなくても熱と狂気>>続きを読む

仁義の墓場(1975年製作の映画)

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 世からはぐれた者達のコミュニティ内ですら更にはぐれるほど破壊的、衝動的な渡哲也がひたすら「え??その人まで殺るん??」みたいな人まで殺り続けていく1時間半。ただ堕ちていく(一概に堕ちてるとも言えない>>続きを読む

最も危険な遊戯(1978年製作の映画)

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 この時代の「クソイケてる男」像の濃縮還元映像。女にちょっと弱くて、普段は無気力にヘラヘラ煙草吸って、でも仕事ははちゃめちゃクールにこなすという(そしてそういう男性像を描くために犠牲になる女性の人権)>>続きを読む

県警対組織暴力(1975年製作の映画)

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 日本で一番悪い奴らとか孤狼の血とかの何千倍も面白いし、何億倍もエモくて、こんだけいろんな情緒が詰まりに詰まって100分!!2時間切ってるという。ウルトラハイパー最高映画ですね、マジで
 菅原文太の表
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いつかギラギラする日(1992年製作の映画)

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 序盤からあまりの面白さに泣いてしまう。面白すぎて出る涙。腹の底からアドレナリンが沸き上がり踊る。アメリカの大作に何の引けも取らないアクションシーンの連続にため息しか出ない
 しかもジジイ映画なのかな
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野獣死すべし(1980年製作の映画)

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 松田優作の所作、表情、声色、どこをどう切り取っても「日常にひっそり潜む狂人」のリアリティに満ちてる。序盤のレコード聴くだけのシーンで「ああ、この人めちゃくちゃヤバい人なんだろうなあ」と思えるという>>続きを読む

震える舌(1980年製作の映画)

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 どう考えても2時間かけてするような話じゃないストーリーを丁寧に丁寧に2時間かけてする映画。でも全然退屈しない
 娘が病気になったから治療する、って状況から医者への不信感、夫婦の距離感、運命って残酷だ
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

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 明らかに何か目的があって作ってるように見える原爆が実は何の意味も理由もなくて、だからこそ何でもできる最強アイテムになり得るというストーリーの流れに感動した。そして最初から最後まで死ぬほど面白い、フレ>>続きを読む

IZO 以蔵(2004年製作の映画)

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 ひたすら大したストーリーもない中で豪華キャストが身体張っては退場!!みたいなノリが忍たま乱太郎の時のやつだなと思った。それにしても脚本なしで撮ったんかというぐらい自由で何からも解放されたような構成、>>続きを読む

DEAD OR ALIVE FINAL(2001年製作の映画)

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 香港ロケの禍々しい雰囲気が最高。三部作の中で一番「三池崇史の映画を観てるなあ」という気分になる真っ黄色の変な画面、いろんなものが重力を無視して吹っ飛ぶワイヤーアクション、楽しいね
 シリーズものとし
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DEAD OR ALIVE 2 逃亡者(2000年製作の映画)

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 三池崇史の演出にこんな文学性みたいなものを感じたのは初めて。カットバックやらテロップ挿入やらにいつものハッタリ感がなくて、ひたすら切実で優しさにあふれてる
 トンデモユーモアも前作と比べてなんだか風
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ビジターQ(2000年製作の映画)

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 今までいろんな映画観てきて「こんなヤバい表現があるんだ」とか「こんなヤバい人がいるんだ」とか散々思ってきたけど、この映画のヤバさはそれら全てを無に帰すぐらい質も量もとんでもなく、ひたすら何らかを試さ>>続きを読む

花に嵐(2015年製作の映画)

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 先に聖なるものを観てしまってたんで当時の映画祭とかでの「すっごい映画が出てきたぞ!!」感があんまり感じられなかったのが悔しいというか、これがポンって出てきて突然スクリーンで観せられる環境にいたかった>>続きを読む

マーウェン(2018年製作の映画)

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 観る前から思ってたけど、観てやっぱり「2019年ベスト映画じゃん」と震えながら泣いた。ロバート・ゼメキス、貴方はなんて優しい人間なんですか…??今まで何度ゼメキスにハートを抱きしめられたことでしょう>>続きを読む

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

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 とにかくキモい雰囲気をミチミチに詰めて殴るような映画だったんで、映画館で観てたらもっとテンションあがってたんだろうなと思った。ヴォンヴォンヴォンヴォン…みたいな変な音響とかデカい箱であればあるほど映>>続きを読む

ピースオブケイク(2015年製作の映画)

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 何となく観始めたまま勢いで最後まで観ちゃうぐらい良い映画だった。何より多部未華子と綾野剛が非の打ちどころのない完璧な芝居、佇まい。そんでもって脇を固める松坂桃李も菅田将暉も役をがっちし掴んだ最高の芝>>続きを読む

PLANET OF THE APES 猿の惑星(2001年製作の映画)

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 愛しのバートンフィルムなのに生まれて初めて観た。中途半端に手の込んでないオープニングクレジットのテンションがそのまま最後まで持続する。でもバートンのフィルモグラフィーの中で割と重要な一本だなと思った>>続きを読む

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

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 良くも悪くも社会的に弱りに弱り切った弱者の恋愛、の最たるものを延々リアルにリアルに観せ続けられるの、本当に辛すぎる。
 後先考えずに行動しちゃって、でもそういう自分のことが全然嫌いじゃなくって自己陶
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ラスト・クリスマス(2019年製作の映画)

5.0

 小気味良い芝居をする役者しか出てこず、そんな彼らの芝居をやはり小気味良い編集でテキパキ繋いでいくことで生まれる最高ウルトラマックス小気味、それに上乗せされるいい感じの音楽、いい感じのタイトルロゴ&ク>>続きを読む

ヒックとドラゴン 聖地への冒険(2019年製作の映画)

5.0

 なんて美しい話なんだろう。美しさに積み重ねあげられていく更なる美しさ、その美しさを実体化させるキャラの顔面の産毛まで描くテクノロジーと演出のリアリズム。最終章ってことで作ってる側も感極まって異常な密>>続きを読む

ダンボ(2019年製作の映画)

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 めちゃめちゃ楽しみにしてたのに公開時期にいろいろありすぎて観れなかったのが悔やまれる。本当に悔やまれる。良い環境で観たかったなあ、良い環境で観たかったなあと5万回ぐらい思いながら観た
 まず美術やら
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聖なるもの(2017年製作の映画)

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 映画作りって傍から見たらマジでサムいんだなっていうことをあらためてひしひしと感じた。自分の頭の中のエゴ世界を(ひとりで勝手にやりゃいいのに)わざわざいろんな人巻き込んで迷惑かけて必死に再現しようとも>>続きを読む

CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

5.0

 こういう映画、本当に撮りたいなあと切実に切実に思う。観る側からしたらほんとにあんまり面白くないんだけど、撮ってて一番楽しい類の映画だと思う。今のギャスパー・ノエならどんだけ崩壊してて理屈が通ってない>>続きを読む

ターミネーター ニュー・フェイト(2019年製作の映画)

5.0

in IMAX
「ターミネーター2がこうなら俺はこうだ!!」みたいなターミネーター2ありきであえて新しいことする感じが、わざと親に反抗してテンプレな非行に走るガキっぽくて良かった。ダダンダンダダン!!
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映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ(2019年製作の映画)

5.0

 画面が余白だらけだし音響もスカスカすぎて、それがすみっコぐらしなんだぜ!!と言われても流石にこれは映画館で上映するものではないんじゃないかなあとかぼんやり思いながらぼんやり観ていると…
 クライマッ
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ジェミニマン(2019年製作の映画)

5.0

【1回目 in 3D+ in HFR】技術とにかく凄い編
 
 監督が望む4K、3D、120fpsの形態で観れなかったのが心残り。3Dで120fpsってだけでこんなにこんなにえげつなく凄いのに、4Kだ
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マレフィセント2(2019年製作の映画)

5.0

in DOLBY CINEMA
 たくさんお金の掛かったファンタジー映画を立派な映画館で観る、なんて贅沢な行為なんでしょう。中学生の時、ひたすら塾で受験勉強ばっかしてた時、どんだけ『アバター』とか『ア
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天気の子(2019年製作の映画)

5.0

 ジョーカーもそうだけど、こういうエンタメの皮被ったエゴい映画がちゃんとしっかりヒットしてるって事実にエモくなってしまう。今、街で適当な人に「最近映画館で何観ました?」って訊いたら結構な確率で天気の子>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

5.0

 やっぱり撮り手がストーリーを武器に歯ぎしりしながら必死に何かしらを客に伝えようとしてるような映画が大好きだなあと思った。不細工で威圧的でクソ偉そうな映画が。八方美人的サービス精神まみれのクソ超面白い>>続きを読む

グリーン・ホーネット(2010年製作の映画)

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 セス・ローゲンのアイコンのくせにそんなにセス・ローゲンの映画を観てないし、セス・ローゲンの出てる映画でオールタイムベスト級にラブい映画ってのも思い返すとそんなにない気がする。これも「ああ…セス・ロー>>続きを読む

X-MEN:ファースト・ジェネレーション(2011年製作の映画)

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 最近マシュヴォン熱が強いので「前日譚だからストーリーわかるっしょ~!!」みたいなノリでX-MEN知識皆無の状態で観た。実際観ると意味はわかるんだけど演出のノリとかアゲ方が恐らくシリーズ観てる人向けっ>>続きを読む

ロケットマン(2019年製作の映画)

5.0

in DOLBY CINEMA
 いやあ最高の映画ですね。本当に最高の映画です。観る前から思ってたけど、音楽に人生を捧げた人間の半生を映画化する上で、その映画をミュージカルにしない理由がないですよね。
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ワイルド・スピード/スーパーコンボ(2019年製作の映画)

5.0

in IMAX
 最近全然映画観れてない中でのひっさびさの映画鑑賞で、チョイスがこれで、しかもIMAX!!何故か公開直前になって(権利元の要請?とかで)IMAX3D上映が中止になって2D上映になったの
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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

5.0

in IMAX3D
 マーベル作品マジで何を観ても感情が無になる(自分の人生と何らかの関係があるストーリーと思えない)ので、最近マジでめっきり観てなかったんだけど、お母さんが観に行こ!!って誘ってくれ
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あと1センチの恋(2014年製作の映画)

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 恋愛上手くいかねー!!って話だけど、それよりも根本的に「人生むずすぎん?」みたいな感覚になった。なりたい自分になるために何を選んで何を捨てるのかとか、自分の価値観での幸福が実は他者の視線とか評価で作>>続きを読む

スロータージャップ(2017年製作の映画)

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 ひたすら不謹慎&ひたすら暴力で、ファミリー☆ウォーズはまだ「こういう人間のこういうとこがバカだから死ね」みたいな理屈が何となくわかるからいいけど、これはマジで何のためにここまで酷いシーンがあるのかわ>>続きを読む