Kuriさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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ジプシーのとき(1989年製作の映画)

3.7

未DVDで見れなくて、なかなか恵比寿に行く時間もなかったので諦めてたのですが、ちょっと近場で上映してくれて有り難い。寂れた商店街の中にある昭和の劇場みたいな、まさにうってつけな場所で(褒めてます)。>>続きを読む

ディーパンの闘い(2015年製作の映画)

4.1

カンヌ映画祭パルムドールの移民を扱った作品という前情報を知っていたので、文芸作品を見る気分で見はじめたのだけれど、

開始早々、暗闇に浮かび上がるリボンの電飾と、それに照らし出される褐色の肌をしたおっ
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12人の優しい日本人(1991年製作の映画)

3.5

ようやく最近観た"十二人の怒れる男"の日本版として。
前作が"櫻の園"の中原監督作品と思ってみると、ピアノ演奏から始まりピアノ演奏で終わるところがそのままなんですね。前作では青春の儚さを演出していまし
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俳優 亀岡拓次(2016年製作の映画)

4.0

前作が大好き&声を出して驚いてしまった横浜監督待望の新作なのですが、全国公開の割に観に行きにくい場所が多くて、ようやく。

主演の安田さんに対してほとんど知識がなかったのですが、フィルマークスなどのレ
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キャロル(2015年製作の映画)

4.0

とある少女の成長譚かと思って見進めたのですが、最終的にはケイトブランシェット怪獣映画かと思ったけど、それだけじゃなくて。

同じくケイトブランシェット主演"ブルージャスミン"でも異能さを焼き付けて終わ
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恋人たち(1958年製作の映画)

3.9

ルイマル監督作品、一作目"死刑台のエレベーター"はあまりひかれませんでしたが、ブックオフで中古ブルーレイを見つけて鑑賞した二作目のこの作品には惹きつけられました。

ありあまる富を持て余すだけの人生を
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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.0

見終わって頭に浮かんだのは
"ガーディアンズオブギャラクシー"。

"ウィンターソルジャー"でシリアスに振れたmarvel作品に軽さとポジティブさを取り戻した"ガーディアンズ"のように、
"ゼログラビ
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オリエント急行殺人事件(1974年製作の映画)

3.6

午前10時の映画祭で。
原作は中学生の時にアガサクリスティ作品をまとめて読んだ記憶があるのですが、うろ覚えで。でも、見始めてすぐにオチを思い出しました。

それでも楽しめたのは、役者さんたちの華やかな
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メモリーズ 追憶の剣(2015年製作の映画)

3.8

韓国時代アクション初めて観ましたが、評判通りに"スターウオーズ"。
しかも、1作120分で"トリロジー"+"フォースの覚醒"を抑えていて、個人的には凄く満足。

ワイヤーアクションばっかりとか、画面が
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みんなのための資本論(2013年製作の映画)

3.8

タイトルからして小難しいかと思っていましたが、すごーくわかりやすかったし、しかも面白くて前向きな気分になれました。

物語があるタイプの作品ではないのでネタバレかどうか難しいところですが、
この作品の
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死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

3.6

題名と上映時間とマイルスデイビス一発どり伝説から、なんとなく密室劇と思い込んでたのですが、違いました。

モノクロ映像にジャズにドライブに殺人に自殺にミューズと、要素を並べるとヌーベルバーグ一色なんで
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千年医師物語 ペルシアの彼方へ(2013年製作の映画)

3.9

思いがけず近場の映画館で公開されていたので、レイトショーで。
2時間半の長丁場も含め、大河ドラマ感に溢れていて飽きずに楽しめました。

11世紀のロンドンから始まる物語なのですが、映画全体に漂う雰囲気
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ザ・ウォーク(2015年製作の映画)

4.0

綱渡り体感アトラクションの要素が強い出落ち的な作品かと思っていたのですが、
映画全編で実在の人物である主人公が常軌を逸しすぎていて単純に気持ちを乗せられず、しかしだからこそワールドトレードセンタービル
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くちびるに歌を(2015年製作の映画)

4.1

ベボベ小出さんはじめ、多くの方が昨年ベストに選んでいることに驚いてレンタルで。
アンジェラアキの唄がテーマになっている作品という前情報だけで、自分みたいなすれっからしは半笑いになってしまうのですが、そ
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ピンクとグレー(2016年製作の映画)

3.6

映画公開から小説を手にとって、面白かったので映画も。ラスト10分まではすごく楽しめました。

はっきりと前後半で話が分断されていて、前半ピンクパートは原作小説通りに、後半グレーパートは入れ子の外側にな
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ワン、ツー、スリー/ラブハント作戦(1961年製作の映画)

3.7

1961年、まさにベルリンに壁が築かれる年であり"ブリッジオブスパイ"でも語られた時代に公開されたビルワイルダー監督作品。

冷戦とはいえ、半分戦争状態であったソ連側を徹底的にコケにして笑い飛ばす展開
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プリデスティネーション(2014年製作の映画)

3.7

昨年見逃してたのでDVDで。
SFなのに密室劇でもあるというところが魅力だし面白いし、90分くらいの上映時間にピッタリハマってます。

ネタバレすると全く楽しめない作品なので予備知識なしで見るに限りま
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パディントン(2014年製作の映画)

3.8

予告編観て面白そう!と楽しみにしてたのですが、やはりやはり。
フィクションライン設定と画面の色彩のバランスがすごく上手くあっていて、もちろん全てがフィクションでありえない話なんだけど、楽しく観られまし
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サンセット大通り(1950年製作の映画)

3.8

ビリーワイルダー監督作品の中でも傑作名高い作品ですが、これこそ"現代的"としか言いようがないテーマ。

過去の名声をわすれられず年を重ねることが受け入れられない女優と、名声を求めるも才のなさに気付き始
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ディアーディアー(2015年製作の映画)

3.7

地元のシネマテークで。
昨年、気になってた作品でした。

長年助監督されていた同年代監督のデビュー作とのことで
設定が"ロイヤルテネンバウム"っぽいとか、
中盤のカメラワークが"マグノリア"だとか、
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ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)

3.9

前作"リンカーン"が奴隷解放を議会の中でのやり遂げるまでの地味な作業を描いていくあまりに渋い(しかし癖になる)作品でしたが、
今回は冷戦下での人質交換という緊張感溢れる舞台でもちょこちょこくすぐりを入
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クリード チャンプを継ぐ男(2015年製作の映画)

4.1

名作あまり見てない自分なのでロッキー見てなかったのですが、今週末一気に公開規模が少なくなってしまう前に滑り込みで。
結果、スクリーンが見えなくなるくらいにボロ泣きでした。

主人公の境遇がロッキーとは
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.1

名前だけは知ってる名作でしたが、はじめて観賞。

突発的に沸き起こる衝動を安易に知り合いと共有するのではなく、他人に対して口にしてみて噛み砕いて整理することというのはホント大切なことだなあと実感。
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完全なるチェックメイト(2014年製作の映画)

3.6

早熟の天才が栄光を掴んでは転がり落ちてく話は、ブライアンウィルソンやシドバレットなど良くある話だけど、
チェスを舞台にしての実話が成り立ったのは冷戦という時代背景があったからこそ、愛国心が後押ししたか
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アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

4.5

午前10時の映画祭で。
"情婦"と"第17捕虜収容所"でビリーワイルダー監督作品にスッカリ首ったけなんですが、なんといってもラブコメ観ないと、と鼻息荒く。
そんな意気込みを軽くいなす軽やかさに虜になり
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技術者たち(2015年製作の映画)

3.8

やっぱり韓国映画凄い、と改めて。
画面の軽さが気になりましたが、冒頭のエピソードからきっちり回収し尽くす物語は素晴らしいというより、すざましい。

菊池成孔さんの絶賛レビューに惹かれて観賞したのですが
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ベテラン(2015年製作の映画)

4.2

前半は"アブない刑事"!?と思ってしまう軽さと紙一重の疾走感と、現実にはありえないと思えるようなリアリティラインを提示してくるので、
"あー!評判は良いけど僕には乗れないヤツだった!?"と唇を噛み締め
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冒険者たち(1967年製作の映画)

3.7

名画座二本立てで。
こちらが目当てでしたが、まあ、こんな感じかなあ。

渋みも加わり魅力MAXのアランドロンアイドル映画、かつ同時代の007的なオリエンタリズム満載のスパイ映画、かつ夢を見ては現実に打
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モンパルナスの灯(1958年製作の映画)

4.1

2016年最初は名画座で。予備知識なく見ましたが、実在の人物元にした傑作!でした。新年早々幸先がよいなあ。

モディリアーニについては無知でしたが見終えてから調べてみると、なるほどジャンヌ夫人も加えて
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雨月物語(1953年製作の映画)

3.8

早稲田松竹の特集上映が終わってしまっていたのでDVDで。
光と影の演出が大きな比重を占める作品だったので劇場で観たかったですが、夢と現実のあいだを自然に描き分けるカメラには痺れました。

身体が滅びて
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第十七捕虜収容所(1953年製作の映画)

4.2

同じくシネマヴィーラの年末企画で。
捕虜収容所が舞台なのに荒んだ悲壮感が薄くて、じゃあ現実ばなれしてるかというとそんなことはない。
なんだろ、このバランスは。

ドイツ軍に囚われている連邦軍捕虜の話
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夜までドライブ(1940年製作の映画)

3.8

シネマヴィーラの年末企画で鑑賞。

まずオープニング3分程度のワンシーン、説明セリフなしで主人公兄弟のキャラクターをしっかり成り立たせている構成の見事さに唸りました。これは上手いよ。

ヒロインのツン
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DENKI GROOVE THE MOVIE? 石野卓球とピエール瀧(2015年製作の映画)

4.0

恵比寿で小西康陽さんとサニーデイサービスのツーマンライブを堪能してから、新宿でレイトショーを。
いつまで90年代は終わらないんだろ、と自問しながら鑑賞しましたが、やっぱり、うん、最高でした。

89年
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ストレイト・アウタ・コンプトン(2015年製作の映画)

3.8

リアルタイム世代ではあるのだけど、ヒップホップとくにギャングスタにはまったく門外漢な自分でも、すごく楽しめました。

ずっと搾取され続けて、ようやく這い出すすべを見つけだと思ったらまだ搾取されていて、
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ピクニック(1936年製作の映画)

3.6

古くて重みのある名作を見るつもりで劇場に出向きましたが、
下衆な欲望の先にある光と憂鬱を見せつけれて、今も昔も人間は変わらないもんなんだなあーと。

40分と短い尺ですが、川の流れをずっと映してる画面
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スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年製作の映画)

3.8

もう一度は観ようと思ってますが、その上で。

ネタバレです。

ミレニアムファルコンでのアクションシーンにはテンションが上がってしまい声をあげてしまったし、
そこにハンソロとチューバッカの登場でもう一
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