アラサーちゃんさんの映画レビュー・感想・評価

アラサーちゃん

アラサーちゃん

アイダよ、何処へ?(2020年製作の映画)

4.0

圧倒的なリアリティ。繊細であり大胆で、儚くも凄まじい、ものすごい熱量の映画だった。

舞台は紛争下のボスニア。東部の街・スレブレニツァは国連施設がありながら、セルビア人勢力によって陥落。イスラム教徒で
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ブロードウェイと銃弾(1994年製作の映画)

3.0

ウディ・アレンお得意の難物な主人公。ウィットに富み、それでいて哲学的な登場人物たちの会話は一瞬たりとも聞き逃せない。どんな相手との掛け合いも、きいていてついくすっと笑える相性の良さ。落ち目の大女優・ヘ>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.5

私が珍しくドはまりできた長編SF。これまで「スターウォーズ」だったり「ロード・オブ・ザ・リング」だったり、はたまた「ハリー・ポッター」だったりと、結構なSFおよびファンタジー系統の壮大なスペクタクル映>>続きを読む

アジアの天使(2021年製作の映画)

3.8

とりあえず、ビール飲みすぎでしょう、あんたたち。

「この国で必要な言葉は、『メクチュ・チュセヨ(ビールください)』と『サランヘヨ』」と冒頭でオダギリジョーが口にする通り、登場人物はあらゆる場面でビー
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17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

3.5

17歳シリーズに弱い私。かねてから「17歳」っていう存在の、はかなげで、危うくて、繊細な美しさを信じてやまないのですが、今回もまた良き「17歳」が誕生してしまいましたね…

望まぬ妊娠をしてしまった1
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

3.0

現代のミュージカル映画は「ラ・ラ・ランド」に代表されると思っていたけど、よりいっそうニューエポックなミュージカル映画の到来という意味で言えばこちらに軍配が上がるかな。とはいえ、どちらも好みの問題で、も>>続きを読む

スーパーノヴァ(2020年製作の映画)

3.5

「きっと苦しいと思うんだ、まだ生きている人を悼むのは」
「君を忘れていく僕を、君に記憶させたくない」

鑑賞前に予告をよく観たおかげで、少々期待値をあげすぎたのか軽い肩透かしを食らいましたが、めちゃめ
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幸せの答え合わせ(2019年製作の映画)

3.5

「不幸な人間が三人いた。いまは、それがひとりになっただけ」

美しい詩の朗読と、美しい入り江の風景。私好みの静かで繊細なイギリス映画らしく、とにかく美しい映画だった。
イギリス、シーフォードには「ホー
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

出会いと別れの尊さ。

車内で寝食し、老体に鞭打って労働する。季節が変われば車と共に住処を探し旅に出る。「ノマド」と呼ばれる彼らの生き方を、雄大な自然の映像のなかで丁寧に描く。とても儚く、美しく、そし
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女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

3.0

ミシェル・ルグランの特集上映で、「女と男のいる舗道」を鑑賞する。監督はジャン・リュック・ゴダール。久々にゴダールの作品を観て思い出すが、私は確かにこの人の作品が得意ではなかったし、どうしてそう思うかっ>>続きを読む

燕 Yan(2020年製作の映画)

3.5

あの頃、五歳の彼にいったい何ができただろうか。

予備知識を一切なしに鑑賞する。作品の主な舞台は台湾。白にも黒にもなれない、日本人なのか台湾人なのか自分自身がいちばん誰かに教えてほしい主人公の燕が
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天才たちの頭の中~世界を面白くする107のヒント~(2019年製作の映画)

3.5

感想メモです

why are you creative?

その答えが違えば答えの捉え方はまるで違う

「クリエイティブ」という言葉の
ルーツや起源をこたえる
きっかけをこたえる
理由をこたえる
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

4.0

どんなに旅を続けても、決してたどり着けない場所がある。

誰しもが通りすぎる、それぞれにある「過去」という場所。

たとえば「過去」に夢を忘れてこようと、罪を置き逃げしてこようと、わたしたちは
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新聞記者(2019年製作の映画)

3.5

作り手の熱量が伝わってくる映画というのは、大いに見応えがあるものだ。その熱が強すぎるあまり、受け手を置いてきぼりにしてしまうことも少なくないが、それに陥ることなく、観る者をぐいぐい引っ張っていく作品は>>続きを読む

海がきこえる(1993年製作の映画)

3.9

上京して半年の大学生・杜崎拓は、最寄り駅のホームで高校時代の同級生である武藤里伽子によく似た女性を見かける。同窓会のため高知に帰省する道中、彼女への想いを噛み締めながら、彼女とともにあった自身の高校時>>続きを読む

ブラック校則(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ちっぽけな革命家と、鼻の長い思想家の、こんな寓話。

「ブラック校則」は、映画とドラマ、更にはHulu版とどれにとっても伏線の多い脚本ではあるが、実際に映画を観たところ、ドラマ版からの伏線はほぼ見受け
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サラブレッド(2017年製作の映画)

3.5

まるでLGBTの映画でもはじまるのかというようなにおいの危うい映画だった。スリラーかといえばそれほどスリラーを感じることもなく、とはいえ奇妙な違和を覚えずにはいられないサスペンスだった。

なにかが違
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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

3.8

1971年のブエノスアイレス。女の子みたいに美しい容貌の、ひとりの少年。彼は避暑地の夏の風景みたいに爽やかさを振りまきながら、信じきれないような穢れをその軽やかな清爽の下に隠し持っている。母親にも、父>>続きを読む

存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.0

時々、なんてことないささいな言葉がとてつもなく重く響く瞬間がある。

オープニング、映し出されるのは薄ら汚れたストリート・チルドレン。彼らは、慣れた手つきで煙草を吸い、狂ったように落ちたガラスを割り砕
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ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)

3.5

法廷映画かと思ったけど、女性差別の時代に強く生きた女性の夢と葛藤を描いたサクセスストーリーという感じでしたね。

正直、法廷ものを観るときの楽しみって「スカッとジャパン」を観るときのような爽快感だと思
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オーヴァーロード(2018年製作の映画)

3.5

やっちまった!
よく内容調べもせずにあらすじ一行めだけ読んで「戦争ものか~最近観てないな~観よ!」って選んじゃったから観てびっくり(*´-`)
ホラーやん(*´-`)

ホラーも嫌いじゃないけど、心の
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

3.8

間違えて持って帰ってきてしまった友だちのノートを、友だちの家に送り届けようとする少年の映画。それだけの映画。

なのに、素晴らしい。おもしろいとかじゃなくて、ただただ素晴らしいのね。

ノートを送り届
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ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

前日に映画の選択を大コケしてしまったばかりに、きょうはかなり満足できました。

クレジットから始まり、都会の喧騒からのオスロの庁舎爆発。
そして、鳥のさえずりや葉っぱのざわめき、川の流れという自然音に
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

2.5

ちょっと期待はずれだったなぁという感想。
めずらしく評価低く、好きなこと書いてるのでこの映画お好きだったかたは読むの気を付けてくださいね🙇


プロットもいいし、描きたいことの熱量はものすごく伝わって
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ねことじいちゃん(2019年製作の映画)

4.0

「第二の人生」の陽と陰。

猫好きの猫好きによる猫好きのための最強の猫映画なんだろうな、と思って映画館に行ったはずなんだけど、思いの外、おじいちゃんおばあちゃんが抱えるいろんなものを垣間見ることができ
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.5

この映画に見るフランク・キャプラついて。

まずはこの映画は「或る夜の出来事」の友情版といえるんじゃないかな。

どちらが右と言えばどちらかが左と言う、どちらかが赤と言えばどちらかが青と言う。そんな反
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アリスのままで(2014年製作の映画)

3.5

家族からアリスに贈る、ラブレターのようなお話。

「still Alice」っていま考えると、とてもすてきなタイトル。「アリスのままで」「どうかアリス、すてきなきみのままでいて」っていう愛にあふれたタ
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バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

4.0

憎しみが生んだ暴動もあれば、愛にあふれた暴動もきっとある。


パキスタンの自然豊かな村でのびのびと育った六歳の少女。声がでないことを気に病んだ少女の母親は、彼女をインドの寺院に連れていくが、その帰路
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メリー・ポピンズ リターンズ(2018年製作の映画)

4.0

とてもよかったです好きでした。
前作が大好きなので、その世界観が壊れちゃうんじゃないかと危惧する部分もあったんですが、ぜんぜんそんなことなかったです。

半世紀前の作品ですが、オリジナル本来の良さと現
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運び屋(2018年製作の映画)

3.5

クリント・イーストウッドがスクリーンのなかにいてくれることに拍手。


実話を元にしたお話だということで、どこまでが事実でどこからがフィクションなのかよく知らないままレビューするのでぺらっぺらな文章に
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椿三十郎(1962年製作の映画)

4.0

とっても素敵です。
まあこの布陣を以てして素晴らしくないわけがないのですが。

モノクロだ、時代劇だ、昭和の作品だ、世界の黒澤だなんだと、先入観で尻込みしてしまう人が多い気がします。でも、食わず嫌いせ
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マチルド、翼を広げ(2017年製作の映画)

3.8

水の底に沈められたのは、果たしてだれだったのかな。


思春期のマチルドは、母親と二人暮らししているが、少々風変わりなマチルドの母親は、周りからは付き合いにくい変人扱いされている。そんな母親をフォロー
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奴らを高く吊るせ!(1968年製作の映画)

3.3

🎦
「奴らを高く吊るせ」
元保安官のクーパーは、ある日、盗まれたものと知らずに牛を輸送していたところを牛泥棒を追っていたウィルソンの集団に囲まれてしまう。釈明するクーパーに聞く耳を持たないウィルソンは
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いとこ同志(1959年製作の映画)

3.5

図らずして奪ってしまう男と、何もかも奪われた男。

タイトルも有名だし、内容も悪くなかったですが、ちょっとアイテムの出し方や演出がチープだった気がします。
「この世でもっとも美しい武器だ」というセリフ
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

3.8

「幸福」とは儚いものだけれど、そのなかに何か尊く美しいものをもたらしたい。

というのは、「幸福」に寄せたアニエス・ヴァルダの言葉。
わたし、初のヴァルダ映画だったんですが、女の人がとる映画って、残酷
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ジャック・ドゥミの少年期(1991年製作の映画)

3.8

ドゥミとヴァルダ特集②

少年の成長記録のようなつくりで、なんてことないエピソードばかりだが、ストーリーがあるので思っていたよりも観やすかった印象。ドキュメンタリー系が苦手な人も好きじゃないかな。とり
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