ロバート・アルドリッチ監督得意のゴツゴツした西部劇。
ただし本作はアルドリッチ監督には珍しく恋愛要素が強め。これは脚本がドルトン・トランポだからだろう。
保安官ロック・ハドソン、お尋ね者のカーク・ダグ>>続きを読む
これまで観た30年代フランス映画の中では最高傑作。
霧の深いル・アーヴルの港町が舞台。人生に疲れたような登場人物達に哀愁が漂う雰囲気がいい。
いつもの頑固なキャラの中に影のある軍人役、ジャン・ギャバン>>続きを読む
ジャン・コクトー監督による王宮ものメロドラマ。
昭和の少女マンガにありそうなベタな話だが、コクトー自身による気品のある脚本が素晴らしい。
前年の傑作『美女と野獣』に比べると、撮影スタッフが変わったせい>>続きを読む
ギリシャ神話を下敷きにしている事で元ネタに詳しくないせいか、ちょい苦手なタイプの作品。監督はジャン・コクトー。
この時代の作品にしては上から撮影したりとカメラワークが自由で斬新。マリア・カザレスが美人>>続きを読む
レイモンド・チャンドラーの長編デビュー作『大いなる眠り』の初映像作品。70年代にはロバート・ミッチャム主演版もあり。
邦題は終盤のフィリップ・マーロウのセリフから借用されているが、原作が有名なので『大>>続きを読む
少しだけミステリー風味のある娯楽西部劇。
上映時間約80分の中に映画の面白さを色々詰め込んだ、隠れた傑作といえる。
主演はランドルフ・スコット。撮影当時はもう50代後半なので、西部劇のヒーローというよ>>続きを読む
劇場公開時以来の再鑑賞。
ナイト・シャマラン監督作品は評判の良かった『シックス・センス』『サイン』が全くつまらなかったので期待してなかったけど、本作は実に面白かった。今のところシャマラン作品の最高作と>>続きを読む
アメリカの小さな田舎町の平凡な一家の話。
ヒッチコック似の映画演出家が、何度も語り部として登場するという独特な構成。話があまりにも在り来たりなので、普通は邪魔に感じるが出てきても気にならなくなる。
戯>>続きを読む
70年代洋画劇場の定番作品。当時はもちろん吹き替えだったので、字幕原語で観たのは初めて。何よりも驚いたのはミラー夫人役のジューン・アリソンが、ドスの効いたハスキーボイスだった事。
登場人物達の全てが善>>続きを読む
H・G・ウェルズ原作の古典ホラー。監督は『フランケンシュタイン』のジェームズ・ホエール。モンスターの性格上、コミカルな要素もある楽しい作品である。
約90年前の特撮にしてはそれほど不自然感は無く、当時>>続きを読む
49年のロバート・ロッセン監督版は、最初はクリーンなスタークがどんどんブラックになっていく過程が面白かった。このリメイク作の主演ショーン・ペンは最初からグレイで、成るようになったという感じ。
今時の政>>続きを読む
【追悼 カーク・ダグラス】
邦題から松田優作みたいな私立探偵がドンパチ・アクションをやると思った人が殆どと思うが、完全な警察ドラマ。警察署内では今でも捜査係の警官を「探偵」と呼ぶので、この邦題は間違い>>続きを読む
ホラー映画の名優ボリス・カーロフが、フランケンシュタイン博士の怪物を演じた古典傑作。冒頭のクレジットではモンスター役が「?」と表示される小技あり。ちなみに最後のクレジットでは、ちゃんとボリスの名前が出>>続きを読む
劇場公開時以来の再鑑賞で懐かしい。『ベイビードライバー』を観た時、どこかで見たような設定だなと思ったらこれだった。
見どころのカーチェイスは夜の場面。これはやはり日中の方が迫力があると思う。駐車場内で>>続きを読む
何故か低評価レビューが多いけれど、なかなか面白かったポン・ジュノ監督のSF作品。
SFアクションという形を借りて、格差社会への痛烈な皮肉を込めた点が評価できるし、エンタメ性も高くて良かった。この手の作>>続きを読む
製作当時は第二次大戦が開戦した時期のせいか日本未公開。約40年後の70年代にやっと公開された、不運なヒッチコック監督作品。
定番の巻き込まれ型サスペンスで、主人公の青年が美女と逃走する中盤まではヒッチ>>続きを読む
ファミリー映画の巨匠が作ったホローコーストものを、久しぶりに再鑑賞。
運良く虐殺を免れたユダヤ人達が主人公。一般人ナチ党員で工場経営者のシンドラーが、当初は営利目的だったけど最後は人道的にユダヤ人を助>>続きを読む
名作『居酒屋』と同じ、エミール・ゾラ原作のサスペンス風味メロドラマ。監督は今イチに感じた『天井桟敷の人々』のマルセル・カルネ。
主演のシモーヌ・シニョレはオバさんパーマの太った姿のイメージしかないが、>>続きを読む
歴代映画ランキングで第一位常連作品。
とはいうものの、3時間を超える内容は一昔前の少女マンガのネタになりそうな大メロドラマで好みじゃない。
見掛けは派手だが中身は薄っぺらな『チワワちゃん』と真逆で、外見は地味だが実に中身の濃い傑作。最近は凡作だらけの邦画だけど、やればできる(笑)
ケイとアイの二人の女性カップルにイラン人留学生のナイマと、>>続きを読む
チワワというよりは発情した牝犬のような女の子が殺されるまでの足跡を、女友達が辿るという話。
ところが単に男友達を渡り歩いていたというだけで、何故殺されたのか全く明らかにされない。肝心なエピソードを伏せ>>続きを読む
出演女優の一人とインスタで相互フォローしている関係で、一度鑑賞したかった作品。
監督のタナダユキは伝説のフォーク歌手高田渡のドキュメンタリーを観たくらいで、劇映画は初めて。
主役が前半と後半で交代する>>続きを読む
ゴダール監督が冒頭でわざわざ「これはコメディである」と入れてるが、笑える場面は少ない。アンナ・カリーナが卵焼きをフライパンで作りながら電話に出る場面は面白かったけど。
ベルモンドの出番は少ないし、当時>>続きを読む
日本のティーン向け作品ではあまり無い、カトリック系の高校生の日常を描いただけの作品。
『ラブリーボーン』の頃から見ているけど、主演のシアーシャ・ローナンという若手女優、とびきり可愛いとか絶世の美少女と>>続きを読む
美貌のウェイトレスを誘拐監禁したのはいいが、相手がかなりの曲者だったというサイコもの。
ウィリアム・ワイラー監督の名作『コレクター』の現代版といったらいいのか、獲物も似たもの同士だったというオチは今時>>続きを読む
押井守版のアニメ映画は2本とも観たけど、世界観が独特過ぎてついて行けなかった攻殻機動隊のハリウッド実写版。
少佐が元草薙素子の白人になったので、もう攻殻とは違う話という感じだが、物語は分かりやすかった>>続きを読む
70年代にテレビの洋画劇場で観て以来の再鑑賞。
ミシェル役アニセー・アルヴィナが今見ると美人で色っぽい。物語の設定では14歳だが、撮影時の実年齢は17歳なので立派な大人なのだから仕方ないが、やはり少し>>続きを読む
ガチな法廷ミステリーかと思ってたら、ベタベタの家族愛ものだった。
肝心のひき逃げ事件が途中から有耶無耶にされ、結局真相が明らかにされないまま終了というのは不満が残る。頑固な父親と反目する息子を描きたい>>続きを読む
三人の監督体制で作られた13度目の映画化作品。
長い原作を2時間弱に圧縮した上に、豪華なキャスティングのため退屈はしない。しかし、物語自体は子供の頃から作家を目指していたわけでもない主人公が、簡単に文>>続きを読む
主演ジョン・ウェイン、その元妻役がモーリン・オハラ。音楽はエルマー・バーンスタインと往年のキャストとスタッフが揃っているのに、相変わらずの俺様西部劇なので古臭さばかりが目立つ。
ウェインの長男役に実子>>続きを読む
ベンジャミンが外見老人の頃の前半が実に面白い。だが、外見青年になってからは失速。恋愛ドラマの凡作を見せられているようで退屈だった。
瀕死のディジーが娘に告白するという構成が失敗だったのではないか。たと>>続きを読む
ジャン・ルノワール監督、主演ジャン・ギャバンのコンビによる、パリの名所ムーラン・ルージュを舞台にしたミュージカル・ドラマ。デジタル修復されたものなのか、55年の作品とは思われない綺麗な映像が楽しめる。>>続きを読む
原作を読んだ直後に映画を観る企画その2。
山本周五郎の原作はタイトルこそ『赤ひげ診療譚』となっているが主人公は加山雄三が演じた保本登で、彼の成長物語になっている。次作の『どですかでん』と同じく、連作短>>続きを読む
ジョン・カーペンター監督のオカルトもの。主演の名優ドナルド・プレザンスの重厚な演技のおかげで中身はやや薄いが、そこそこ見応えはあったかなというレベル。
超常現象的を科学で解明というのは、何度か使われた>>続きを読む
薄味ホラーとは違い、この作品は面白くて怖い!
何が怖いかというと、幽霊やモンスターに殺人鬼は出てこないし、スプラッターやグロ描写は頭部切開手術シーンくらい。
本作で一番怖いのは、主人公の黒人青年の白人>>続きを読む
『死霊館』シリーズ外伝の一つとはいうものの、例の人形が一瞬出るくらいで別物と思っていい作品。
女幽霊vsシングル・マザー母ちゃんの壮絶バトルを期待したけど、助っ人エクソシスト元神父が出てきたことから対>>続きを読む