たくさんの映画レビュー・感想・評価 - 40ページ目

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茄子 アンダルシアの夏(2003年製作の映画)

3.8

「若おかみ‥」つながりで鑑賞。
47分という短い時間にいろいろ凝縮されてて良かった。

スペインのアンダルシアで開催される自転車ロードレース実況を中心としたシンプルな作りになってて、プロの駆け引きやチ
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.5

もしこの世でビートルズを知ってるのが自分だけだったら‥っていうファンタジーを背景に、男が自分の本当の気持ちに向き合って行く王道のラブストーリー。
こないだ「ジョーカー」観たせいか、この話どこまで本当な
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ガルヴェストン(2018年製作の映画)

3.3

死期が近づいてる男が絶望してる少女を救おうとする展開に「ライムライト」を連想したんだけど、現実では病気が勘違いだったり救えなかったり、そんな映画的に甘くないんだよって突き付けてくる感じだった。

印象
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ミンクの手ざわり(1962年製作の映画)

3.2

ケーリー・グラントとドリス・デイによるB級ラブコメディで、金持ちプレイボーイと恋に潔癖な一般庶民の女性という互いに素直になれない二人の恋の顛末を描く鉄板の展開。
惹かれつつ離れてを繰り返す展開がちょっ
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.8

2008年にムンバイの超高級ホテルで実際に起きたテロ事件を描いてて、予想に反して意外とハリウッド映画っぽい演出だったけど、事件発生から終盤ギリギリまで緊張感に縛られっぱなしだった。
もう早く終わってく
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.5

これを観て「プロコフィエフけっこう面白いんじゃね?」って興味持った人絶対いると思う。
それくらい制約された時間内での楽曲の切り取り方が上手かったし、オケの鳴りもすごい良くて曲の魅力が伝わってきた。プロ
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惡の華(2019年製作の映画)

3.5

思春期特有の居場所のない孤独を描いてて、ここではないどこかへの乗り越えによって克服しようとするのがバタイユの超越の概念に重ねられてる感じ。その乗り越えのトリガーとなるのが変態行為ということになるのね。>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

3.8

ゴッサムシティを舞台とした「ダークナイト」前日譚という体を借りて、一人の男の凄絶な人生体験を描く。
本作が危険な映画って言われてるのも分かるね。捉えようによっては犯罪者に同情的に描いてるように見えてし
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家族のはなし(2018年製作の映画)

3.0

映画というよりは80分の感動CMって感じだった。
若気の至りと挫折からくる親への反発を経て無償の親子愛に気づくという泣けるパターンで、本編をエンドロールにまとめた鉄拳の3分くらいの動画がうまくまとめ過
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ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)

3.7

女性蔑視の厳しい時代にハーバード大で学んで弁護士を目指したルースが女性差別の法律を正そうと闘っていく実話が基になってて、取っつきにくい話を見やすく作ってたね。
なんたって妻に対する理解が半端ないアーミ
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サラブレッド(2017年製作の映画)

3.5

なんかモヤモヤした。
題名には何の意味があったんだろう?複数形なので、金持ちの家に生まれたリリーと模倣の天才アマンダのことかな。
綺麗な映像に奇妙なBGMで、すごい不思議な映画だった。

継父を嫌って
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ゲームの規則(1939年製作の映画)

3.7

第二次大戦前夜のフランス上流社会の男女の恋模様を描いてて、誰もが規則を守って隠れて浮気してる中を、一人の一途な男がバランスを掻き乱して阿鼻叫喚となっていく。

丁寧に描かれる狩のシーンが残酷で怖かった
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

5.0

圧倒的。
どエライもんを観た。
男の命がけの覚悟を200%の暑苦しさで見せつけてくる。

池松壮亮と蒼井優、どちらも代表作になるほどの演技の相乗効果が凄まじい。
ピエール瀧の抑えた演技も良くて、完全に
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HELLO WORLD(2019年製作の映画)

4.2

期待せず観たけどすごい良かった!
一見するとセカイ系なんだけど実はガチなSFで、ご都合主義なところが無いのがすごい。
高校生の青春恋愛モノから壮大な話に持って行く展開とか、美しい映像、土着文化要素(狐
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斬、(2018年製作の映画)

3.3

剣の達人が人を斬れないという葛藤を描いてて、都築の能力を覚醒させようと追い込んでいく剣豪のおっさんが「幻魔大戦」のベガに見えてしょうがなかった。
塚本監督のセンスであえて素人っぽくしてるのか分からない
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マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

3.7

グランドホテル形式が織りなす人間模様を背景にしたサスペンス。
性悪説と性善説の正反対の価値観から来るプロ意識で刑事とホテルのフロント女性が対立する図式が、133分の上映時間にしては割と早い段階でいい感
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見えない目撃者(2019年製作の映画)

3.8

面白かったね。
オリジナルの韓国版は未見。

なんたって吉岡里帆の凛としたシリアス演技が決まってて、冒頭の警察学校卒業シーンの発声から気の強さと優秀さを観客に一発で分からせるのが素晴らしい。代表で読み
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荒野の誓い(2017年製作の映画)

3.8

ずっしり重かった。
1892年のアメリカで、7年間軟禁されてるシャイアン族の首長と家族を人道的観点から釈放して故郷のモンタナまで護送する話。
原題が意味するようにアメリカ人とインディアンの血塗られた敵
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アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

3.8

後味がすごく良かったね。
4組の男女や家族の小エピソードが絶妙に絡み合う構成を、映画の題名になってるモーツァルト「小夜曲」(今ではこの訳は使わないらしい‥)の4つの楽章になぞらえてる感じだった。

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ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

3.8

1945年の終戦間近のドイツで、偶然手に入れた軍服を着て大尉の身分を偽る脱走兵の話で、実話が基なんだね。

権力を手に入れて増長していく人間の姿は繰り返し描かれる普遍的なテーマ。
最初はヘロルトの嘘が
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エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

4.0

中学校最後の年を迎えた思春期のケイラが引っ込み思案の自分から一歩進む話で、反抗期で父に素直になれない感じをギャグっぽく入れてくる演出が上手かったね。
母に対する反抗期を描いた「レディ・バード」にちょっ
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ラ・ヨローナ~泣く女~(2019年製作の映画)

2.8

こういうビックリ系のホラーは苦手で、脅かし方が単調なので後半飽きちゃったね。

17世紀のメキシコで夫の不倫による嫉妬から二人の息子を溺死させた女の霊が現代を彷徨って人の子を襲う話で、霊が最初に登場す
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ドッグマン(2018年製作の映画)

3.5

冒頭の吠える狂犬が黒澤明監督の「野良犬」そのまんまで、手のつけようがない粗暴なシモーネを象徴してるようだった。

「ドッグマン」という名のドッグホテルを経営してる優男のマルチェロが、シモーネからヤクを
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.8

広大な宇宙空間を舞台にしつつ、描いてるのは極めて私的な父子関係。これはアポロ11号打ち上げの裏でアームストロングの家族の葛藤に焦点を当てた「ファースト・マン」にちょっと似てるね。

父がリマ計画遂行の
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EVA エヴァ(2011年製作の映画)

3.5

ジャンルはSFなんだけど意外にも家族の物語で、説明をかなり省略してて物語の背景は観客が読み取ってくれって感じだったね。

ロボット研究者のアレックスが完璧な少年ロボットの感情モデルを探しつつもなかなか
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プライベート・ウォー(2018年製作の映画)

3.8

実在の戦場記者であるメリー・コルヴィンの2001年から2012年までの活躍を描いてて、戦場の緊迫感が凄まじかったね。

2001年のスリランカでの取材中に爆撃で左目を失ってから海賊みたいな眼帯をつけて
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シャザム!(2019年製作の映画)

3.4

血の繋がってない家族の絆を描く映画って最近ほんと多いね。

冒頭、血が繋がってても父に愛されてない子と、本当の母親を探してる里子のビリーを対比的に見せておいて、この二人が宿敵になる展開が上手い。
そこ
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

4.0

面白かった!
最強戦士として育てられた美少女が記憶を失ってるっていう「銃夢」みたいな設定で、スタ誕っぽいオーディション番組でアイドル並みの人気を博していく前半から、思いもよらない後半の恐怖の展開に震え
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吸血鬼(1967年製作の映画)

3.5

知人にDVDをお借りして20数年ぶりに観た。
シャロン・テート出演作で唯一観た映画で、ところどころ早回しを入れてコメディータッチにしてたってこと以外は全く覚えてなかった。

吸血鬼研究家の教授とその助
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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -(2019年製作の映画)

4.0

めたくそ泣けた。
冒頭で”Kyoto Animation”のロゴが出た時点ですでにウルウルしてしまった。

前半でエイミーとヴァイオレットの3ヶ月の同居生活を描き、後半でテイラーの話になっていくのが物
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

3.8

予告編が面白そうだったので観てみた。
もともと三谷監督作品は舞台劇風の大芝居なのが苦手で、本作も最初演技に鬱陶しさを感じたけど途中からシリアス展開になってきて入り込めたね。

身体的衝撃による記憶喪失
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トゥー・リブ・アゲイン(1998年製作の映画)

3.5

母親に16年間監禁されてる精神病らしきカレンを、ソーシャルワーカーのアイリスが2年前に交通事故で亡くした娘に重ね合わせて救っていく話で、一定時間おきにCMが入るみたいな間が挿入されるのがテレビドラマみ>>続きを読む

エブリデイ(2018年製作の映画)

3.5

メンヘラ女子が恋愛を通して一歩進む話を、可愛い女優さん(スパイダーマンシリーズの人!)を主人公に立ててオブラートに包んでるのがちょっと怖かったね。
彼氏に振り向いてもらえないリアノンが立て続けにメール
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帰れない二人(2018年製作の映画)

3.7

ヤクザ者のビンと恋人のチャオの17年に渡る交流を描いてて、ちょっと「COLD WAR」に似てたね。
恋人だった二人の関係がある事件をきっかけに変質してしまう運命の皮肉。
そこへ歳月の経過とともに変わっ
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ある女流作家の罪と罰(2018年製作の映画)

3.5

かつての女流ベストセラー作家が困窮して生活の糧を得るために著名人のプライベート書簡を偽造して儲ける話で、実話が基になってるというのがびっくり。いくら著名人とはいえ、私的な手紙が高価で流通してるのが実感>>続きを読む

フリーソロ(2018年製作の映画)

4.0

自分が極度の高所恐怖症なので、もう観てて顔が引きつりっぱなしだったね。

命綱無しに素手で登るフリー・ソロ・スタイルでエル・キャピタンという巨大な崖に挑むアレックスのドキュメンタリーで、実際映像だから
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