つかれぐまさんの映画レビュー・感想・評価 - 18ページ目

つかれぐま

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スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

3.5

17/8/14@としまえん:公開時

「今&ここ」のヒーロー

MCUには珍しい、いわゆる市井の人々の話。他作品には殆ど登場しない彼らを話の中心において、シリーズトータルでバランスを取る。例によってM
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.5

6/27@としまえん#7

"ぶっさん" is back?

傑作とは言い難いが、応援したくなったので★1つおまけ。アクションシーンでの位置関係の分かりにくさ等、気になる点がなくはないが、貴重な国産ア
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

5.0

16/9/1 大泉(公開時鑑賞)

半世紀後の上書き

2004年以降日本では休止状態、その間ハリウッド産が作られていたゴジラ。本作はそうした流れとは真逆の、極めて日本的な方向に振りきって(海外展開な
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旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

4.0

6/17 イオン板橋#3

「千と千尋」の換骨奪胎

前田敦子のか細い手足とやる気のない目を見て「千尋」を思い出し、葉子が(元AKBセンター前田敦子の)名前を奪われた「千」に見えた。

広大なウズベキ
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海獣の子供(2018年製作の映画)

3.0

6/11大泉#5

中学生の背伸び

生命が輝く夏の海。それを「どうかしてる」レベルの画力で書き込む。夏休みの中学生の有り余る体力のような作品の力の前に、ねじ伏せられた感覚だ。

原作未読でアニメ弱者
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クリード チャンプを継ぐ男(2015年製作の映画)

5.0

19/6/5@新文芸座

「人生は悪くない」

「ロッキー」の1作目は、孤独を抱えた登場人物たちが寄り添って懸命に生きていく話で、エンタメ性を加味したその後のシリーズ作品とは毛色の異なる静かな秀作だっ
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ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年製作の映画)

1.0

5/31_大泉#1字幕

なんじゃこりゃ。

テンポ良く、個々の絵面も悪くはないのだが、映画として単調なのが致命的。怪獣暴れる→人間茫然→誰かしらが「説明」始める。
基本このパターンが繰り返される。こ
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GODZILLA ゴジラ(2014年製作の映画)

3.5

14/8/1(公開時鑑賞)

ゴジラ、アメリカ上陸

怪獣映画としては十分堪能。
ハワイ上陸、サンフランシスコ上空からの降下、MUTOへのトドメの一閃、これら海空陸3つのシークエンスの出来が特に素晴ら
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JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

5.0

5/12_TOHO新宿#6

「この船じゃ小さすぎる」

テレビじゃ小さすぎる。今回も「午前10時」に感謝。

西洋絵画の黄金期「印象派」は、カメラ技術が発明される直前だった。それ以降写実的絵画の世
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アベンジャーズ/エンドゲーム(2019年製作の映画)

5.0

19/4/26字幕@大泉#2

「カッコ良過ぎだよ、社長」

アメコミ、いや広くヒーロー映画で初めて泣いた。少し冷静にと思って臨んだ二回目は、もっと盛大に泣いた。映画鑑賞を超えたこれぞ「映画体験」。
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ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)

3.0

4/23 大泉#8

艦長無双

とてもテンポ良く進むので上映時間が短く感じたが、それだけ物足りなさも残ったかな。80年代によく見た米vsソ戦争アクションのようで懐かしい。やはりこういう国家レベルでの
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E.T.(1982年製作の映画)

5.0

4/20_TOHO新宿#6

エリオットの決意

スピルバーグは本作のテーマを、彼自身が経験した「両親の離婚」であり、SFは表面的な要素にすぎないと語っているそうだ。エリオットがそれを乗り越えて大人に
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.0

4/6_TOHO新宿#11

スパイクリーの自省

本作の入口は「国民の創生」がKKKを再興させてしまった過去。出口がそのKKKにも支持されるアメリカファーストなあの人。

映画界がどれだけ彼を罵倒し
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バンブルビー(2018年製作の映画)

2.0

4/1_大泉#7

本作お好きな方は読まないでください。

異星のロボット達が、何故にまるで地球人と同じメンタリティーを持っているかのように動くのか。結局これを最後まで受け入れられず、バンブルビーの「
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シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

4.0

3/19_TOHO新宿#12

アナケンなめんなよ!

ダサ恰好よく意外にも良い後味、最高なB級映画万歳!「ゴーンガール」を思い出す方が多い中、私は「パルプフィクション」にも似た一流のB級映画の矜持を
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運び屋(2018年製作の映画)

4.0

3/13 大泉#2

許される者

これまでのイーストウッド作品が一貫して描いてきたのは、許さない&許されない正義の物語だった。ところが今回は一転して、許し&許される話。しかも許される老人を自らが演じ
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グリーンブック(2018年製作の映画)

5.0

3/11 大泉#4

観る人を幸せにする良作

ユーモアはあるがマナーはないトニー、マナーはあるがユーモアのないドク。この二人の旅がとても見やすくて、館内は幸せな笑い声に溢れていた。人生には旅が必要
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.0

3/1_としまえんIMAX3D字幕

COOLなポップアートの洪水

コミックの新刊を寝ころんで読む至福の時間。じっくり読みたいが、先が知りたくてページをめくるスピードがつい速くなるワクワク感。誰もが
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大統領の陰謀(1976年製作の映画)

3.0

3/5_TOHO新宿#12
これは公開当時に見てこその作品。尺も長く40年経過した今には少し厳しいかと。スピルバーグの近作「ペンタゴンペーパーズ」は、作品そのものが本作へのオマージュ。現代の鑑賞仕様に
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

3/4_TOHO新宿#8

美女の醜い争いは蜜の味

こんなにエンタメ要素たっぷりとは思わなかった。エモくて分かりやすいが、キューブリック風味のブラックコメディ。

「悪趣味」にギリギリなりそうでなら
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.0

19.2.22としまえん#9

犯した罪は何だったのか

音だけが頼りという設定と、エモーショナルな展開が、主人公(と観客)の思考の「視野」をミクロな領域に狭め、マクロに俯瞰する状況把握ができなくなる
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アクアマン(2018年製作の映画)

4.0

2.14@大泉#1

王よりも英雄

20世紀に流行った明るい活劇を、現代のキレた映像で魅せる理想のアクション作品だった。"SKY MISSION"はワイスピのベストバウトだったし、ジェームズワンで大
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ファースト・マン(2018年製作の映画)

2.0

2.8@大泉#2

<映画は摩訶不思議>

ジャンル:宇宙モノ→幼少期から好き。
企画:人類初の月面着陸を、偉業としてではなく、一人の男の私的な物語として描く→面白そう。
監督:デイミアンチャゼル→「
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.0

19.2.1@シャンテ#1

試される観客

終始漂う不穏な空気と、メタファーの洪水に後頭部が痺れた読後感。
これ見よがしとも思えるメタファー群と、分かりやすい二項対立構造(貧困X富裕、本能X理性et
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ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

3.5

19.1.25_としまえん#2

四つ葉のクローバー

「アンブレイカブル」「スプリット」の事前鑑賞は必須。気持ちがいいほど説明が省かれていて、これほど前作の鑑賞済みが大前提になっている作品は珍しい。
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クリード 炎の宿敵(2018年製作の映画)

4.5

19.1.17_大泉#7

父になる男たちの物語

前作は「ロッキー」の世界観を忠実に継承したものだったが、今作では「父と子」という(このシリーズが正面からは向き合ってこなかった)テーマを中心に進む。
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チャンス(1979年製作の映画)

4.0

19.1.7 @TOHO新宿#1

空っぽな人間の怖さ

ハートウオーミング系の話と思いきや、強烈なブラックコメディだった。
登場人物たちが皆、チャンスの言動を曲解し振り回されていく展開は楽しい。しか
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アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

4.0

19.1.4_大泉#8

言葉よりも触れ合い

おでこをつけて話し、歌う二人がなんとも印象的だった。
これは二人の愛情の深さを示すだけでなく、ジャックがミュージシャンの命である聴力を失いつつあること、
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ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

4.0

他人の「好き」を笑ってはいけない。
それがどんなものでも。

ジェームズのブリグズビーベア「完結編」を作りたいという想い。最初は単純に続きが見たい、という気持ちからだったかもしれない。が、その制作過程
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.0

みんな自分が好き

「イチが好きな自分」が好きなヨシカと、
「ヨシカが好きな自分」が好きなニの、本当に面倒くさい話(褒め言葉)。

そんなヨシカなので、人からの素直なストロークを受け取れない。終盤での
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

4.0

彼らに会いたい。

斬新な(悪く言えば歪な)作品だが、見終えるとこの3人のことを、彼らの母親も含めて好きでたまらなくなる。これがなにより本作が傑作たる証左だ。

二度目の鑑賞で改めて思ったのが、あらゆ
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斬、(2018年製作の映画)

3.5

12/18ユーロスペース#2

男らしさと暴力。この両者が「ないまぜ」になっていく怖さ。

江戸末期の時代設定でありながら、台詞は全て現代語。これはかなり意図的な演出で、作品のテーマが現代にも通底する
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来る(2018年製作の映画)

3.0

18.12.14_大泉#5
松たか子から岡田准一への見事なボディブロー一発!このシーンのカタルシスが全部もってった。

岡田自身はそこまでクズではないのだが、死んでいった凡人たちの代表として。
一方で
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パッドマン 5億人の女性を救った男(2018年製作の映画)

4.0

18.12.8_TOHO新宿#11
失敗も成功もロジックが明快で、意外にも緻密な作品。
第一幕での行動原理は妻の為に「してあげたい」。優しい夫であることに間違いはないのだが、「恥よりも死を選ぶ」とまで
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

2.5

18.11.30 としまえん#2

家族という「結界」がガタガタなので、異界からの介入を防げない一家の悲劇。

これでもかと厭なモノを見せ続ける本作は、家族という共同体が如何に脆いものかを語る。確かに
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.0

11/17@大泉#1

フレディ、頼むもう一曲聞かせてくれ!

エンドロールの"Don't stop me now"は、そんな願いへのアンコール曲だった。

本作はほとんどがフレディが<見る>側として
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