遊さんの映画レビュー・感想・評価 - 25ページ目

裏窓(1954年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

人殺そうとしてるやつが家の窓全開にしてるのありえんし、覗いてる側もその状況で家の鍵開けてるの不自然すぎるから、ただただグレースケリーが呆れ返るくらい美しいだけの映画だなと思ってたら最後のカットでゾッと>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

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映画を観たというより、本当に楽園に107分間行ってきた

「ブルー・イン・ザ・フェイス」のオープニングで流れた「God's Child」で耳から全身を射抜かれたのがデヴィッド・バーンとの出会いなのでそ
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ピアニスト(2001年製作の映画)

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ハネケ作品のなにがエグいかって、人間のこんな部分を見せられて「観ていたくない」より「おれ、実はこういう部分めちゃくちゃ見てみたかったんだよね」っていう自分に気付かざるを得ないところ

性欲のエグみ部分
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もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

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うっっすら晩春 

疲れず観るのにすごくよかった、観たあとの余韻もしっかりある、中途半端で良い終わり方 モラトリアムなわけだし

前田敦子のFan!

くれなずめ(2021年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

既成の曲ありきで脚本つくられてて、その曲がクライマックスで流れてみんなが踊り始めたときってもうこちらはオーガズムくらいのダイレクトな感情の突き上げが来て無条件で100点なんですけど、これは一般的な感覚>>続きを読む

怒りの日(1943年製作の映画)

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90分のめちゃくちゃ質の高い映画を観た!
普通に平行移動とパンしてるだけのカメラワークなのに、なぜがそれが深く印象に残ってる、撮影って奥が深すぎるな ものすごい計算の末の動きなんだろうな

魔女狩りの
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田舎司祭の日記 4Kデジタル・リマスター版(1951年製作の映画)

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2回目だけど、1回目うちで観たときはめちゃくちゃ寝てたんだということが分かって良かった
ベルイマンとか遠藤周作の沈黙とか、「神の不在」ってテーマは自分が無宗教で居る間はいつまでも根っこの部分は感受でき
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仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

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短いのになぜか3回に分けて観て、最後の30分を観てるときにはご飯もりもり食べてたのが良くなかったのかもしれない 映画史に残る作品を納豆かき混ぜながら観てはいけないということを教えてくれた作品

ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)

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まず、311分あって一睡もしないほど目が離せず、画面に惹きこまれ続けたことに感動 睡眠サイクル合わせて臨んだのはあるけど

群像劇でひとりひとりのキャラクターの解像度が高すぎる ベルイマンはどうやって
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ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

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" A Movie "ってタイトルでも良い、もしそうだったら邦題は「生きる」でも良い、そのくらい 重要なことを描き切っている映画

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

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序盤でもうこの世に居るのを辞めようかなと思うレベルのキショさ 絶望感だった

じゃあこの 世界に量り切れないほどありふれている「他人の心を深く傷つける性欲」をどうしたらいいのか、もちろん映画内ではひと
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デッドロック(1970年製作の映画)

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「タランティーノも絶賛」って文言があると一も二もなく観にいってしまう
音楽の使い方にはタラ味を感じた、こういう音楽の入れ方を振り切って「作風」レベルまで昇華させたのがレザボアドッグスとかなんかな?もっ
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街の上で(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

これこれ!って叫び出したくなるくらい今泉力哉にこれを求めていた
サッドティーのメガシンカ版
これからの今泉作品がどうなっていくかは分からないけど、この作品は現時点での代表作になって然るべきだと思う
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パリのランデブー(1994年製作の映画)

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3話とも文句なしに良かった
ウディアレンくらい常食になってきた

ロメール観るたびに言うけど「すれ違った瞬間抜群に心惹かれた女性の後を尾けて普通に話しかける、女性もそれを会話の遊戯として楽しむ」みたい
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木と市長と文化会館/または七つの偶然(1992年製作の映画)

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ロメールのこの時代の作品でこれだけちょっと評価低めだからスキップしようかとも思ってたけど、めっちゃくちゃ面白かった 安易に星の数だけで観る映画決めちゃいけないよなあ!

日本では?雑談の中で政治の話題
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レネットとミラベル/四つの冒険(1986年製作の映画)

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恋愛要素なくても会話とシチュエーションだけでこんな惹き込まれるものつくれるんだぞってロメールに威張られた そして屈服した
オチも最高 落語のように一言でオトされる話はほんとうに美しい

始まり方が最
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吸血鬼(1932年製作の映画)

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サイレントとトーキーの中間
CGや特殊メイクが一切無くても、光と影に死ぬほどこだわって、カメラワーク考え抜いて演出したら、普通の部屋を映してるカットしかないのにめちゃくちゃ幻惑的で虚構の世界にしか見え
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こわれゆく女(1974年製作の映画)

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観てて本当に疲れた
夫を筆頭に、周りの全員が 彼女を受け容れながら自分の人生も舵をとっていける余裕を持てていない
街中でたまに見る 変な動きして変な服装して変なこと口走ってる中年女性 これからは絶対に
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そして人生はつづく(1992年製作の映画)

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リアルをリアルのまま伝えるための差し色としてのフィクション ペドロコスタも同じことを、虚構の部分を「カメラ位置」だけに絞って振り切ってやってるのかな
観終わってタイトルの重みに呆然とさせられると同時
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女っ気なし(2011年製作の映画)

4.8

買って心の底から良かった 3300円が安すぎるわ
ストレンジャーザンパラダイスを初めて観た時と同じくらいの打ちのめされ なにもかもが良かった すぐ言語化できない

遭難者(2009年製作の映画)

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観ててなんとなしに心がざわついて目を離せなくなる展開にふっと持ち込むうまさ

ファントム・オブ・パラダイス(1974年製作の映画)

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友達とお酒飲みながらガハハハ観るのにとても適した映画だった 
それに加えて「哀しいことを底抜けに明るく歌う」っていうサザンの曲にたまにある最高のやり方の作品だった

ホーリー・マウンテン(1973年製作の映画)

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アレハンドロホドロフスキーという人間が普段はまともに人と会話をして普通に暮らしていると思うとマジで怖い 2時間ずっと意味がわからないとか、そういう段階じゃない
彼がこの世界を憎んでいるし愛してもいるよ
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サイコ(1960年製作の映画)

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ど定番の映画だけど観てなかった
ビリーワイルダーと同じくらいの鉄板感 観て無駄な時間になることはないんだろうなこの監督の作品を

結末なんて数十年後のあの作品のあの役と全く同じじゃん!!ってどっちのネ
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シュザンヌの生き方(1963年製作の映画)

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わりと寝ちゃって覚えてないけどモンソーのパン屋の女の子とセットのDVD買うつもりだからいつでも見返せるし全然落ち込んでない

モンソーのパン屋の女の子(1963年製作の映画)

5.0

題材も台詞もラストもなにもかもストライクだった 自分の映画の原点はこの作品ということにしようかな なんか通っぽい感じ出るし

ベレニス(1954年製作の映画)

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まだ少女みたいな従妹への恋煩いで、しかも彼女の歯のことしか考えられなくなっちゃう話を初作品で主演までしてる30過ぎのおじさんロメールという状態がすごいコメディ
昔の文豪の傑作とかってよく従妹と恋愛して
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コード・アンノウン(2000年製作の映画)

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あまりにもバラバラなシーンの断片たちを見せ続けられていると、そこに「ひとつの作品」として輪郭を与えながら鑑賞していくための相当な負荷が脳にかかると分かった

でもこの「(物語的な)秩序を持たない映画」
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

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それだけで快楽として頂点を極める、音楽の入り方と映像とのリンク ここまでキメられると他の映画で不感症になってしまう
お話じたいは途中でちょっと 今かなり複雑だけど最後は結局うまくまとまるのよね って興
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ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

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ヒューグラントの「カッコいい」とは違う「ときめきをもたらす」雰囲気はいったいなんなのか、心のやらかいところを握られるなにかがある

マーベルとかと比肩する、こんなの絶対みんな大好きを美しく一本の筋にし
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

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エレファントの監督インタビューでガスヴァンサントが「みんなもこの作品を観て自由に考えてほしい」って言っててなんて傲慢なやつだって思ってたけど この映画の核を理解するためにはエレファントの淡々とした描き>>続きを読む

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

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延々と繰り返される/理不尽な差別をタイムループという概念で表現するの端的で的確すぎてぐうの音も出ない 観終わって、作品の完成度と伝えられた現実のむごさの両方で頭を抱える

いずれの人物も物分かりの良さ
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獅子座(1959年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

せっかくロメールの初長編を観てるのに体感70分くらい寝落ちしてて目覚めたとき絶望したけど、なんか全然話についていけて、どうやら寝てる間はずっと主人公のおじさんがパリをただただ放浪してただけっぽくて、そ>>続きを読む

モード家の一夜(1968年製作の映画)

4.7

ロメールを映画館で観れた...
かつ今まで観たロメールで一番引きこまれた
そうだよね、こんなにはっきりしない人は嫌だよねって観てておれも思った

容姿/対人スキル/知性/経験/自信の全てに恵まれた恋愛
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ヴェロニクと怠慢な生徒(1958年製作の映画)

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子供のムカつく態度は分かるが、家庭教師が「学校で習ったでしょ!」って怒っちゃダメ!!

フェイシズ(1968年製作の映画)

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ストーリーそのものの強さじゃなくて、「見せ方」の観たことなさと面白さ、執拗な顔のアップと落ち着きのないカメラ、裁かるるジャンヌとロゼッタが想起されたけど、唯一無二だった
アメリカの影は正直ピン!とは来
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