似太郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

君の名は。(2016年製作の映画)

4.0

【これはボクと彼女の㊙️関係についての物語だ】

リアルタイムで劇場で鑑賞した作品。あの細田守監督が相米慎二チルドレンなら、新海誠監督は大林宣彦チルドレンである。そして二人を繋ぐ架け橋が【宮崎駿】とい
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バケモノの子(2015年製作の映画)

3.8

『劇場版デジモンアドベンチャー』『時をかける少女』『サマーウォーズ』など、毎回CGをふんだんに使ったツルツル、テカテカした作画が印象に残る細田守監督作。

かなり前作、前前作の比較してお子様に配慮した
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闇の子供たち(2008年製作の映画)

4.0

【ミスティック・リバー並みの不快感】

公開当時から賛否両論真っ二つに分かれた阪本順治作品。彼は巨匠だが、たまに酷い映画も撮るので要注意!🙅‍♂️

江口洋介、妻夫木聡、宮崎あおい、そして佐藤浩市とい
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間違えられた男(1956年製作の映画)

4.5

【ゆきゆきて、冤罪!】

冒頭部でいきなりヒッチコック自身の解説から始まる実話モノ。「世にも恐ろしい物語を皆さんにお見せしよう🤫」が気合入っている。

主演のヘンリー・フォンダ演じる薄幸な男が強盗に勘
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知りすぎていた男(1956年製作の映画)

4.5

昔TVで観てジェームズ・スチュワートとドリス・デイの夫婦二人組が謎の組織に巻き込まれる展開に終始ハラハラした一作。

ヒッチコックお得意のサスペンス映画でイギリス時代の『暗殺者の家』のセルフリメーク。
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カラミティ・ジェーン(1953年製作の映画)

4.3

男勝りの女ガンマン、カラミティ・ジェーンを演じる歌姫(ディーバ)ドリス・デイが歌って踊る古き良きミュージカル映画の決定版。

ロマンチックな名曲『secret love』を口ずさむシーンが白眉で、50
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死霊のはらわた II(1987年製作の映画)

4.6

監督自身による『死霊のはらわた』のリメイク作品。決して続編ではない。よりグレードアップした「恐怖」と「笑い」の融合が素敵な作品。夢あるね〜。☺️

一応ゾンビ映画に分類されてはいるものの、ロメロのよう
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死霊のはらわた(1981年製作の映画)

4.6

【君もチェンソーマンになれる!☺️】

🧟超低予算&おバカな設定ながらリミッターが振り切れてる為、まったく退屈しないスピーディーなゾンビ映画。若き日のサム・ライミ、ブルース・キャンベルの才気が迸る作品
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死霊の盆踊り(1965年製作の映画)

2.0

エドワード・D・ウッドJr.脚本。史上サイテーの映画として君臨する【単なるストリップ・ショー】でしかないホラー。上映時間91分間が「What’s the fuck❓」でしかない凄みがある。🤮

内容が
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バベットの晩餐会(1987年製作の映画)

4.6

【デンマーク版美味しんぼ?】

家政婦バベットが登場するまでの前半部が長過ぎて、欠伸が出てしまった。

でも、観て損することはない良き映画。原作小説は存在すら知らん。

敬虔なクリスチャンであれば、も
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歌え!フィッシャーマン(2001年製作の映画)

4.0

かなり昔に観たんだけど、結構ほのぼのとしていて楽しい音楽ドキュメンタリー映画。このグダグダ感はクセになる。

ノルウェーの寒々しい風景をバックに合唱団が歌うシュールな構図が見もの。内容的にも興味津々。
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戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

4.2

【物語は何も語らず…😔】

スピルバーグの『シンドラーのリスト』が如何にも勧善懲悪的なハリウッド映画らしいスタンスなのに対して、本作はあくまで実録調。ポランスキー監督の実体験に基づいて描かれた「戦争と
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ジョニーは戦場へ行った(1971年製作の映画)

4.0

【死という救済】

中学生のときに三軒茶屋のビデオ屋で借りて観てショックを受けた一作。当時(70年代)らしい厭世的なムードが色濃く、ロバート・アルトマンの『マッシュ』と被る作品でもある。

取り敢えず
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決闘コマンチ砦(1960年製作の映画)

4.6

バッド・ベティカー✖️ランドルフ・スコットによる【ラナウン・サイクルもの】最終章。無常感と諦念漂う西部劇の逸品。

コマンチ族との確執、対決、裏切りなど伝統的な西部劇のエッセンスが格調高い映像から溢れ
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ライド・ロンサム(1959年製作の映画)

4.3

リー・ヴァン・クリーフの本格映画デビュー作として知られる【ラナウン・サイクルもの】後期の一本。脚本がバート・ケネディに戻ったことで映像様式美に重きを置いた渋めの作品。

淡々としたロード・ムービー的な
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ブキャナン・ライズ・アローン(1958年製作の映画)

4.5

バッド・ベティカー✖️ランドルフ・スコットによる【ラナウン・サイクルもの】後期の一本。映画全体にお笑い度が増しており、凝りまくった脚本が特徴でもあるエンタメ。

映像がチープでこのシリーズとしては変化
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ディシジョン・アット・サンダウン(1957年製作の映画)

4.5

バッド・ベティカー✖️ランドルフ・スコットの黄金コンビによる【ラナウン・サイクルもの】後期の一本。脚本はチャールズ・ラングが担当。

ランドルフ・スコット演じる主人公が、過去の因縁に囚われた男の無様さ
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反撃の銃弾(1957年製作の映画)

4.6

監督バッド・ベティカー✖️脚本バート・ケネディによる【ラナウン・サイクルもの】第二弾。今回は未亡人と共にランドルフ・スコットが悪党一味に監禁されるサスペンス色の強い作品。

主人公が生き延びるための手
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七人の無頼漢(1956年製作の映画)

4.6

その脚本の巧みさと各々の役者の配置でグイグイ引き込まれる、西部の風景や砂粒、岩山の形状など大地を構成する様々な要素を驚くほどうまく用いたB級作品。オーソドックスな西部劇ならではの旨味が生きた秀作。>>続きを読む

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

4.6

毎回、カンヌで酷評されるカラックス作品であるが…。

この監督の中でもパリへの愛に満ちたピュアな御伽噺といった趣向で生々しいロケーション撮影が美しい、やさぐれた若者二人の絆を描いたエロティックな作品。
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橋の上の娘(1999年製作の映画)

4.5

格好つけたフェリーニの『道』みたいな趣向の、大道芸人二人による美しいロード・ムービー。ある意味で夢を忘れた大人のためのファンタジーであり、浪漫譚。

スタイリッシュなモノクロ映像で綴る燃えるような二人
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スプリング・フィーバー(2009年製作の映画)

4.5

カンヌ国際映画祭脚本賞受賞作品。ロウ・イエ監督による人間関係と負の連鎖を仏教的な「輪廻=サークル」に照らし合わせて描いた謎に満ちた寓話。二転三転するストーリーテリングが秀逸。

死の迫った私立探偵、ゲ
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天安門、恋人たち(2006年製作の映画)

4.0

中国とフランスの合作。『ふたりの人魚』のロウ・イエ監督らしくファンタジックで飛翔感のある映像美とゲリラ撮影が迫力あり。

天安門事件を媒介にしたベルトルッチの『ラストタンゴ・イン・パリ』の中国版といっ
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

4.3

劇場で鑑賞済み。松岡茉優のブレイク作。原作は綿矢りさ。

傲慢な若いオタクのOLヨシカの脳内妄想ネタがメインであり、コミュニケーション下手な青年たちを愛でるように抽出したブラック・コメディといった趣き
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太陽(2016年製作の映画)

3.8

【邦画特有の描写】

主演の神木隆之介ってこんなに演技大袈裟だったかな?と思ったら、本作は元々戯曲らしい。役者が全員オーバーアクトで少しクサイ。

入江悠監督作品。低予算ディストピアSF。

取り敢え
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生きるべきか死ぬべきか(1942年製作の映画)

5.0

ヒエ〜ッ!!😵これが本当に戦中に作られたコメディなの〜?と思うくらい、お洒落な作品。
ある意味人間性を小馬鹿にした感じが伝わってくる。

エルンスト・ルビッチ監督のスピーディーな語り口が素晴らしい、反
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アメリカン・ハッスル(2013年製作の映画)

4.2

『スティング』のような詐欺師モノかと思いきや、ブラックジョーク満載のオールスターキャストによるバカコメディだった。😂

主人公を演じたクリスチャン・ベイルの禿頭が印象的。エイミー・アダムス、ジェニファ
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

4.6

【アメリカ無責任時代👔】

人生はゲロだ♪byマーティン・スコセッシ

思えば『グッドフェローズ』も『カジノ』もほとんど極悪人しか出ておらず、速射砲のように繰り広げられる主人公のマシンガン・トークとナ
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フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

4.6

【BORN TO KILL🪖】

小6のときにビデオで観て以来、お気に入りのキューブリック作品。実際『時計じかけのオレンジ』よりもこっちの方が好みだったりする。毒舌軍曹を演じるR・リー・アーメイとほほ
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バッドボーイズ(1995年製作の映画)

4.3

Q・タランティーノと並んでアメリカ映画界に残る珍宝(チンポー)、マイケル・ベイの出世作。

肝心の内容はウィル・スミスとマーティン・ローレンスの警察コンビで贈る野蛮で下世話な『リーサル・ウエポン』の焼
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VERSUS ヴァーサス(2000年製作の映画)

4.0

【龍平よ】

自主制作映画ということで、北村龍平が趣味で作ったサバイバル・アクション巨編として普通に楽しめる佳作。もう一つの『鬼畜大宴会』とも言うべき広大な「森」の映画でもある。

やってることは『大
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トランスフォーマー/リベンジ(2009年製作の映画)

4.0

【もうストーリーなんか要らない】

マイケル・ベイと言えば『アルマゲドン』や『パール・バーバー』など悉くウンコ💩映画の帝王として君臨するアメリカ随一の【破壊屋=BUSTERD‼️】なので、彼のことを真
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SPACE BATTLESHIP ヤマト(2010年製作の映画)

1.0

【あとの祭り賞👑】

バカ映画、三種の定義。

①あまりのバカバカしさに失笑する映画。
②あまりのバカバカしさに激怒する映画。
③あまりのバカバカしさにこっちまでバカになって楽しめちゃう映画。

この
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アバター(2009年製作の映画)

4.3

【SF版西部劇】

リアルタイムで劇場で観た作品。アメリカではウケたがイマイチ日本人の好みには合わなかった曰く付きの映画でもある。

ジェームズ・キャメロン版『ポカホンタス』であり『ダンス・ウィズ・ウ
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もののけ姫(1997年製作の映画)

4.3

【神々との闘い】

自然と人間の共生とカタストロフを綴った作品で『風の谷のナウシカ』のテーマ性をさらに押し進めた印象を受ける宮崎駿監督の力作。

片腕を負傷し呪われた運命を背負った主人公アシタカとオオ
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白雪姫(1937年製作の映画)

4.3

【ツッコミ所は多いが…🍎】

ウォルト・ディズニーが戦前に作った近代アニメーションの古典。セル画の色使いが美しく些かダークなグリム兄弟の原作を子供にも安心して見せることができるすべての【漫画映画】の原
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