夜な夜な映画祭さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

夜な夜な映画祭

夜な夜な映画祭

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ラブ&ピース(2015年製作の映画)

3.7

監督やりたい放題だな。

さんざんエログロやってきて、ここにきてファンタジー。

しかもCGに頼らず、オモチャたちの動きなんか昔ながらの感じ。

映画への愛がむきだしてる。それだけは一貫してる。

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メタルヘッド(2010年製作の映画)

3.9

ナタリー・ポートマンが好きだ。中でも今作は別格だ。

これを観てると、バカっぽくシリアスで、胸が熱くなる。何よりみんなダサい。愛すべき登場人物たち。

どうしようもない状況や救いのない心境に誰だって陥
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台北の朝、僕は恋をする(2009年製作の映画)

3.6

青春時代をやり直せるなら台北で過ごしたい。

今を謳歌するパワーというのか、今を楽しんで生きてる感じ、爆発的な熱量が凄まじい。

ジャック・ヤオも、アンバー・クオも楽しそうだ。画面から、モノ作り現場の
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マシニスト(2004年製作の映画)

3.8

10年くらい前にDVDで。

クリスチャン・ベールの肉体改造はすごい。けれども、初めて観たときこれが演技なのかとすごく疑問に思った。

当時、私が漠然と捉えていた演技の範疇を越えていた。明確に何か演技
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ヒミズ(2011年製作の映画)

4.2

震災により脚本が追加修正された、時代と結び付いた傑作。

『冷たい熱帯魚』や『恋の罪』を観るくらいの気構えで観たら、思いの外いい話で感動してしまった。

『冷たい熱帯魚』もやった上で、これが撮れる。監
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希望の国(2012年製作の映画)

3.8

公開当時、映画館で。

園子温のフィルモグラフィーの中では異質な作品で、まだ傷の癒えない時期の震災の記録映画。

あの時期、誰もが怯えた得たいの知れない不安を、確かに写している。

何が正しいのか分か
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ディアーディアー(2015年製作の映画)

3.8

面白かった!邦画らしい良作。

田舎の息苦しい閉塞感の中で、3人の兄妹が何かに憑かれたように生きる。起伏をつかみにくいストーリーだけど、映画自体は物語性に頼っている。

長男の抱える金の問題も、次男の
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けものがれ、俺らの猿と(2000年製作の映画)

3.5

公開当時、映画館で。

町田康原作で、ゆらゆら帝国やナンバーガールといった2000年代初頭に痺れるほど勢いのあったバンドたちの楽曲がガンガンに流れる映画。

映画としては、ナンセンスでシュール、ストー
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ブロークン・フラワーズ(2005年製作の映画)

4.0

公開当時、劇場で観た。

この答えのないフワフワした感じ、そうなんだよなぁ、これでいいんだよなぁ、と妙に納得して、なんだか幸せな感覚が全身に染み渡った。

決してストーリーホリックにならないのに、観て
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ミドルメン/アダルト業界でネットを変えた男たち(2009年製作の映画)

3.5

この映画がソーシャル・ネットワークのアダルト版と評されていることは知らずに観た。

観た印象としてはその通りで、話の筋はアダルトサイトを立ち上げた男が成功していく過程の中で、ポルノ女優とズブズブになっ
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恋の罪(2011年製作の映画)

4.2

とんでもない傑作。

水野美紀が脱いだことはどうでもいいが、冨樫真の狂気に満ちた表情や、神楽坂恵の堕ちていく様を、長尺ストーリーの中でこれでもかというほど味わえる。

描かれてるのはまるで地獄だが、間
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

4.2

人が解体されるシーンとか、狂気に満ちたセックスシーンとか、記憶に残るというよりトラウマとして残りそうなショッキングな映画だが、何より伝わってくるのは撮影現場の熱量だ。

監督自身、出演者を徹底的に追い
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プラネット・テラー in グラインドハウス(2007年製作の映画)

3.9

グラインドハウスというのは、B級映画を2本、3本立てで上映する映画館のことで、70年代までアメリカ都市部の郊外に多く存在した。ということを、私は知らなかった。

70年代のアメリカの若者といえばヒッピ
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SUPER 8/スーパーエイト(2011年製作の映画)

4.0

素晴らしく面白かった。

現代の折衷主義的なレプリカ作品とでもいうような、過去の名作たちに敬意を表した上で、美味しいところは遠慮なくつまませてもらったような作りだけど、丘の上から列車事故を眺めるシーン
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明りを灯す人(2010年製作の映画)

3.5

以前やっていたバンドで海外のフェスに誘われ演奏しに行ったとき、主催者が用意してくれた宿(というか観光では絶対に行かないような雑居ビルの一室)に寝泊まりしながら、現地のスタッフと一緒に飯を食い、少ないな>>続きを読む

宇宙戦争(2005年製作の映画)

3.9

素晴らしく面白かった。賛否ありそうな終わり方含めて好き。スピルバーグの近年の傑作。

途中、車で走ってるのを外から映してるシーンで、カメラが車の左右にぐるぐると飛んで、更には上空へ離れていくところまで
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.5

なんといってもビル・ナイの結婚式のスピーチが心に残る。

息子への溢れんばかりの愛情を、未整理の中から手探りで手繰り寄せ、言葉を一つ一つ紡いでいくような演技。

語りたくなる魅力が散りばめられた名作だ
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川の底からこんにちは(2009年製作の映画)

4.5

こういう映画があるから、邦画漁りをやめられない。

B級な質感の中に確かなドラマ性とほっこりするユーモアがあって、ジーンとしながら笑い泣けるのが、監督の今作以降、『君と歩こう』『あぜ道のダンディ』『ハ
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インランド・エンパイア(2006年製作の映画)

3.8

神の存在は確かめれない故に確かである

というのは、「不条理故に我信ず」の神学者テリトゥリアヌスの言葉で、観賞後はもうむちゃくちゃに混乱するしかないこの映画、整合性が取れないことのみが、この映画の成立
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舟を編む(2013年製作の映画)

3.8

よく出来た映画だなー。

以前観た『川の底からこんにちは』という映画は、B級な質感の中にも確かなドラマ性があって、その上で役者もギラギラと活きていて、私にはショックなほど面白かった。以来、石井裕也とい
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箱入り息子の恋(2013年製作の映画)

3.8

星野源が観たくて。星野源は、こういう不器用な、童貞をこじらせたような役がハマる。

風邪をこじらせて、いつまでも鼻がグズグズいったりするように、世の中には童貞をこじらせて、女性に対して精神的に、いつま
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.2

映画の質感がとても気持ちいい。エグいのに最後まで面白く観れるタランティーノの傑作。

後半のカーチェイスは演技というより、人が車に必死にしがみついているのを見ているという感じ。

映画を越えて、迫力が
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ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男(2014年製作の映画)

3.3

JBの魅力はビンビンに伝わって来るのだが、何よりチャドウィック・ボーズマンのJB再現度合いが凄すぎて、逆に映画に集中できないっ!

ミュージシャンの伝記物って、再現度合いがショボくても萎えるが、ここま
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昼間から呑む(2009年製作の映画)

3.0

数年前に観た映画。昼間から呑みながら観た。

当時の私は、休日といえば誰とも連絡を取らず、部屋で1人で延々と呑みながら映画を見続けるのが楽しみで、酔い潰れるか体力の限界が訪れるまで、昼間から、そして夜
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マイ・インターン(2015年製作の映画)

3.0

デ・ニーロが最高に魅力的。アン・ハサウェイも人間味あるキャラクターで、気軽に楽しめる娯楽映画の傑作。

さすがジュールズの設定上(ファッションサイトを運営する女社長)、アン・ハサウェイの衣装が登場する
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(2007年製作の映画)

4.0

言葉にできない映画で、観賞後は他に観たことないものすごい傑作だと思った。思わず立て続けに2回再生。

数年前に観て以来、好きな監督3人聞かれたら、必ずセミフ・カプランオールの名前を出すほど、何か衝撃的
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ワイルド・パーティー(1970年製作の映画)

4.0

学生のとき、好きなバンドが大阪の地下クラブでやる70年代トリップ系のイベントに出るというので、持ってる中で一番70年代っぽくて派手な服を着て、一人で観に行ったときのこと。

イベントではVJの人がエロ
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シリアル・ママ(1994年製作の映画)

3.8

多くの人が内に密める二重人格性を戯画的に描いたブラックコメディと言えば聞こえはいいけど、単にジョン・ウォーターズが悪趣味なだけ!

「実話に基づく」という嘘も含めてサイテー!(好きだけど)

スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

4.0

ロックに夢中になってる人を見ると感極まって泣けてくる。中盤の授業のシーンで、子どもたちにライブビデオ見せたり、黒板にバンドの相関図書いて教えるところから、なぜか泣きっぱなし(早い)。

公開当時に劇場
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色即ぜねれいしょん(2008年製作の映画)

4.0

自分にガソリンを入れ直したい気分になったとき、度々観る一本。この時代も、ヒッピーも、みうらじゅんも好き。

夜中、純が好きな子に書いた手紙をポストに投函するシーンで、渡辺大知って良い役者だなと思った。
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カルネ(1994年製作の映画)

4.4

学生の頃レンタルで観て、その後DVD探したけど見つからなかった。

当時好きで読んでた映画評論に「完璧に近い」と書かれていて、観たらめちゃくちゃ怖かった。

もう一回観たい。

カノン(1998年製作の映画)

4.4

学生の頃、初めてお小遣いで買った映画のDVDがこれだった。何度も観た。

絶対これのせいで頭おかしくなった。

エンター・ザ・ボイド(2009年製作の映画)

4.4

ロック史において進化というのは、過去の定義からはみ出すことで、偉大なバンドはみんなそうして生まれてきた。

つまりは、はみ出す行為それ事態がロックという音楽で、仮にロックに教科書があるなら唯一書いてあ
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ライフ・アクアティック(2004年製作の映画)

4.5

なんとも言えないオフビート感。シーン1つ1つの拘りを楽しんで観れた。

中でもさらりと出てくる船の断面図がインパクト大で、少年心をくすぐられる。(このシーンはめちゃ金かけてそうだ。笑)

Seu Jo
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SR サイタマノラッパー(2008年製作の映画)

4.0

ロックンロールは鳴り止まないの入江監督の作品ということで視聴。

なんだか低予算の自主製作みたいな質感で、それはそれで好きなので引き込まれるキッカケにはなったかもしれないが、ストーリー展開も飽きさせな
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