ルーク大佐さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ロードハウス/孤独の街(2024年製作の映画)

4.0

これまた傑作原作のアマゾンドラマ『ジャックリーチャー』系脳筋映画で、しかもダグ・リーマン&ジェイクコンビがつるんでいるのだから楽しめないはずがない。痛快エンタメストーリーだ。

ジャックリーチャー同様
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ブラック・クラブ(2022年製作の映画)

3.4

ノオミ・ラパスは売れっ子女優の中では幸薄&メンタル崩壊女役をやらせたら並ぶ者がいないほどの存在感を持っている。彼女自身にそういう心理傾向があるんじゃないかというくらい、何をしでかすかわからない雰囲気を>>続きを読む

3時10分、決断のとき(2007年製作の映画)

4.3

西部劇が見たい人、リーダー格の人、ともかく人間心理に関心を持つ人におすすめしたい傑作だ。

悪名高いカリスマ的強盗団リーダーのラッセル・クロウのもとには多くのゴロツキやガンマンが集まり、強い結束を誇る
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僕のミッシー(2020年製作の映画)

3.3

ドタバタ下ネタコメディ。気軽に笑える映画を見たいときに。
めちゃくちゃおもろいわけじゃないが、ぎりぎりラインの笑いを提供してくれている。
ローレン・ラップカスはよく端役で見かけるが、本作はコメディセン
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メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬(2005年製作の映画)

4.0

20年くらい前の映画だがまったく違和感を抱くこともない、ロードムービーの隠れた良作だ。

トミー・リー・ジョーンズはメキシコ人の親友が射殺されたため、犯人捜しをする。生前親友とは「自分が先に死んだら遺
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

コンテンツ制作にかかわる仕事をしている人ならばニガ笑いし、赤面し、そして共感する映画だと思う。自分が世の中に売り出す作品が売れなかった場合、何が悪いのか。映画や小説のクオリティか、そのクオリティを理解>>続きを読む

ホームズマン/ミッション・ワイルド(2014年製作の映画)

3.8

アメリカ開拓時代を無節操に賛美するような言説に熱い銃弾をぶっ放したかのような映画に思えた。

トミーリー扮する主人公のブリッグスは、精神を病んだ女性3人を故郷に運ぶ仕事をしぶしぶ受け入れた男を演じてい
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スペースマン(2024年製作の映画)

3.7

SF映画といっても原作者はチェコ人なのでド派手な宇宙戦争や次々と宇宙船が爆破の危機に襲われるようなスペクタル系ではないと推測していたが、予想通りきわめて内省的かつ思索的なストーリーだった。

宇宙のは
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インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

3.8

ややこしそうなドラッグカルチャー映画に思えたので何年もスルーしてきたのだが、脂っこいお気に入りの役者がそろっているので見始めた。

1970年代の浮世離れしたナニコレ的な感じで話は進み、中盤くらいでね
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ザ・ストレンジャー:見知らぬ男(2022年製作の映画)

3.6

過去見。
役者バカ2人が言葉少なに互いの表情を探りながら演技合戦をする。
実話ベースのおとり捜査という話も興味深い。
いつしか2人の関係がブロマンス的な臭いも醸し出す。
バイオレンスな雰囲気がありなが
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ストレイ・ドッグ(2018年製作の映画)

3.8

世の中には美人の汚れ顔にフェティシズムを感じる人もいるようだが、そういう趣味は持ち合わせていないので、前半はニコール・キッドマンの野良犬じみた三白眼に悪寒を抱き、気がノレなかった。

過去に潜入捜査官
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トゥモロー・ワールド(2006年製作の映画)

4.4

15年以上前に映画館で見たとき、冒頭シーンはクライヴ・オーウェンのように、びっくりしてコーヒーをこぼしそうになったことを覚えている。

後半のあのシーンではカラダが震えるような感動に接し、慟哭した。
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ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

4.0

10年ぶりに見た。当時映画館で味わった興奮を思い出した。
脚本、撮影、演技はいうまでもなく大音量の音響と音楽が素晴らしかった。尺は短いし、あっという間に終わった気がした。

ジョージ・クルーニー再登場
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足跡はかき消して(2018年製作の映画)

3.8

地味ながらも好演作が多いベン・フォスター主演のため、前々から注目していた。娘役トーマシン・マッケンジーの演技も気になった。

森でしか生きられない男と父を絶対的に信頼する娘。
周囲の人たちが無償の恩情
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劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE(2023年製作の映画)

4.0

法と正義のあるべき姿。
それを守るための法執行者と自己犠牲の精神。
意外と深淵なテーマに迫っている。

近接戦闘とエアバトルの描写はスピード感があった。
本作は実写と大予算のCGで作りこんだらどんな映
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PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR(2020年製作の映画)

3.8

『PROVIDENCE』を見るに際して、一連のシリーズを見直した。
最近のハリウッド映画ではラスボスがAIっていうのが流行りになってる。
有名な映画では『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング
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タイム・トラップ(2017年製作の映画)

3.7

あらすじすら読まないで見た方がいい。
(詳しく書かないが)いろいろと奇想天外のストーリーに発展していく。
50年以上前のあるカテゴリーの映画を見ているようだ。

途中からの展開は予想外だった。
尺も手
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PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3「恩讐の彼方に__」(2019年製作の映画)

3.6

小説とストーリーをリンクさせる点にセンスを感じた。
列車の上での最終バトルは、映画『スピード』や『ミッションインポッシブル』を思い出した。

PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2「First Guardian」(2019年製作の映画)

3.8

Sinners of the Systemの3作品の中では、これが一番気に入った。
現場に投入される一兵卒への無慈悲な扱いは現代の戦争でもよくあること。
ハードボイルドの感じがすごくいい。

PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」(2019年製作の映画)

3.5

見始めると最後まで見ちゃう。
イラっとするところがしばしば。
ラストで聴衆を前によく説得できたなって、思う。

劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス(2014年製作の映画)

3.8

このシリーズはアニメの枠を超え、未来社会の理想とリスクについて突っ込んでいる。あざとい恋愛ネタを扱わないのがクールだし、大人の鑑賞にも耐えられる。10年近い前の制作だが、いま見てもおもしろい。
彼ら監
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.7

絶対死なないという不屈の意思を持つジイサンが虎の子の黄金を取り返すためにナチスの悪党を血祭りにあげる。敵味方がわかりやすく、道中でさらなる味方が増えたり、愛犬が妙にかわいかったり、コンパクトなキメ台詞>>続きを読む

ドミノ(2023年製作の映画)

3.6

映画を見た人は『インセプション』を思い出すんじゃないかな。
ただ、ノーラン作品と違って世界を舞台にする大掛かりな陰謀物語ではなく、オースティンという地味な都市のスモールワールドだけが舞台なため、物語に
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クラッシュ(2004年製作の映画)

4.7

20年前公開当時に映画館で見たとき、哀しさでも嬉しさでも切なさでもなく、無垢の愛に接し脳が震えカラダが浮くような感覚を味わった。悲しみに共感したわけでもなく上機嫌で涙を流していた。

こんな映画体験は
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ベッキー、キレる(2023年製作の映画)

3.4

前作が痛快&狂気だったのと比べ、ややパワー不足だね。
残虐性は変わってないが、殺し方はあまりバラエティに富んでいない。

次回作は非常に楽しみなため、つなぎの作品かな。
3作目はもっとクオリティの高い
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イチケイのカラス(2023年製作の映画)

3.4

現実の法曹界はみちおが大手を振って歩けるようなゆる~い空間ではなく、同期を蹴落として出世するため、権力者や政治家に忖度、一般社会人が「大丈夫か?」とびっくりする判決も普通に出る。

裁判官はもっとも世
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ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実(2019年製作の映画)

4.0

戦争と戦闘がどんな記憶を兵士に植え付けるのか。善き思い出もあれば悪夢が何十年も続く思い出もある。一人の若き下士官の命がけの献身。国や戦友に対する自己犠牲はどのような意味を持つのか。

原題『The L
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屋根裏のアーネスト(2023年製作の映画)

3.9

ホラーコメディの流れからサスペンスを持ち込み、最後はハートウォーミングで締めるという最近流行りの癒やし風味の目標達成型ストーリー。

推しのプロ役者デビット・ハーパーがお化け役ってことでつまらないはず
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レンフィールド(2023年製作の映画)

3.8

主人ドラキュラのパワハラに悩む部下がいかにその境遇から抜け出せるかをテーマに、現実社会で他人との共依存関係を卒業するにはどんな行動とマインドが必要なのかを提示していく。今日的なテーマなので、大人向けの>>続きを読む

小さな修理屋(2021年製作の映画)

3.9

ネタバレ厳禁映画なので何もしらないほうが楽しめる。
世界のどこかで日々起こっていそうなスモールワールドの住人が織りなす悲喜こもごもな物語。

主要キャラのジョン・バーンサルといえば“キレ芸演技”だ。
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オクトパスの神秘: 海の賢者は語る(2020年製作の映画)

3.8

失意のドン底にいる中年オヤジが海で“彼女”と出合い、傷んだ心を癒やされ、新たに再生していく物語だ。

映画としての章構成と脚本は感情の起伏をもたらすアゲサゲがしっかりできている。さまざまな賞をもらって
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さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

3.8

老境の名優ロバート・レッドフォードの演技に対し、チャーミングというのもギャップがあるかもしれないけど、一言で感想を聞かれたらそれに尽きると思った。

実在の紳士強盗のキャラや行動を多少は美化したり、脚
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ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

4.0

原題のBoiling point(沸点)よりもBreaking point(限界点)のほうが適切なんじゃないかな。メンタルが切れて店を燃やすとか、客やスタッフを殴り倒すという、バイオレンスなストーリー>>続きを読む

Mr.&Ms.ストレンジ(2022年製作の映画)

3.1

ライアン・ゴスリングに似てなくもない主役の男が悪党なのに、なぜかヒーローになる話。メキシコやスペインあたりの映画っぽいが、カナダ製作のようだ。

典型的なB級アクションであり、次の日には忘れているよう
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サバイブ 極限死闘(2022年製作の映画)

3.4

神ドラマ『GOT』のソフィー・ターナー主演だからちょっと期待していた。昨年同時期公開のワンシチュエーション傑作『FALL/フォール』と比べると、サスペンスとストーリー、演出のクオリティは雲泥の差だった>>続きを読む

サイレント・ナイト(2021年製作の映画)

3.4

毒ガスが猛威をふるって明日死ぬことが確定している場合、もだえ苦しむことを選ぶか、あるいは家族と共に薬で安楽死を選ぶか。
あなたならどちらを選ぶのか、究極の選択を迫るストーリーだ。

平時の日本で暖かい
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