るるびっちさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

RRR(2022年製作の映画)

4.6

「ニンニクマシマシ、野菜、アブラマシマシ」
胃もたれしそうだが、意外とさっぱりで幾らでもいけちゃう。
むしろ、もっともっとと中毒性がある。
『ラーメン二郎』の話ではなく、 ラージャマウリ映画の話である
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.2

男のナルシシズムや自己満足を、「それでいいんだ~」と開き直って描いている。
女性に反発を食らいそうだ。
男性である自分にとっても、自分の中の幼い部分を「男はそれでいいんだ~」と開き直って見せられている
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もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

3.9

クズのフォークダンス。
フォークダンスで、次々交代する相手が全員クズなら・・・って感じ。
しかしクズ男を描いているようで、実はどうクズ男に対応するかという女性側の「クズ対応マニュアル」を描いてると思う
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ロザライン(2022年製作の映画)

2.5

「今まで俺は、本当の美を知らなかった!」
ジュリエットを見初めた時に言う、ロミオの台詞だ。
実はパーティーに忍び込んだのは、別の女性ロザラインが目当てだった。
それまでロザラインのことを恋しくて泣いて
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.2

ポスターがラファエロの『聖母子像』みたいだったので、
アー、羊の救世主ね・・・と思った。
育ててるのがマリアだし。

アイデアとしては『天才バカボン』のウナギイヌレベルだ。
若い人は知らないかもしれな
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バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)

4.1

モスバーガーに「モスの菜摘」という商品がある。
バンズの代わりに、レタスで肉を挟んでいる。
こんなのハンバーガーじゃないという人は、本作を納得できないかも知れない。
これはガチガチに凝り固まった頭の固
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機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島(2022年製作の映画)

2.9

ドラマが解っていない。
人間というのは、矛盾した生き物だ。
ドラマはそうした人間の矛盾を描き出すものであり、矛盾した人間同士の対立なのだ。

本作では、オリジナルにあったドアンの矛盾という毒気が抜かれ
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ゾンビ津波(2019年製作の映画)

2.9

どうしてアメリカ人は、ゾンビとサメ映画が好きなのか?
脳みそがゾンビなのだろうか?

とにかくゾンビ映画とサメ映画だけは、異常な進化を遂げている。
ゾンビが津波になって押し寄せるってさ。
ゾンビって溺
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.6

死体で遊ぶ話が好き💛💛
ヒッチコック『ハリーの災難』、埋めたり掘ったりを繰り返して死体が災難に遭う話。
『バーニーズ/あぶない!?ウィークエンド』
せっかくの休暇を社長の死で取りやめにしたくないばかり
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事故物件 恐い間取り(2020年製作の映画)

3.2

ハリウッド映画の悪い影響が出ている。
ずっと地味展開なのに、クライマックスだけ突然CG漬けの怨霊バトルになる。
クライマックスは盛り上げねばという、悪しきハリウッド病に毒されていないか。

全体的にも
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ブレイブ 群青戦記(2021年製作の映画)

2.6

リアルな『ホームアローン』を見たいだろうか?
リアルにやれば、留守番している幼児は惨殺される。
玩具で足を滑らす強盗は、間抜けなお人好しだから成立するのだ。

各種競技エリートの高校生たちが、タイムス
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世界の中心で、愛をさけぶ(2004年製作の映画)

2.0

世界の中心で叫んでいるのは、愛ではなくて愚痴である。
蛇足が長すぎて、上映時間2時間20分。
蛇足に蛇足を足した蛇足足足映画。ムカデか?
一応『ロミオとジュリエット』にひっかけている。
ロミジュリは、
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orange(2015年製作の映画)

1.2

『オレンジ』より『カマトト』で良いのではと思ったが、カマトトとは少し違うかも。
土屋太鳳演じる女子高生は、内気で一歩が踏み出せない。
でも本当は勝算や保証がなければ行動しない、人目を気にする打算的人間
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タイタンの戦い(2010年製作の映画)

3.8

言霊とまでは言わないが、台詞というのは価値観をひっくり返すものだと思っている。
シェイクスピアの『マクベス』で、
「女から生まれた者に倒されることはない」との魔女の予言で、安心していたマクベス。
しか
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エクス・マキナ(2015年製作の映画)

3.0

そもそも、この話はAIの知性を少しも証明していない。
何故なら、AIが優秀だから成功したのではない。
恋愛経験の少ない中二病男だから、彼女に勝手に恋をしてあの結果なのだ。
あの男ならポンコツAIでも、
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ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

3.2

友情の話。
喧嘩別れして、互いに相手が必要だと気づく主人公エディとヴェノム。

では敵役はどうか。
敵役クレタスには、そもそも恋人のシュリークが居る。
クレタスとカーネイジがタッグを組んでいる時は良い
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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

3.1

恐竜映画ではなく昆虫映画。
『スター・ウォーズ』新三部作同様、統一感がない。
「船頭多くして船山に上る」如く、監督により方向性がバラバラ。
最初から三部作として、方向を決めて無いのだろうか?
前作の課
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ねじれた家族(1991年製作の映画)

3.3

アガサ・クリスティは、アンフェアな手を打つことがある。
サプライズ好きだが、やったもん勝ち精神でお騒がせなオバサンだ。
しかし、この手の犯人で驚かせたのはエラリー・クイーンが先だった。
クリスティは余
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センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島(2012年製作の映画)

3.7

祖父・義父・息子と三世代なのがミソ。
祖父が冒険のロマンを語る反面、義父は冒険の責任を語る。
勿論、責任なんて煩わしい。
だから義父を嫌うが、後半になって責任の重さを知る。
ロマンと責任、両方を語る教
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バグズ・ライフ(1998年製作の映画)

4.0

黒澤の『七人の侍』を下敷きにしているが相違点がある。
『七人の侍』では、野伏せりの実態は見せていない。
『用心棒』でも、敵の卯之助の強さは示さない。
敵側を余り見せないのが黒澤の癖だ。
本作はアメリカ
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女子高生に殺されたい(2022年製作の映画)

2.0

タイトルが一番ショッキング。
出オチなので、これ以上の展開はない。
「女子高生を殺したい」ではなく「女子高生に殺されたい」
なるほど稀有な変態さん、ということで秀逸だけれど・・・出オチ。
後は、どうや
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ゴジラVSキングギドラ(1991年製作の映画)

3.8

バブル時代のゴジラ。
一番金があった時代でもターミネーターもどきがショボいので、これ以上を望んでも酷だろう。
もどきの走りは爆笑だが、日本は見立て文化なので能面に複雑な感情を読み取るように、速すぎて却
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総理の夫(2021年製作の映画)

1.4

「痛みを伴う改革」という妄言を信じていた頃の話である。
消費税増税も痛みを伴う改革も、結局は貧困しか生まない。
本作で挙げたスローガンを信じている観客はいないだろう。

痛みを伴う小泉改革は、非正規雇
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ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

3.3

卵で生まれる爬虫類は、親の影響が少なそうだ。
個体として独立している。
哺乳類は、そもそも授乳なしでは生きていけない。親から引き離された子猿の実験では、うつ病まで発症する。
鳥はどうか。
最初に見たも
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

3.6

古臭い昭和ドラマの匂いがした。
出来の良い娘にしわ寄せが集中する所や、異端者に対する日本人の反応など。
娘に対する父親の頑迷さも、割と昭和な感じ(民族の伝統意識が強い分、慣習的にもなる)。

しかし、
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.6

「ハ〜ゲるわ デンジャーゾーン!!🎶」
(空耳Highway to the Danger Zone )
36年間、Gの加重がハゲるほど危険なのだと思ってた。
マッハ10も出したら、エイジレスのトムでも
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ガーンジー島の読書会の秘密(2018年製作の映画)

3.4

このベストセラー作品の秘密を探ってみる。
ナチに隠れて検閲本を読む読書会のサスペンスと、失踪した女性を追うミステリーかと誤解した。
実はナチと読書会。失踪女性の秘密というのは、単なる客寄せの口実だ。
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ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(2019年製作の映画)

2.0

大嘘なのに仕掛けが浅い。
最高女と最低男の組み合わせ。
または、白馬の王女とシンデレラ・クズ。
現実には、チグハグカップルは大勢いるだろう。
しかし物語として、そのギャップが面白いと思うなら、もっとキ
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街は春風(1937年製作の映画)

4.0

レビュアーの方に、貴重な情報を教えられて鑑賞。
ウィキ掲載のスクリューボール・コメディ10選のひとつ。
高級毛皮を拾ったせいで、わらしべ長者のように人生が変わる女性の話。
プレストン・スタージェス脚本
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処女散歩(1936年製作の映画)

3.4

今だったら、ストーカーで接近禁止命令が出るだろう。
この時代は、一押し二押し三に押し・・・と男性側の猛烈アタックは微笑ましいものと思われていた。
嫌よ嫌よも好きのうちと、女性側が被害を訴えても笑って取
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.6

内面の痛みを、外傷に置き換えて表現している
男性化する妊婦と母性化するオヤジ。
愛されたい者と愛したい者。
善悪・性別・生命と機械などを乗り越え、上書きされる感覚を描く野心作。と、真面目なシネアストな
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ハード・ヒット 発信制限(2021年製作の映画)

4.3

橋下徹の顔面をもっと四角くした主人公が、必死にあがくのが面白い。
犯人側に同情して、大阪を悪くした橋下の車に爆弾仕掛けるのはもっともだ、ヤレヤレと応援したりして。
あ・・・橋下徹じゃなくて、チョ・ウジ
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バーニング・ダウン 爆発都市(2020年製作の映画)

3.4

前半、キレキレで面白い。だが後半、もたついてしまう。
高速で打ち上げたロケットが、失速して最後はヨタヨタと墜落した感じだ。

爆破現場から救出された男には、記憶がなかった。
経歴では元爆弾処理班なのだ
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.2

暴力に頼らない復讐が、男の復讐とは違う。
実は暴力的な描写が無い。
車を壊す所で無茶苦茶な女性という印象を与えるが、それはミスリードで他に暴力シーンはない。
男をひっかけて制裁する所も、どんな制裁をし
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.5

怪獣オタクが本当の怪物は人間の心の中にあるのだよ。
と、大人びたことを言いたいだけの映画。
ロボットと怪獣が暴れるよりは、クラシックなフィルム・ノワール調にしたほうがアダルトでしょって、言いたいだけの
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アンビュランス(2022年製作の映画)

3.6

監督はADHDなのかと疑いたくなる程、画面に落ち着きがない。
ドローン・チャンピオン操作の撮影では、画面がグルングルンする。
バットモービルより頑丈な救急車は、どれだけぶちかましても壊れることはない。
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