2002年1月、東京、原宿、朝7時――。
『3ピース』の看板を掲げた一軒家に同居する3人の男がいつものように目を覚ました。彼らの名は前田前(香取慎吾)、山田太朗(松岡充)と大坪拳(加藤浩次)。前が二十歳のころこの一軒家を購入し、前の中学時代の先輩、太朗と拳は月2万という格安の家賃で住んでいた。
3人の朝はタバコを使ったくじ引きから始まる。一日の料理係、掃除係、洗濯係を決めるためだ。その日、一番辛い洗濯係になってしまった前がぶつぶつ言いながら牛乳を取りに外へ出ると、そこには分厚い封筒が落ちていた。
封筒を部屋に持ち帰った前が何気なく中を開けてみると一万円札の分厚い札束。
ちょうど100万円が入っていた。「持ち主に返そう」と前、「天からの授かりものだ」と拳。結局、「三等分して1日だけ持ってみるか?」という太朗の提案で、貧乏な3人は、しばしリッチな気分を味わうことに。
だが人の良い前は働いているアウトドアショップに来た外国人にお金を貸して、太朗は超豪華なワインを飲んで、ギャンブル好きの拳は馬券を買って・・・それぞれ100万円を使い果たしてしまう。
その夜、『3ピース』に帰ってくると、3人の会話をさえぎるように呼び鈴の音が鳴った。ドアを開けると、そこには制服を着てランドセルを背負った小学生の男の子・五十嵐明(須賀健太)が立っていた。前が明から差し出された手紙を開いてみると「この子を預かってください――」の文字が。
どうやら明は、以前この家に住んでいた叔父さんに託されたらしい。100万円入りの封筒は明が落としたものだったことが判明し、3人は半ば罪悪感から館山に住む叔父の下に明を連れて行く。しかし、叔父の冷たい対応に怒った前は明を原宿に連れ帰ってきてしまう。
3人がいつもつるんでいるバー『レッドライン』。オーナーの日向憂(りょう)は3人のマドンナ的な存在。3人がワルだったころお世話になっていた警視庁のキャリア組、日向龍一(陣内孝則)の妹でもある。レッドラインの店員、水崎花子(小西真奈美)と、花子の幼馴染で田舎から代用教員として赴任してきた榊のぞみ(星野真里)は、明を見て「施設に預けたほうがいいんじゃない?」と心配顔。
『3ピース』に戻った3人は明の今後をめぐって論争に。「親が戻ってくるまで面倒を見よう」と主張する前は、「警察に連れて行こう」と譲らない太朗、拳と真っ向から対立する。
翌朝、前が目覚めると太朗、拳、そして明の姿が『3ピース』から消えていた・・・。
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