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劇場版 荒野に希望の灯をともす
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『劇場版 荒野に希望の灯をともす』に投稿された感想・評価

脳外科医の中村哲さんはアフガニスタンで現地の人々の命を救う為に人道支援活動を行った。
初めは医療ボランティアとして現地に乗り込んだ中村さんはやがて診療所を開設し次に「ここでは医療だけでは人々を救えない、水と食べ物が必要なのだ」と感じ、荒地を緑に変える為に彼自身が門外漢の事業である水路の建設に着手した。

その一部始終を捉えた心を揺さぶるドキュメンタリー。実に色々なことに関して目を開かされた作品で、片っ端からそれらを挙げていたら400字詰め原稿用紙は10枚を軽く超えてしまいそうな作品。
今の日本にもこんな人がいたんだと感じ、日本もまだまだ捨てたものじゃないと思い涙が出る。俺は酒場の片隅でこんなレビューなんか書いて暇を潰していていいのだろうか?とも思う。

色々な中から敢えて一つに絞ると、人が生きて行くのには情熱が如何に大切であるかということ。
様々な困難を乗り越えて行くのには情熱が絶対に必要なのだということだ。
自身の思いを達成するのに全身全霊で最短距離を行こうとする中村さんだが、多くの困難が行く手を遮り彼は遠回りをしてしまう。それでも冷静に一つ一つ問題を解決をしていく様子が具に描かれる。
その源には医師として人々を見捨てられないという静かだが力強い情熱が流れている。まるで現代の新出去定のようだ。

阿佐ヶ谷にある狭い会議室を改良したような映写スペースには、おそらくお母様と思しき女性と一緒に来ていた中学生くらいの男の子がいた。
私は彼の後頭部越しにスクリーンを観ていたのだが、彼のようなこれからの日本の未来を背負って行く人にこそ観て欲しいドキュメンタリーだった。
samiam

samiamの感想・評価

4.5
久々のポレポレ東中野。
コロナ禍始まってから一度も行けてなかった。。。本作を長いこと観たかったが、なかなかスケジュールが合わず。。。本日ようやく観れた!

素晴らしいドキュメンタリー!
結構なロングランなのに、Filmaメンバーですら、なんと観ている人の少ないこと!😟いわんやFilmaメンバーではない普通の方々をやといったところ。。。😓
上映している劇場が少な過ぎるものね。。。😿 観れないよね。。。

中村哲医師。本当に偉大な人物!でも全然偉ぶったところがない。よく有名人についてオーラ(あまり好きな言葉ではないけど)を発しているということを聞くけれど、オーラなどまったく感じさせない見た目は普通のおじさん。でも為したことは物凄い!

医療施設の無いアフガニスタン、パキスタンの山間部に医師として赴き。。。主にハンセン病患者の治療に当たり。。。不審がる現地人を説得して医療施設を開設。。。。それだけでも凄いが、旱魃による飢饉を見て根本的な対策のためには水路が必要と判断し、土木工学を独学で一から学んで、やはり無理だという現地人を説得してなん十キロにも及ぶ水路を建設。田畑に実りをもたらし、更には砂漠を森に変えて!!
しかもそれを実行したのはブッシュによる報復攻撃の真っ只中。米軍の軍機を横目に現地人達とともに限られた重機と手作業での石を使った堀造り。。。作業中に米軍ヘリから機銃掃射を浴びかけたことも。。。

多くの戦闘員や傭兵に出ていた者達がこの事業を聞きつけ帰ってきて武器をツルハシ⛏️やスコップに持ち変えてボランティア作業に加わり。。。

しかし、当然のことながら全てが順調にいった訳ではなく。。。
川の流れが激し過ぎて引水について壁に当たった時は故郷に戻り、江戸時代に建設された用水路の設計図を調べて、いかに引水がされたかを見出だし(斜めに石を置く)、100年来の川の氾濫で用水路が泥で埋まったときはやはり故郷の氾濫の多かった川を治めた技術に倣い、川の流れを中央に寄せる方法を見出だし。。。めちゃめちゃ鋭い観察眼!

用水路で潤った土地にはモスクを建設し、子ども達の教育の場を提供。。。彼はクリスチャンであることが知られているが、現地の文化を尊重してモスクを建てるというところがまた見事!マザー・テレサにも通じる人間愛!ノーベル平和賞あげて欲しかった。彼なら賞金は即全額現地のために用いただろう。。。

また、彼の別の苦悩も紹介され。。。10歳の次男君に脳腫瘍が見つかり、用水路建設の最中に亡くなるという。。。用水路で遊ぶ同じ歳ほどの子どもの中に次男君と似た子どもを見つけた時には、まさか次男君の再来ではないかと確認してしまったという切ないエピソードも。。。泣けた。😰

彼が現地の人達にいかに慕われていたかがとてもよく表されていたドキュメンタリーだった。日本の政権がブッシュの報復攻撃に同調しようとしていた時に国会に招致され現地の状況を訴えたが政権は完全無視。。。
平和を作るために軍隊は要らない、ましてや爆撃などとんでもない。ということを身をもって示したかた。。。今も遺志は受け継がれていることが映されて。。。RIP

ところで、本作の中で中村哲医師の書いた文書が石橋蓮司氏によって朗読される。。。Filmaのキャスト欄には何故か記述が無いが素晴らしい朗読であったことを書き添えたい。。。
「平和とは、理念ではない。現実の力です。」

敬愛するレビュワーのみなさんが次々レビューをあげている本作。昨年から気にはなっていました。今回、良きタイミングで鑑賞できて本当に良かったです。ご紹介くださった方々に感謝!

この映画でもいいし、先生の著作でもいいし(と言いつつ私は未読ですが)、現代を生きる人全てが、中村先生の生き方に触れるべきだと思います。心を動かされた人が増えていけば、世の中がほんのちょっと変わるかもしれない。ほんのかすかなそよ風くらいでも、そこから何か大きな動きにつながるかもしれない。それは、先生が大いなる誠実さで、たった1人で異国で成し遂げたことよりも、もしかしたら容易いことかもしれないじゃないですか。

「やっぱり目の前に困っている人がいたら、見捨てるわけにはいきませんよね。」
口に出して言うのは簡単だけど、先生はそれをまっとうする。その拠り所はどこにあるかというと、理念とか信念とか、天を仰いで高く掲げたようなものではなく、身体の奥の方の、みぞおちあたりから込み上げてくる、良心、のような気がするのだ。それは私たち凡人にもあるものと同じ。
だけど、私たちは込み上げる良心を簡単に忘れたり、切り捨てたりできる。頭で損得考えたり、心が楽な方に流れたり、身体の気持ち良さにまかせたりすることで。
中村先生はそれをしない。自分の良心に誠実に、やるべきことを黙ってやり遂げる。
異国の人々を助ける一方で、当時10歳の次男を病気で亡くしている。先生のように、人類規模・地球規模の愛を持っている人の、家族への愛というのはどういうふうになっているのかと思ったけど、次男に対する思いは本当に普通の父親と同じで、そんなことにも私は泣いた(すでにずっと泣いていたけど)。wikiってみてわかったんだけど、先生は意外と子沢山だった。そんなところも、なんかいいなぁと思った。

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