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子猫をお願い 4Kリマスター版

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子猫をお願い 4Kリマスター版の作品紹介

子猫をお願い 4Kリマスター版のあらすじ

ヘジュ(イ・ヨウォン)は証券会社で働きながら、出世を夢見ている。ジヨン(オク・チヨン)は芸術の才能があり、海外で勉強したいと夢見ている。いつも明るい双子ピリュとオンジョ(イ・ウンジュ&イ・ウンシル)。一方、テヒ(ペ・ドゥナ)はボランティアで知り合った脳性麻痺を患った詩人を好きになる。ある日、ジヨンは迷い猫ティティを拾う。ティティは二十歳を迎える五人の人生に入りこんでいく。子猫ティティと過ごすうちに五人の人生は思いがけない方向に進むが、そのうち彼女たちはそれぞれの問題に自分なりの解決策をみつけていく。

子猫をお願い 4Kリマスター版の監督

チョン・ジェウン

子猫をお願い 4Kリマスター版の出演者

ペ・ドゥナ

イ・ヨウォン

オク・チヨン

原題
고양이를 부탁해/TAKE CARE OF MY CAT
製作年
2001年
製作国・地域
韓国
上映時間
112分
ジャンル
ドラマ

『子猫をお願い 4Kリマスター版』に投稿された感想・評価

4.2
 「私たちいつまでもこうやってずっとキラキラしてたいね」と言ったかはどうかは兎も角としても、ソウルから電車で1時間ほどの近郊都市、仁川(インチョン)の女子商業高校を卒業して1年のヘジュ(イ・ヨウォン)、テヒ(ペ・ドゥナ)、ジヨン(オク・ジヨン)、ピリュ(イ・ウンシル)、オンジョ(イ・ウンジュ)の気持ちには少しずつ溝が出来はじめている。上昇志向の強いヘジュはソウルの高層ビルの上階にある証券会社に就職した。ルックスがよく、職場でも愛嬌を振りまく彼女は男性上司たちにも気に入られ、女の子が欲しいものはみんな手にしているように見える。それでもヘジュは満足していない。そんなヘジュと、何かにつけてぶつかりあうことが多くなってきたのは、5人の中でも早くに両親を失い、高台にあるバラックで祖父・祖母と暮らすジヨンだった。デザインに興味があり、デザインの仕事で漠然と生計を立てようとするが祖父や祖母の援助は得られず、ひたすら不遇な日々を送っていた。商業高校時代、何ならこの中で一番仲が良かったヘジュとジヨンの不仲に一番戸惑っているのはテヒで、何とか2人に仲良くしてもらいたいと必要以上に気を遣う毎日だ。ある日、誕生日プレゼントを買う金もないジヨンはヘジュに驚いたことに拾って来た猫をプレゼントするのだ。

 今作には社会に出た若者たちの苦悩が余すことなく伝えられる。ピリュとオンジョの2人は潤滑油のような存在だから脇に置くとしても、ひたすら上昇志向の強いヘジュと、貧しい家で育ったジヨンとでは住む世界見える世界がまったく違うのだ。韓国における経済格差は当時は日本より深刻で、貧しい家で育った子供はどんなに努力しようともスタート・ラインにさえ立てないのだ。今や韓国の貧民層の多くは『パラサイト 半地下の家族』のように半地下で暮らすが、この頃の貧民たちは極端に交通インフラの悪い高台にバラック建てて住んでおり、とても勉強どころの話ではない。社会人2年目ともなれば、ソウルで暮らすヘジュに貧乏で就職先もないジヨンが嫉妬するのも無理ない話だ。2人の仲を取り持とうとするテヒも家父長制度の強い名家に反発し、いつか家を出る口実を探している。2004年に今作を初めて観た時には私も若かったので、とにかくヘジュの友人への横柄な態度ばかりが目についたが、今回観たら実はヘジュの思考そのものこそ、財閥偏重で男尊女卑の文化の強い韓国社会の一番の犠牲者として描かれていると気付いた。

 誕生日に猫をプレゼントするなんて幾ら何でもと思うが、その後の猫の流転する姿に彼女たちの「何者かになりたい」願望が静かにオーバー・ラップする。何者かになりたいが、それがいったい何なのかわからない。自身の夢もキャリアの輪郭すらも何もかもがぼんやりとする中で、彼女たちはみんな「ここではないどこか」を夢見ている。その根本的な悩みはおそらく5人とも共有しているはずなのだが、それぞれの置かれている立場が物事を複雑化し、本質を見えなくする。シスターフッド的な連帯を拒むのだ。それ自体が韓国社会の抱える闇であり、ジレンマでもある。今作と同じ地平に在るのは『82年生まれ、キム・ジヨン』であり、『はちどり』であり、『三姉妹』だろう。2001年に製作された本作はチョン・ジェウンの記念すべきデビュー作でもあり、あらためて4K版のクリアな映像で観ても、女性たちの生き辛さは現代を20年先取りしていた。
豆花
4.0
202394

自分が生まれた年の映画。今年で22歳になったけど、遊ぼうと思えばまだまだ遊べるし、勉強を続ける選択肢もあるしそのまま働くこともできる人生の岐路なんだよな。みたタイミングが良かった。青春映画の様にみえるけどそんな生やさしいものではなかった。
肉鹿
4.1
ソウルまで電車で1時間半。インチョンの女子商業高校を卒業した親友の5人。しかし20歳を迎え、環境の変化などで価値観の違いが浮き彫りになってくる。

ラストシーン。
どこにでもいけてしまうからこそ、怖くて一歩踏み出せない不自由さを、2人なら自由に羽ばたける友情がしがらみも偏見もすべて引きちぎり駆け抜けていったようで感動。

首都ソウルから近すぎる故に、夢も希望もなく寂れ果ててしまったインチョンのロケーションもよく、拭っても拭っても払えない閉塞感がぐっとリアルに近付いてくる。

高校の親友たちとの関係が、時間の経過によって変わっていってしまうのもリアル。
なかでも1番変わっていくのが、ソウルで一人暮らしをするヘジュ。
必死に都会でサバイブするけど今にも呑み込まれてしまいそうで、疲れ果てて地元に帰ってくる未来をやっぱり想像してしまう。

その時に、もう子猫と呼べないほど成長した猫を彼女が預かる未来があるんじゃないか。
その猫を口実に、またみんな集まれる未来があるんじゃないか。
もう子猫には見えないほど年齢を重ねた彼女たちも、その時だけは子猫のようにまた無邪気にはしゃげるんじゃないか。
そっか…子猫は邪魔者だから転々と預けられるわけではなく、切り離したくない繋がりとして預けられてたんだ。

そんなことを容易に考えてしまう、登場人物が実在してるかのように生き生きしている映画。

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