初日満足度ランキング第一位 (2024/2/23公開)

松竹系列の劇場で公開される🇰🇷韓国映画は最近「当たり」が多いと思った。

中国/香港のオリジナル版は未見。
普段配信を見ないからキム・ダミの「梨泰院クラス」も未見。

鑑賞後、昔の親友に会いたくなる、どこか懐かしさを感じる友情物語。

◆主要キャスト◆
ミソ(キム・ダミ)浅田真央・川上麻衣子似
ハウン(チョン・ソニ)瀧本美織似
ジニ(ピョン・ウソク)中丸雄一似

(誰に似てるかは個人の感想です。)

17歳の高校生から30代女性まで演じるキム・ダミの表情の豊かさや高い演技力は20年前のぺ・ドゥナを彷彿とさせる。

1998年の小学生の2人の出会いから始まって、スクーター🛵のシーンが胸熱で青春で素敵すぎる。

学校を卒業して時が経つと環境も変わり、いろんな経験や仕事をして、考え方も変わっていくし、時には大喧嘩もするけれど、おじいちゃんやおばあちゃんになっても、こんな親友がいるといい。

ジャニス・ジョップリンの使い方が秀逸。

• #私の韓国映画

その〈秘密〉が、私を強くする。

ミン・ヨングン監督、キム・ダミ、チョン・ソニ主演による韓国製作のドラマで、デレク・ツァン監督、2016年公開の中国、香港製作『ソウルメイト／七月と安生』のリメイク。
公募展で大賞に選ばれた絵画の作者・ハウンと連絡を取りたいという話を受けたミソが、ハウンとの間に何があったかを回想する姿を描く。
オリジナル版については鑑賞済み。
主人公となるミソをダミ、ハウンをソニ、二人の間で揺れ動く青年ジヌをピョン・ウソクが演じており、中心人物はこの三人。
物語は、「作者・ハウン」とされた絵画に描かれていた女性が高校当時のミソであり、そのミソにギャラリー担当者がハウンの所在を知りたいと伝えるシーンでスタート、以降、ダミが小学生の頃、ハウンと出会ってから、現在に至るまでに何があったかを回想するというスタイルで進行。
その展開は、細かな設定の違いはあれど、大枠では、ほぼオリジナルどおりであり、話が進むうちに、ああそうそう、こんなだったとオリジナルを思い出しながら観進めた次第。
前半は、自由奔放で明るく振舞うものの複雑な家庭環境を持つダミと、何不自由なく育った反面、意志を伝えることが苦手なハウンという対照的な二人が、学生時代から社会人へとステップを踏み、時には喧嘩をし、時には互いの心を見つめ合いながらと、親友として関係を築いていく姿が丁寧に描かれるのと同時に、そこにハウンの恋人となるジヌが加わることで、三角関係が生じるため、三人の微妙な恋の駆け引きが手に取るようにわかる仕上がりとなっている。
そんな三人の様子を美しくかつ繊細な映像で描き出す展開から一転、後半はハウンが忽然と姿を消したことを発端に、何が実際に起きたのか、そして一体絵は誰が書いたのかといったサスペンスタッチに変貌していき、それが終盤に明かされいく鮮やかな流れは、オリジナルに負けず劣らずであり、その脚本の巧みさには感服せざるを得ない。
オリジナル版のレビューでは、本作品でダミに当たるアンシェンを演じたチョウ・ドンユイは森山未來と酒井美紀を、ハウンに当たるチーユエを演じたマー・スーチュンは、misonoと西内まりやを足して二で割ったようなビジュアルと書いたのだが、本作品でのキャストを踏まえて日本版リメイクの俳優陣を考えたところ、ミソ役としては、ダミを見るたびに似ているなと感じる森七菜一択、ハウン役としては、少々森と年齢が離れてしまうが、木南晴夏か松井玲奈、ジヌ役としては、大谷翔平が浮かんできた次第。
登場人物の半生が丁寧に描かれているにも関わらず、約二時間という決して長くはない標準的な尺の中できちんと表現され、前述のように、それだけではなくサスペンス要素も加わるという構成は文句のつけようがない完成度を誇っているとともに、鮮やかさや淡さを絶妙に使い分けた繊細で優しさ溢れる映像を眺めているだけでも、何故だか心締め付けられ、十分な満足感が得られる秀作。

あんたはいつも隣にいたから。

3人で海に浮かんでいるシーンで聞こえる波や風の音、見上げた空の青さ、その全てが綺麗だった。ほんとうに、本当に一瞬だったんだけれど彼女たちのかけがえのない瞬間を切り取った一場面の数々が、16年に渡る友情の物語をより一層切ないものにさせていると思う。

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