声を聴かせて。もう心を閉ざさないで。
愛を聴かせて。昨日が遠い風に変わるまで。

鑑賞後、工藤静香の名曲「声を聴かせて」を久々に思い出してしまった。

現代を生きる各国の女性たちの『生きざま』をオムニバス方式で描いた秀作。
いやぁ、寅さん。「男はつらいよ」もいいけど『女もつらいのね。』😓

・ペプシとキム
ジェニファー・ハドソン主演。愛する我が子に再び会う為 もう一人の人格ペプシと戦うキムの物語。
さすがオスカー女優。短い尺ながら炎のような熱演を見せてくれる。
「ドリーム」などに主演したタラジ・P・ヘンソンの恐らく初監督作。

・無限の思いやり
コロナ禍のL.A.。
若いホームレスの女性と彼女をケアする医師の交流。
パンデミック真っ只中を描いた短編。
マスクを着けての演技の難しさを改めて実感。😷
表情を隠しての演技はやはり観客に伝えづらい。
実在の医師の活躍を描く実話。
ホンモノの感動がある。

・帰郷
成功を収めた女性が故郷に帰り初めて出会う姪っ子と心を通わせていく。
本作を描くには短編では無理。尺が短過ぎる。
これは長編映画としてちゃんと見たかった。

・私の一週間
多忙なルーティーンを繰り返す日本のシングルマザーと子ども達のワンウィーク。
私が日本人だからかな？😅
やはり本作が一番素晴らしかったです。
家事、育児、仕事。自分の時間なんて1秒も無いシングルマザーの嵐のような1週間。
演じる杏ちゃんが素晴らしい。
とてもナチュラルに嫌味なく演じていて好感が持てる。
自転車を漕ぎながら涙してしまうシーンは男の私でもジーンときた。😢
思いがけない子供たちからのサプライズプレゼントに大はしゃぎする様はまさに『幸せのひととき』。
世界中のシングルマザーたちに送る杏ちゃんからの応援歌！
しかと受け取ってほしい。

・声なきサイン
動物病院にやって来た犬の飼い主の異変に気付いた獣医の奮闘をスリリングに描く。
短編ながら意外と見応えあり。
監督が凄いのか？編集者がすごいのか？
見事な女性獣医の葛藤劇。
『声』がテーマな作品なのに『声なき者』の叫び！この逆転の発想がgood！👍

・シェアライド
タクシーに相乗りする美容外科医とトランスジェンダー女性との交流を描く。
ちょっとワケ分かんなかった。😅
この物語は男性には伝わらないと思う。😞

・アリア
自我を見つけ心が解放されていくアニメーション。
全然意味分かんない。超つまんなかった。
何故 この短編をラストに持って来たんだろうか。
すべて台無し😑。

エンドロール中に流れるアカデミー歌曲賞にノミネートされた曲が良かった。

色んな感情が湧き起こるなかなか見応えある短編集でした。
「私たちの声」というタイトルも素敵。
あえて『女』や『女性』とタイトルに付けていないのが良い🙆。

エンドロールを見てて思ったが・・・
杏ちゃんは海外で活躍する時は『アン・ワタナベ』なのね。😅


2023年 9月1日 8:30〜
イオンシネマ板橋screen 12
💺120席
客入り　私を含め4人。　😅

公開初日、初回でしかも今日はファースト・デイ。
なのにお客さんは4人だけ。😭
強敵が多すぎたかな？

世界のどこかに、「私」がいる。

7本の作品によるイタリア、インド、アメリカ、日本製作のオムニバス。
女性監督、女性の主人公による7つの物語を描く。
物語は、タラジ・P・ヘンソン監督、ジェニファー・ハドソン主演『ペプシとキム』、キャサリン・ハードウィック監督、マーシャ・ゲイ・ハーデン、カーラ・デルヴィーニュ主演『無限の思いやり』、ルシア・プエンソ監督、エヴァ・ロンゴリア主演『帰郷』、呉美保監督、杏主演『私の一週間』、マリア・ソーレ・トニャッツィ監督、マルゲリータ・ブイ主演『声なきサイン』、リーナ・ヤーダヴ監督、ジャクリーン・フェルナンデス主演『シェアライド』、ルチア・ブルゲローニ、シルヴィア・カロッビオ監督『アリア』の7本のショートムービーで構成されており、特にそれぞれの作品に繋がりはなく、独立したものになっている。
『ペプシとキム』は薬物使用、『無限の思いやり』はコロナ禍における路上生活者をテーマとしたいずれも実話ベース、『帰郷』は音信不通だった親族の死をきっかけとした帰郷、『私の一週間』は二人のこどもを育てる母親の日常、『声なきサイン』は治療のために犬を連れてきた夫婦の違和感に気づく獣医、『シェアライド』はトランスジェンダー、そしてラストの『アリア』ではアニメーションと、内容は多岐にわたっており、それぞれが、しっかりと結末まで作りこまれていることから、余韻がまだある内に次の作品が始まってしまうため、頭の切り替えが必要となった次第。
中でも、気に入ったのは、サスペンス仕立てとなっている『声なきサイン』と、母親の忙しさを体現した杏の演技が素晴らしい『私の一週間』であり、とりわけ、後者における育児、家事等がマルチタスクとして日々進行していく母親の忙しさたるや、いざ映像化されると身につまされるもので、一見の価値あり。
反面、ラストを飾ったアニメ『アリア』が、それまでの作品が、テーマが明確になっていたのに対し、少々観念的な内容であったため、消化不良な感じで終わってしまったのが残念なところ。
女性監督による女性主人公で作られた物語は、おしなべてクオリティが高く、性別関係なく、共感できる部分を見出すことができるであろうとともに、タイトルのように、具体的に声を出さなくとも、メッセージが伝わってきた一作。

あなた、キャットウーマン？

世界の女性監督と女優による短編7つ。
どれも意義ぶかいが、力み過ぎ？で分かりづらいのもある。
日本ならではの細やかな脚本や映像の、杏のやつは泣ける。
それとDVのやつが分かりやすくて良かった。

もっとたくさん見たいが、映画館はガラガラだった。
忙しい女性たちが1つづつ見れるよう、早く配信してほしい。
これに限らず、短編は配信の方がいい。