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冬眠さえできれば
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冬眠さえできればの作品紹介

冬眠さえできればのあらすじ

数学が大得意な高校生ウルジー。 物理学コンクールで優勝し、進学のため奨学金の獲得を目指すも、母親が地方で働くと突然言い出し、幼い弟と妹とともに家に残されてしまう。 厳しい冬を乗りきるためには暖房の燃料となる石炭を買うお金を稼がねばならず、闇の仕事に手を出したウルジーは、勉強どころでなくなって……。 カンヌ映画祭の「ある視点」部門でモンゴルの長編映画として初めて上映され、モンゴルでも大きな支持を得た作品。

冬眠さえできればの監督

ゾルジャルガル・プレブダシ

原題
Baavgai Bolohson/If Only I Could Hibernate
製作年
2023年
製作国・地域
モンゴル、フランス、スイス、カタール
上映時間
98分
ジャンル
ドラマ

『冬眠さえできれば』に投稿された感想・評価

Omizu
3.8
【第76回カンヌ映画祭 ある視点部門出品】
モンゴル映画として初めてカンヌの公式部門に出品された作品。日本では東京フィルメックスに出品され、審査員特別賞と観客賞を受賞した。

これはとてもいい映画。モンゴルならではの自然と描写の暖かさが心地いい。話としては厳しいんだけど、ユーモアがあって観やすい。

勉強ができるウルジが直面する苦難、進学したいという彼の望みは叶えられるのか。

家族と社会構造に阻まれ、それでも立ち向かっていくウルジ。彼の苦難の道のりを暖かい描写で包んでいく。モンゴル映画という物珍しさを通り越してかなりよく出来ている。監督のこれからに大注目だ。
村悟
-
《視聴回数》
1回目
《日時場所》
2025/6/26 18:30〜 特別試写会
《字幕吹替》
日本語吹き替え
《視聴経緯》
試写会が当たったので
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3.2
【モンゴル、学業か?家庭か?】
第76回カンヌ国際映画祭ある視点部門に東京フィルメックス「タレンツ・トーキョー」出身のモンゴル監督ゾルジャルガル・プレブダシの新作『If Only I Could Hibernate』が出品されていた。モンゴル映画は『セールス・ガールの考現学』が面白かったので少し注目しているのだが、本作を観ると本格的にモンゴル映画は追った方が良さそうだと感じた。

物理が得意で奨学金のためにコンテストに参加しようと考えているウルジイ。しかし、家庭は貧しく。文盲の母は疲れ切っている。「あんた金稼いでないじゃない!」と叫ぶ母は、ウルジイに家庭のことを任せ仕事に専念しようとする。ウルジイは学業と家庭との間で苦しむ中で闇の仕事に手をつけてしまう。本作は貧しいゲルの生活と近代的な建物との対比を行うことで、ウルジイの引き裂かれる想いを表現している。これ自体は容易に想像できる描写であるのだが、本作ではそこにユニークな描写を織り交ぜていく。

例えば、ウルジイが人の家に行く場面。泣き叫ぶ赤ちゃんをあやしているところを彼はおもむろに靴下を脱ぎ捨て、赤ちゃんの鼻先に持っていく。激臭で泣かせる場面がある。これは学業を優先したくても弟や妹の世話をしないといけない障壁に対する無意識な憎悪を象徴しているような場面なのだが、あまり観たことのない演出で驚かされる。

一方で、成績優秀で物理学コンテスト優勝を目指そうとしているのだが彼の優秀さがイマイチ伝わってこないのが難点だったりする。確かに地頭の良さで片付けられてはしまうのだが、なぜ物理学なのかが伝わってこなかった。ひょっとすると、そこはモンゴル社会の文脈があるのかもしれない。

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