
チャン・ツォーチ監督作品『酔生夢死』(15)に主演して金馬奨新人俳優賞を受賞し、その後『ロング・デイズ・ジャーニー/この夜の涯てへ』(18)、『幸福城市』(18)等の個性的な映画に出演してきたリー・ホンチーの監督デビュー作である本作は、刑務所から釈放され、更生をはかるものの、過去のしがらみに絡めとられてゆく青年を描く。リー本人が演じる主人公は、海辺の町で観光客相手に傘を売る小さな商いを始めるが、ギャンブル中毒の母親が作った借金を返済するため、昔の仲間を頼らざるを得なくなる。チャン・ツォーチ作品を彷彿とさせる美しい風景を背景に、社会の片隅でもがく主人公の姿が見事にとらえられている。ヴェネチア映画祭で最優秀新人監督賞を受賞。
フィリピン人移民のエイプリルは、台湾で老人を在宅介護していたが、母が重病との知らせを受け、老人も連れて帰国する。一方、老人の息子アウェイは、服役を終えて無人となった家に戻る。台比にわたるふ…
>>続きを読む2012年、中国南部。再開発から取り残された鵞鳥湖の周辺地域は、ギャングたちの縄張り争いが激化していた―。刑務所を出所して古巣のバイク窃盗団に舞い戻った裏社会の男チョウは、対立する猫目・猫…
>>続きを読むルオ・ホンウは、何年もの間距離を置いてきた故郷・凱里へ、父の死を機に帰還する。 そこでは幼馴染 白猫(パイマオ)の死を思い起こすと同時に、彼の心をずっと捉えて離れることのなかった、ある女の…
>>続きを読むフェイは恋人のシャオレイと同棲しながら、体を売って田舎の両親に仕送りを続けている。田舎の家族はフェイからのお金を当てにしながらも、彼が同性愛者であることは一族の恥として受け入れない。ある日…
>>続きを読む中年間近のチンピラと、弟分と彼の恋人のその日暮らしの毎日を描いた一編。チンピラのガオは40近いが正業に就かず、弟分のピィエンと彼の恋人のマーホァを連れて、田舎町の平渓にやって来る。
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