友⼈とエビフライパーティーをしている静岡スミコはふと思う。⾃分の感覚がいつの間にかひどく曖昧なものになっている。何が猛烈に好きで何が耐え難く嫌いか、何を⾯⽩く思っていて何を喋りたいのか、そのどれをもちっとも感じられないまま⼈⽣を過ごしてしまっていると。それからのスミコは⾃分と会話しながら⽇々を過ごす。実家にいる猫のおこげが彼⼥にとってとても⼤事である。馴染めない空間に馴染もうと挑んだ後は、美味しいチョコを⾷べる必要がある。⽩いスキニーを履いてパンツが透けている⼈が気になる。⼆⽇酔いで昨⽇のことを思い出すはずが、思い出す必要のないところまで思い出してしまう。くしゃみをすると⿐⽔が出ることを意味わからないなと思う。⼤学を卒業して⼊社した会社を4ヶ⽉でやめたスミコ。新⽣活の中で、⾃分がたしかに思っていることをたしかに思っているな と思いながらすごそうとしている。
凪(ナギ)は大阪で契約社員として働いている。 はじめての有給休暇前日に1年間付き合ってきた彼氏に振られる。 怪談したり、ライブ行ったり、ゲートボールしたり、昔好きだった人に再会したり、大喧…
>>続きを読む都会で教師をしていたクニちゃんこと小山田久仁子(28)は、まじめに考えすぎてしまう性格からストレスで心身を病み辞職していた。そんなとき、友人であるヤッちゃんの亡き叔父が所有する空き家を管理…
>>続きを読むベテラン派遣社員として働く 40代独身OLの川嶋佳子は、毎日日記をつけていた。撤去された自転車との再会を喜んだり、変化を追い求めて逆方向の電車に乗ったり、踏切の向こう側に思いを馳せたり、亡…
>>続きを読む東京・神楽坂にある、小さなドーナツ店、ドーナツもり。主人公の公子はイラストレーターの仕事の傍ら、ドーナツ屋でバイトをしている。 このお店に訪れるお客さんは風変わりな人たちばかり。好奇心旺盛…
>>続きを読むサンフランシスコの24時間ダイナーでカップルが政治の話をしているとき、シギリアの若い僧侶は寺院の床を箒ではいている。マルセイユの漁師がまだ日ものぼらない朝霧の中、相棒と船で沖に出ているとき…
>>続きを読む俳優 山脇辰哉は仕事も恋も上り調子だ。最近できた「彼女みたいな人」は元彼と縁を切るため帰省する。 そんな「彼女みたいな人」を送り出し、地元の友達と毎年恒例の桃鉄をしながら年を越す山脇。その…
>>続きを読む2021年7月26日、この日34回目の誕生日を迎えた佐伯照生(池松壮亮)は、朝起きていつものようにサボテンに水をあげ、ラジオから流れる音楽に合わせて体を動かす。ステージ照明の仕事をしている…
>>続きを読む© 2024 スミコ22's Ownd.