名優カトリーヌ・ドヌーブが、フランスのシラク大統領夫人であり、議員でもあったベルナデット・シラクを自伝的に、かつ、ユーモアたっぷりで演じる歴史ドラマ。
女性映画としては、2000年代で、現代より女性を取り巻く環境としては、古い印象。フランス国内でも、特に政治の世界には、男性至上主義が残り、その中で、活躍する姿を描いているが、現代は、もう少し進みつつ、新たな課題が顕在化している気がしています。一方で、日本の政治は、遥かに女性の活躍が遅れているので、日本では、現代的な課題か。
カトリーヌ・ドヌーブは、世界的なフランスの俳優ですが、コミカルな演技も、少し乱暴な言葉も演じ切る、イメージとしては、ロバート・デニーロに近い。日本の国民的俳優も、こうあって欲しい。
2024年11月17日＠MOVIX京都

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フランスのシラク大統領の“ファーストレディ”、ベルナデットシラクの物語。

シラクと共に大統領選を奮闘し、側で寄り添っていたはずのベルナデット。
やっとの思いで首相官邸に辿り着き、自分の役目をさらにここから、、、と意気込んでいた矢先。

シラク大統領の補佐は娘にその座を奪われ、大統領から少し距離がある仕事ばかりを押し付けられ、干されかける。

何やら彼女の歯に衣着せぬ物言いがシラク大統領に良くない影響を及ぼすだの、価値観やファッションセンスが古臭いだの、女は余計なことはせずに横で置物みたいにニコニコしてればいいだの、、、。

そんな時に彼女に“教育係”という名目で“ミッケー”という気の弱そうな参謀が付けられる。

ここから、彼女と“ミッケー”の、人間として、女として、“ファーストレディ”としての下剋上、存在価値の証明への道の幕が開く。

それをフランスの“ファーストレディ”を“大女優”カトリーヌドヌーヴが。
イギリスのマーガレットサッチャーをメリルストリープが、、、あのクラスが再び。

正直、フランスの政治や情勢はよく知らない。
だからかも知れないが、そこを気にしてなのかも知れないが、本作もそこまで政治政治してない。

そもそもで、ベルナデットが政治の世界から“蚊帳の外”みたいにされてしまうので、そこが逆に彼女の状況と同調できる感じがする。

だけれども、“蚊帳の外”だろうが、やることなすこといちいちチャチャが入ろうと、決して諦めないメンタル、、、見習わねばならないかも知れない。

そして、このブレないキャラクターが、民意を集める。
これが彼女の最大の武器。これがあるからこそ、彼女を完全に放り出せない。ここを最大活用し、長所を生かし切ったこの結果。

政治やサスペンスよりも、この痛快さに振り切った感じが個人的には“倍返し”的に楽しめた。

この参謀“ミッケー”が何気に良いキャラしてて、彼女の味方としてとても良い役割を果たしてた。
思ってたよりも楽しんで観れて良かった。

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【ファーストレディのイメージ戦略】

フランスの大統領ジャック・シラクの奥さんベルナデットが主人公。
当初のアンケート結果は「時代遅れ」「気難しい」。
夫や広報アシスタントを務める娘からも「表に出るな！」。
納得いかない彼女は、参謀ベルナール・ニケと共に、イメージアップ戦略に打って出る。
そして、シラク政権を陰で支える人気者にまでなっていく姿がコミカルに描かれます。

ベルナデット自身も政治家で、日本で言えば田中真紀子・土井たか子を上品にした感じでしょうか。
愛され続ける女優カトリーヌ・ドヌーヴのイメージとも相まって、とってもチャーミング。
トランプ次期大統領と会っちゃった安倍昭恵さんが、実は日本のベルナデットてなことはないものでしょうか。

シラク大統領や相棒ベルナール・ニケとの関係性だけなく、
次に大統領となるサルコジとの因縁、
洋服のデザイナーであるカール・ラガーフェルドのキャラ、
愛犬(スモー)・愛亀(マリー・アントワネット)など、
笑いのツボにハマってきます。

ナレーション代わりに、讃美歌やゴスペルを歌う合唱団も面白く、
ＴＧＶのオチも最高でした。
フランス人は大笑いしたことでしょう。
ベルナデットさんのイメージは更にアップしたんじゃないでしょうか。