
中学 2 年の奈良希穂は、中学に入ってからずっと一人暮らしをしている。優しかった父は死に、母は希穂の前から姿を消した。怒ることも泣くこともなく、毎日野菜ジュースとプリンだけを口にし、それでも人間はなかなか死なないものだと思いながら日々を無為に過ごしていた。「本日は、祝日につき、休校」いつものように登校すると、正門に看板が出されていた。一度は学校に背を向けた希穂だが、何かに突き動かされるように校舎の屋上へと向かう。そして眼下のアスファルトへ一歩踏み出そうとした瞬間、誰かが手を掴んだ。“希穂とずっと一緒にいた天使”だと言い張る、自称天使だった―。いつもの街での数奇な出会いが希穂の心を少しずつ揺り動かす。何も感じなかった世界は「最期の一日」を生きることで変わっていく。
熱田家の母・乙美は、突然逝ってしまった。夫・良平は何一つ感謝を伝えられず、悩める娘・百合子は女として今こそ聞きたいことがあったのに、母はもう居ない。そんな折、熱田家に派手な服装の少女・イモ…
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>>続きを読む人々の心に残る女優になりたいーーそう願いながらも、なかなか芽が出ない子役・原ナノカ(原菜乃華)。もうすぐ13歳になる彼女は、さみしい時にだけ見えるもう一人の私・透明ナノカがいなければ朝も起…
>>続きを読む中川かなたは14歳の中学⽣。両親の離婚により、転校した学校にも馴染めず⽇々を過ごしている。夏休みに⼊り、かなたはやることもなく⺟・奈保のスナックを⼿伝う毎⽇。そんなある⽇、⺟から「夏休みの…
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>>続きを読む©「祝日」製作委員会