今日の試写会は土屋太鳳ちゃんと役所広司の舞台挨拶つきでした🥹

八犬伝って滝沢馬琴ってことだけは知っててアクションらしいから土屋太鳳ちゃんのアクションを期待して観に行ってきました。


虚と実をテーマにした作品。

役所広司演じる滝沢馬琴と内野さんや磯村勇斗くんの書く側と家族のお話。

八犬伝のお話と二つを交差する感じに進んで面白かったです👏

個人的に内野さんと磯村くんが同じ画面に映ってるのが嬉しかったです🥹💕

目当ての土屋太鳳ちゃんのアクションは観れなかたけど八人の剣士役のキャスティングとかも今後が楽しみな役者さんだらけで良かったです🥹


気になったのは犬と目が合ってなかったとこと戸愚呂弟の腕のシーンが面白かったです😁

生の役所広司さんはさすがのど迫力でした✨

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主人公の書いた空想の世界
『南総里見八犬伝』
（物語は ダイジェットにザックリ進む）
現実の世界
２つの物語が交互に進む流れは、
同時に２作品みられたお得感。
（その分上映時間ながめ。トイレ行っとけよ（笑））

記憶に残る①
はじめの
空想の世界の物語後の
現実の世界、主人公の戯作者 滝沢馬琴と浮世絵師 葛飾北斎のシーン・・・
北斎の１発めの顔のアップ！！眼力が凄過ぎ！
なんだか、この先 １秒足りとも見逃がせない記憶に残る物が見れる感。ワクワクさせられました。
滝沢馬琴と葛飾北斎。
役所広司と内野聖陽。
実力者 ２人は、
ほぼ畳の部屋の室内、狭い空間で期待以上の物を見せつけてくれました。

注目①
空想の世界の映像は、しっかり見ごたえあるVFX で、出演者の衣装も色鮮やか。
ザックリストーリーでしたが、しっかり内容がわかるもの。ストーリーの鍵となる役の俳優は、インパクトもあり、これから(笑)これから成長感がある若手俳優で、この先が楽しみ。

記憶に残る②
ラストの八犬伝の完結編にたどりつけた…感動のシーン。

注目②
日本アカデミー賞受賞歴ある全員が豪華。
滝沢馬琴の妻に寺島しのぶさん。
どこにも 寺島しのぶさんが見当たらない 役に入りきってました❗

滝沢馬琴の息子の磯村勇斗さん。
役作りのために減量した姿。
死が近い近づく表情が素晴らしく涙します。

息子の妻に黒木華さん。
滝沢馬琴にしかられながらも 心折れず
支え、作品を仕上げていくシーンは感動。

剣士達を導く 姫に土屋太鳳さん。
短い出演で アクションはない姫役なのに、存在感が凄い。

宿敵役の栗山千明さん。
眼力ナンバーワンでしょう。
怨みが、凄くにじみ出ていた演技でした。

あと、
なんといってもビックリが、
ちょい役で、短い出演の
歌舞伎の世界から
中村獅童さん。
尾上右近さん。
立川談春さん。
わぁ～存在が激アツ。

ストーリー、
作家の主人公が書く作品
『南総里見八犬伝』の話を
（里見家の呪いを解くために、１つの珠とアザがある剣士 ８人を集める。そして、宿敵を倒しに向かう・・・内容）
主人公は、自宅に来た友人に書いた内容を語る。
何度も何年も…通う。物語の続きを聞くため 友人に会うため。

八犬伝作品の終盤、失明し書けない主人公❗
しかし、主人公のサポートしたいと志願する者のお陰で、書き上げる。

◎圧巻の曲亭主人大馬琴翁伝 新たな時代劇の黎明

いゃあ、素晴らしかった！

虚の物語《八犬伝》編と実の伝記《八犬伝執筆ビハインド》編が交互に入れ替わりながら進む形で全体が構成されている。

中盤に差しかかるあたりで少しウトウトっと来てしまい気づいたら六犬士ぐらいが揃っていたんで、絶対リベンジするつもりだが、おそらくビハインド編の方は幸いなことに見逃したシーンはないと思う。

【以下、ネタバレ注意⚠️】







パンフレットで曽利文彦監督が「本作の一番のポイント」とネタバラシしてくれている、馬琴（役所広司）と北斎（内野聖陽）が、歌舞伎『東海道四谷怪談』を観たあとに中村座の舞台の奈落を案内されていたところで作者の鶴谷南北（立川談春）と出くわして対話するシーン。
花道のスッポンの穴から顔を逆さに覗かせたまま話し続ける南北の妖怪じみた曲者感が異様なほど効果をあげていて、さすがの馬琴がすっかりやり込められてしまう。

このシーンの演出の凄さと、話されている内容の意味深さには震撼を禁じ得なかった。

勧善懲悪をモットーとする馬琴は、武士道の誠を描く『忠臣蔵』をリスペクトするあまり、南北が嘘ごと＝虚の芝居である怪談を実を描く忠臣蔵とない交ぜに上演したことに「辻褄が合わない」と腹を立てる。
それに対して南北は、いや落ちこぼれ義士の伊右衛門とお岩の怪談の方が「実」で、忠臣蔵の仇討ち劇の方が「虚」なのかも知れませんぜ、と混ぜっ返すのだ。

この会話は、馬琴も『八犬伝』で称揚した仁義礼智忠信孝悌といった儒教的徳目を掲げる、幕府が押し付ける道徳そのものを批判し、伊右衛門の悪やお岩の恨みこそが人間の真実だという、江戸時代には禁じられていた体制批判までを射程に置いた南北の思想的なチャレンジを見事に射抜いた名場面だった。

そして、現に馬琴はこの南北の言葉にショックを受けてスランプに陥り、『八犬伝』の執筆も中断してしまうことまでが描かれているのだ。

このように、本作は、『八犬伝』を扱いながら、その作品自体の思想性、作者馬琴の思想的限界についても「批判」を加えている、メタ的な視座が実に深いところに据えられていて正直驚愕した。

脚本も担当した曽利文彦監督の本作に対する本気を実感して、以後は作品に対するリスペクトの思いが募るばかりで、次第に落涙が止まらなくなった。

ビハインド編の基調をなす互いに悪口を言い合う二人、そのくせ馬琴が腐れ縁の友人ながら画狂老人北斎を画家として心底リスペクトしていること、逆に北斎もまた偏屈老人曲亭翁の頭から繰り出される物語に素直に驚き続けるという関係が、あまりにも美しい。

すでに馬琴は、大名やその奥方、後室（未亡人）などにも愛読者を得て面会を求められるが、「紹介状がなければ会わん」と大名行列にも門前払いを喰らわせるばかり。

ところが、田原藩の若家老にして、画家としても盛名を馳せていた渡辺崋山（大貫勇輔）だけは、馬琴宅からの帰りに駕籠を呼びましょうかと言われても「いや、自分の足があるので、歩いて帰ります」と断るほどの無欲さが信頼されてか、馬琴一家と親しく交わっていた。
この若い華山との会話も実に清々しい。
そして、『八犬伝』の愛読者だと公言してはばからない崋山の目の前の馬琴へのリスペクトぶりが眩しい。
それが単なる憧れとしてだけでなく、対面のあとに馬琴の長男宗伯（磯村勇斗）の嫁お路（黒木華）に「馬琴先生は右目がお悪いのでは？」と告げ、馬琴の体調を気遣う細やかさを持ちあわせていることも泣かせる。
常に父のことを尊敬しながら、病弱のため父より先に死んでいった宗伯の病床を見舞い、崋山がその肖像画を残していることも史実で、これ以上の友情の表現の仕方があろうかと思うほどに目頭が熱くなる。

とにもかくにも、日本文化史の巨星として輝く曲亭主人大馬琴翁の伝記として、これほどまでに成功した作品は初めてではなかろうか。

ファンタジックな《八犬伝》編も清新・美形揃いの八犬士たちの姿が映えて、ダイジェスト味は否めないながら、単なるグリコのオマケにとどまってはいない。

伏姫の土屋太鳳、玉梓の栗原千明、浜路の河合優実と女優陣も万全だ。

肝心の殿様勢、里見義実の小木茂光、扇谷定正の塩野瑛久がやや貫目不足なのが数少ない難点か。

『四谷怪談』の舞台も、中村獅童、尾上右近が演じて本寸法だ。

八犬伝に、ビハインドの伝記を絡めるという構成は、山田風太郎の原作通りで、特にビハインド編はかなり忠実に脚本化したと曽利文彦監督がコメントしている。

原作も読みたくなった。

原作読破が先か、リベンジ再見が先か‥‥

とにかく「時代劇の新時代」を告げる、大傑作、文学者の伝記としても大成功作が誕生したことを大いに喜びたい。