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海で泳げない鯨
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目次

『海で泳げない鯨』に投稿された感想・評価

Omizu
3.2
【第37回東京国際映画祭 アジアの未来部門出品】
中国のワン・ディー監督作品。監督は少数民族トゥチャ族の弱冠27歳だという。東京国際映画祭アジアの未来部門に出品されている。

3時間という長さから覚悟がいる作品だったのだが、面白いとは言えないものの独特の魅力がある作品だった。

ほとんどないに等しいセリフ、極端な長回しによって語られていく。究極のアート映画だ。その手法において近いなと思ったのはツァイ・ミンリャンだ。

ほとんど観る睡眠薬といった趣で賛否分かれるとは思うが、映像そのものに魅力があると僕は思うので評価したい。27歳でこの強度の映像が撮れるというのは末恐ろしい。実際僕もかなり眠ってしまったが、非常に興味深い新人監督だと思った。
3.5
東京国際映画祭のアジアの未来にて。中国の少数民族トゥチャ族出身の監督のデビュー作品。

全編で長回し撮影が行われている所謂スローシネマなんだけど、先人達のそれとは違い優しい眼差しに満ちた演出で好感が持てた。例えるなら主人公が喋ったり行動するのを早くしろと急がせないでじっくりと待っては眺めている感じ。なかなか次の行動に移らないから見る人が見たらフラストレーションを感じてしまうかもしれないんだけど、それでも根気強く待つことで僅かな変化に気付いたりして、そのキャラクターをより立体的により身近に感じることが出来るよね!ってスタンスに感じた。

その決意表明とも取れたのは青年とカメラ少女が出会うシーン。後ろのダンスホールでは痴情のもつれから大乱闘が行われているのに、カメラはタバコの火のやり取りをしているだけの2人を延々と映す。そんな直情的な感情のぶつかりなんかじゃなく監督が撮りたいのは目を凝らしていないと読み取れない人間同士のささいな心の動きなんだ。

それを証明するかの様にクローズアップが多用されるのも本作の特異な点。とりわけ水や火、光など絶えず変化するモチーフを好んで撮っていた気がする。そう言えばカメラ少女もありえないくらいの寄りのアングルでファインダーを覗いていたよね🤭

秒のコンテンツが蔓延る世の中だけど、こういうスローシネマが復権する時代にならないかなーって個人的には願ってたりする。
 TIFFにて。これはダメな長回し映画だ。
 確かに、赤いタンクトップのオッサンが松明片手によく分からん場所を探索するオープニングショット、ヒロインの若い女性の部屋をカメラが旋回する2番目のショット、青年と女性が出会うディスコのショット(これは特に好き)、青年と女性が湖のほとりで焚き火するショット、ラストの老女がベンチでタバコを吸うショットなど、印象に残るショットもたくさんある。
 
 が、やっぱり上記にしても長すぎるし、3時間も人を付き合わせるのは馬鹿げている。これらの長回しが失敗であることについては、その「症候」と言えそうな要素がある。無駄に思わせぶり(神秘的)な劇伴の多用である。そもそも昨今の映画には静寂が足りないと思う今日この頃だが、本作もご多分に漏れることなく、沈黙を劇伴で埋め合わせる。要するにショットが無内容だから、劇伴で誤魔化しているに過ぎない。
 
 劇中で少女はフィルムカメラを使うが、監督は写真への思い入れが強いのだろう。写真は物語を匂わせることはできるが、物語を語ることはできない。この映画は映画でありながらも写真の水準にとどまろうとする。がしかし、どれだけ努力をしても映画は結局物語から逃げられないらしい。
 
 映画は全く隠すことなく、タルコフスキーとアピチャッポンの影響の直下にある。映画全体をつらぬく水の主題系、湿気の充満するジャングルという舞台。主役と無関係な第三者の主題と無関係な運動……。が、巨匠たちの作品と本作は何が違うのだろうか。自分は長回しが好きだが、全部が好きなわけではない。その好悪の判断基準はどこにあるのか、いまだによく分からない。

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