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カップルズ 4Kレストア版

カップルズ 4Kレストア版の作品紹介

カップルズ 4Kレストア版のあらすじ

多彩な国籍の人間が割拠する 90 年代半ばの台北。レッドフィッシュをリーダー格とする4人組はお金も自由も愛も、思うがままに手に入ると信じている。ホンコンは女性をもてあそび、トゥースペイストはニセ占い師として稼ぐ日々。ある日、フランスからマルトという女性が台北にやってくる。新入りのルンルンはひそかにマルトに心を寄せ、彼らの関係が変化し始める。決して後戻りのできないところまで―。

カップルズ 4Kレストア版の監督

エドワード・ヤン

原題
麻將/Mahjong
公式サイト
https://www.bitters.co.jp/edwardyang2025/
製作年
1996年
製作国
台湾
上映時間
120分
ジャンル
ドラマ
配給会社
ビターズ・エンド

『カップルズ 4Kレストア版』に投稿された感想・評価

4.5
【若者たち】

ラストの場面を観て、映画タイトルの「couples」って、動詞だったんじゃないのかと改めて考えたりした。カップルになるということ。

エスニックで多国籍な都市で蠢(うごめ)く若者たち。

当時の台北は、こんな感じの様々な人種や階層、カルチャーの渦巻くメルティングポッドのような街にいずれなるのではないかと考えられていたのかもしれない。

ただ、映画の登場人物はいずれも、表面的なカテゴリーではなくて、特定の想いや考えを表象したデフォルメされた存在で、個人的には、感情移入するような対象ではないように思う。

多様とはカオスなのだろうか。

その中でも、若者は恋をして人種や境遇を超えて結びつくのだ。
本作品のエドワード·ヤン監督の「クーリンチェ少年殺人事件」(1992年)は時がどれだけ流れても私の BEST10 に居座り続けています そして「エドワード·ヤンの恋愛時代」やら「ヤンヤン夏の想い出」やら“本作品”等は 1980年代から1990年代でホウ·シャオシェン監督(「フンクイの少年」「トントンの冬休み」「童年往事」「悲情城市」)と競うように日本人を魅了してましたね
ヤン監督の人生は駆け足で去ってしまいましたが 彼の作品の中の台湾も目まぐるしく変化してました それは実社会がそうであったのでしょうか?
共同生活を送るレッドフィッシュ・ホンコン・トゥースペイスト・ルンルンの四人の少年たちは それぞれ何かから逃れながら何かを求めてましたね
年齢を重ねての再見でもヤン監督の意図している全てを掴みきれない ヘンテコな愛おしい台湾映画です
4.1
 夜の街を蛇行しながら走るMINI CABを、ピンク色のジャケットを着たチンピラの男がバイクで追いかける。男はどうやらヤクザ組織の上司から逐一携帯電話で指示を受けているらしい。組織は悪徳実業家で夜逃げ同然で逃げた大富豪の父親を探しているが見つからず、彼の息子であるチェンに狙いを付ける。ほどなくしてMINI CABから2人組が降りるが、迷った末に男は軽トラを追う。ここに実は事件の本質は露になる。すると無軌道な走りを続ける軽トラは右にハンドルを切り、停車していたピンク色のベンツの横っ腹をえぐる。リーダー格のレッドフィッシュ(タン・ツォンシェン)、ハンサムな女たらしホンコン(チャン・チェン)、口達者なトゥースペイスト(ワン・チーザン)、新入りのルンルン(クー・ユールン)は4人1組で無軌道な暴力を繰り返す不良グループだった。悪徳実業家を父に持つレッドフィッシュの号令のもと、詐欺まがいの荒稼ぎをしたり、一人の女の子を回したり、アパートの一室で勝手気ままな生活をしていた。その日、イギリス人の実業家マーカス(ニック・エリクソン)を騙そうと画策していた4人はアリソン(アイビー・チェン)を手玉に取るが、もう1人の女マルト(ヴィルジニー・ルドワイヤン)に本命の目を付ける。彼女は元恋人であるマーカスが忘れられず、遠くフランスからこの地にやって来ていた。レッドフィッシュは、右も左も分からない彼女を言葉巧みに誘い入れ、売春組織に売り飛ばそうと企む。

 図らずも先週はシネマート新宿で池松君のトークショー付きの『牯嶺街少年殺人事件』を観たが、今作で主人公を演じた張震とプレスリーを歌う王啓讃を再びメイン・キャストに起用した物語はその続編の様な趣だが今度は現代の台北で、都市の病理をコメディ的に描く。バブル経済末期の台湾の危うさの中で男たちがもがく。悪名高い父親を疎ましく思いつつも、その冷酷な人生哲学に倣って生きるレッドフィッシュは、かつて父を破産に追い込んだ女アンジェラに復讐計画を練る。『牯嶺街少年殺人事件』同様に、ここでも息子と父との確執は重く深い。一方で最近入った新入りで、悪に染まりきっていないルンルンは、マルトの健気な可愛さに恋をする。彼ら4人を執拗に追う組織の殺し屋2人組などフィルム・ノワールの要素を取り入れながら、享楽的に生きる男たちは女たちを騙し、生き永らえる。『牯嶺街少年殺人事件』で張震が放ったナイーブな魅力は今作ではルンルンにトレースされる。張震の役柄は『牯嶺街少年殺人事件』の小四とは対照的な人物だが、その未来はグラグラと音を立て、今にも崩れそうな危うさを秘めている。クライマックスのマーカスの言葉が象徴するように、台湾は右肩上がりで成長を続けたが、そのレールから外れた落伍者たちの焦燥感をエドワード・ヤンは長回しを巧みに駆使しながら、突き放すような冷たい視線で描く。新台北3部作のパート2となった本作では、様々な言語や人種やイカサマが飛び交う。原題を『麻將』とする今作の基調は4人1組で、1対1のコミュニケーションを主眼としない。それ故起きた機能不全そのものがエドワード・ヤンの問題提起にも思えてならない。

 ただ一点、今回の4K化に関しては3箇所、音がデジタル特有のギザギザ音が長く続く。一応配給側も冒頭に音が悪い箇所があると述べているものの、破格の4K上映を求める私はそこだけが気になった。

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