仕事中心で家庭を顧みることのなかった泰明(永里健太朗)は、妻の麻美(高崎かなみ)が去ったショックで鬱になり会社を休職しており、唯一の話し相手は、たまに手土産を持って様子を見にやってくる同僚の岡崎(ジョニー高山)と鉢植えである。 ある日、ぼんやり道を歩いていた泰明は美沙子(北村優衣)とぶつかり、美沙子がバッグから落としたナイフを拾う。泰明は美沙子の後を追い、ベンチで本を読んでいる美沙子に話し掛けると、美沙子は恋人・慎一(釜口恵太)を3年間毎日そのベンチで待ち続けているという。「彼はもうあなたのことを忘れてるんじゃないですか」と泰明は言うが、美沙子は「愛は信じることです」と強い意志で恋人を待ち続ける。美沙子に心惹かれた泰明は、美沙子のもとに通い始める。泰明は、美沙子が迷いなく話す愛の定義を聞く度、自分と元妻の関係を反省。もし美沙子が想っている人が自分だったら、と考え、「何か変えてみることでこの悪循環から抜け出せるような気がする」と提案してみるが…。
愛しているからセックスをしたくない。それが原因で別れた恋人アキを未だに忘れられないでいる自主映画監督のまるお。自身の体験を基に新作映画を撮ろうとするが脚本に行き詰ってしまう。なぜアキを抱け…
>>続きを読む冴えない日々を送る売れない劇作家に、1本の電話が妹の死を告げた。 過去と現実、様々な出会いと再会の“揺らぎ”の中で見つけた物とは―。 実家の美容室を手伝いつつ、鳴かず飛ばずの「劇団50%」…
>>続きを読むある時代、ある山の奥深く、吹雪の夜。猟師の巳之吉は、山小屋で、雪女が仲間の茂作の命を奪う姿を目撃してしまう。雪女は「この事を口外したら、お前の命を奪う」と言い残して消え去る。翌年、茂作の一…
>>続きを読む愛したホスト・隼人を刺し殺そうとした過去を持つ女・沙苗。 事件から6年の時が経ち、出所した沙苗は林業に従事する健太とお見合いで出会い、結婚する。 健太は沙苗の過去を知り、受け入れた上で結婚…
>>続きを読む都内郊外のキャスティング会社で働く男・佐田紀夫、30歳。彼は交際三年目になる恋人・田辺茉莉と、穏やかな毎日を送っていた。ある夏の日。紀夫が家に帰ると、窓から強い夕陽が差し込んでいた。焦げる…
>>続きを読む一代で大企業を築き上げ、世間から「経営の神様」として尊敬されていた寺沢一徳は、引退後、高齢者施設で孤独な日々を送っていた。唯一の慰めは、施設を訪れる学生ボランティアの山根明香。晩秋の夕暮れ…
>>続きを読む目の前に存在しない“誰かの想い”が見える青年・未山(坂口健太郎)。その不思議な力で身体の不調に悩む人や、トラウマを抱えた人を癒やし、周囲と寄り添いながら、恋人で看護師の詩織(市川実日子)と…
>>続きを読む宮本守は、本の編集者。小さな出版社「黙示書房」をやっているが、経営は苦しく、事務所をたたむことになる。宮本の友人村岡正夫は作家。代表作『秋の理由』以降、小説を発表していない。精神的な不調か…
>>続きを読む©太田慶