【自分の人生には全て意味があった】

Netflixで自動で本編が再生されて本作を知り、監督は『シンシン/SING SING』で今年のアカデミー脚色にノミネートしたクリント・ベントリーなので、めちゃくちゃ気になって堪らず鑑賞しました！
まず20世紀初めに木を切る仕事でアメリカ中を回るなかで出会い、別れ、幸せ、懺悔を繰り返す「ロバート」の静かでじわじわと来る物語に僕は最初から最後まで没入してしまうほどに良かったです。
それに変わり者で他とは関わりを持たなかった「ロバート」の悲壮感が溢れる姿を圧倒的な映像美にじっくりと描くグレッグ・クウェダーの演出に僕は圧倒されていました。
更に家族から離れて500年以上も生きている木🌲を切って回る生活していると、彼に訪れる残酷な運命を上手く合わさった「ロバート」の「幻想と再生、静かな旅立ち」が全て繋がって凄く現れた様なラストはに凄く感動しました。
あと「ロバート」役のジョエル・エドガートンの悲哀溢れる演技は圧巻の一言です。
最後に本当に劇場で見たかったほどに綺麗で重厚でじわじわ来る物語なので、個人的に来年アカデミー賞にもノミネートされて欲しいぐらい隠れた作品でしたし、本当に映画好きの方だったら一度でいいから見てほしい作品でした。

• #2025年に鑑賞した作品

沁みた〜

それでも人は生きていくがテーマでした。

せつなく、控えめで、美しい物語。

20世紀初頭のアメリカに生きた無名の男の生涯を静かに追います。

時代の移り変わりが、彼の体験を通して映し出されます。

広大な自然が切り開かれ、古い生活様式が失われていく。

これもアメリカ。

個人的には、孤独との向き合い方についてしみじみ考えさせられました。

2025年11月配信開始のNetflix作品。

鬼才デニス・ジョンソンの同名中編小説が原作です。


20世紀初頭のアイダホ州から物語は始まる。

幼い頃に孤児となっロバート・グレイニアー（ジョエル・エドガートン）は、両親を知らない。

なぜ孤児となったのか、誰からも教えてもらっていない。

長じてから、鉄道建設や森林伐採の季節労働者として働く。

流れるまま生きていたロバートだったが、後に妻となるグラディス（フェリシティ・ジョーンズ）と出会ったことで、初めて世界は生き生きとした明るいものになる。

グラディスは、美しく賢い人。

〔フェリシティ・ジョーンズ、素敵すぎ〕

グラディスとの間に娘をもうけ、ささやかながら幸せな家庭を築く。

ロバートは、製材業としての独立を夢みつつ、森林伐採の出稼ぎに毎シーズン出ていた。

木こり仲間と語り合い、慰め合い、そして別れを繰り返す。

〔ウィリアム・H・メイシーが脇をかためる作品はたいていおもしろい〕

差別や暴力、事故など理不尽な事態を現場現場で目撃するも、ロバートはただ立ち尽くすだけ。

危険できつい仕事に疲れ、また妻子との生活を優先させるため、ロバートがアイダホの家に戻ろうとした矢先、大規模な森林火災が発生する。

妻と娘は行方不明になる。

何週間も妻と娘を探しまわるものの、見つからない。

ロバートは再び孤独な生活を送ることになる。

馬車タクシーの仕事をしたり、森林観察員と交流したり、骨折した少女を介抱したりと出来事は色々あった。

けれど、時代に取り残された男は、電話もTVもない丸木小屋で暮らし続けている。

アメリカが宇宙開発にしのぎをけずるころ、ロバートは晩年をむかえていた…

『ジョッキー』クリント・ベントレー監督がデニス・ジョンソンの小説を映画化した作品。サンダンス映画祭でプレミアされ、ゴッサム賞では作品賞にノミネートされた。

うーん、微妙。面白くはない。ジョエル・エドガートンは素晴らしいが、物語に起伏が乏しく一本調子なのが気になる。

ナレーションベースで進むのはいいのだが、それがいちいち流れを止めてしまっているように思えた。男の愛と喪失をめぐる物語だが、少しメリハリに欠ける。

キレイな撮影とエドガートンの存在感で持っていはいるが、映画としては退屈。やけにあっさりしているというか。もう少し深く心情描写に切り込んでもよかったのでは。

アカデミー賞はちょっと難しいのかな、という印象。良くも悪くも秀作止まり。期待していたほどではなかった。悪くはないけど。