Filmarks一番乗り。
登録リクエスト悲願成就。


スラッシャー映画としては充分に快作なんだ。何しろクリーチャーの二大巨頭がアメリカの片田舎で惨殺の限りを尽くすのだから。予告編の煽りが最高だったな。だが誰もが言うようにとにかく画面が暗い。全く見えないってこともないけど。

両雄が原子力発電所で暴れたもんだから街の灯が落ち、完全に機能停止していく絶対絶命のシチュエーションは良いのだけれど。陽光の下にウジャウジャとエイリアンいても間抜けな画になると思うし。

クリーチャーの姿をちゃんと見せないっていうのはこの手の映画でどうなのかとは思う。でもアイコン化しているからこその思い切りなのかなとも。レイティングを下げる意味合いもあるだろう。まぁしかし“プレデリアン”なんて新種を出してるんだからもう少し見せてもいいわな。

真っ暗闇でもウォリアー・エイリアンとプレデリアンの見分けはつくのでデザインや造形の出来は決して悪くないはず。誤魔化しのための手法ではないはずで。

感情移入の余地無しで、ひたすらに証拠隠滅に勤しむ“ザ・クリーナー”ことウルフ・プレデターのキャラクターは良いのよな。しかし時たま狩りの習性を出してしまうとこは雑なんだけど。あと明らかに1人で収拾しきれてないっていう。

人間とエイリアンの扱いはそれ以上に雑なんだけども。ひたすらに薄い。終盤のほうエイリアンが強酸性の体液って設定すっ飛ばしてるでしょ。ゾンビの如く簡単にやられていく。

世界観的にはパラレル的な。スピンオフ、番外的なコラボ作品とはいえ前作は両シリーズに極力矛盾が出ないよう気を使ってたと思うが本作はそこも雑なのよな。

現代の地球に普通にエイリアンが降り立っちゃう時点でなぁ。『エイリアン4』って降り立たせまいとする話だったし宇宙に進出した果てで会わないとねぇ。それも思い切りの良さと取ることも出来るが……。

もう二度と回帰しないであろうこの雑味さが良いとも思えるのだが。