9.11の同時多発テロによりハイジャックされたユナイテッド航空93便での一部始終を描いた作品。
さすが「ブラディー・サンデー」のポール・グリーングラス監督。手持ちカメラを多用したドキュメンタリーさながらの圧倒的な臨場感。一つ選択肢を間違えればテロリストに殺されるのでは、という凄まじい緊張感、恐怖、没入感は「ホテル・ムンバイ」に引けをとらないほど。
9.11は世界貿易センタービルに突っ込んだ自爆テロの2機の印象があまりにも強く、計4機(ユナイテッド93便含む)であったことも忘れていたし、93便でこのようなことが行われていて、その結果にこんな結末を迎えたことも完全に頭から抜け落ちていた。
飛行機ハイジャック物だと、韓国映画の「非常宣言」がエンタメ作品として挙げられるが、本作は実話かつグリーングラス監督のドキュメンタリー的手法により、やはり没入感と説得力が段違い(「非常宣言」が好きな方、ごめんなさい!)。公開当時も物議を醸したとのことですが、それも納得のセンセーショナルな作品でした。