ふたりのイーダを配信している動画配信サービス

『ふたりのイーダ』の
動画配信サービス情報をご紹介!視聴する方法はある?

ふたりのイーダ
動画配信は2024年4月時点の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
本ページには動画配信サービスのプロモーションが含まれています。
目次

『ふたりのイーダ』に投稿された感想・評価

この映画は児童文学が原作なんですが、超伝説になってるほどのカルト作品なんですね。

原爆をテ-マに、家で少女を待ち続ける椅子の話。この作品テレビやビデオなんかで見られへんかったらしいけど、そらお蔵入りっぽくなるわ~的な内容なんです。

30年前に広島に出かけた少女の帰りを待っている椅子(喋れるし、歩ける)は広島に原爆が投下された事を知りません。家にやって来た少年にその事実を聞いて愕然とする椅子。自分の目で事実を確かめる為に椅子はひとりで広島に旅立つのだが…。

椅子が旅するっていかにも子供向けだが、後半のホラーな描写は大人向けになってます。このホラー描写はかなりヤバイ感じで、原爆で亡くなった人たちを勝手にホラーっぽくするなよ!と思われそうですが…案外、こうゆう感じかなと…。大人たちは戦争の悲惨さをさらに痛感し、子供たちもそれとなく理解するだろう。下手なジブリ作品よりずっと面白いと思いました。
MOCO

MOCOの感想・評価

3.5
「椅子は何を考えているのでしょうか?考えているのではありません。一生懸命思いだそうとしているのです。
 昔この家にはおじいちゃんとイーダちゃんという可愛い女の子が住んでいた。
 ある日おじいちゃんとイーダちゃんは二人で揃ってどこかへ出掛けていった。そしてそのまま何年たってもかえってこなかった。
 いったいどこへいったのか、椅子はイーダちゃんの帰りを昨日も、今日も、明日も待ち続けているのです」

 児童文学作家の松谷みよ子さんによる戦争や公害などをテーマにした『直樹とゆう子の物語』シリーズ全5部作の第1作『ふたりのイーダ』の映画化です。松山善三氏と山田洋次氏の共同脚本、松山善三氏が監督をされています。


 1976年の夏休み、雑誌記者の相沢美智(倍賞千恵子)は広島の祖父母(森繁久彌・高峰秀子)の家へ直樹(小学四年)と、ゆう子(三歳)を連れて帰ってきます。

 虫取をしたい直樹は、カラスアゲハ(蝶)を追いかけるうちに「イナイ、イナイ」というつぶやきを聞きます。声の主は変わった形をした木製の椅子、直木は椅子が歩いて壊れかけた屋敷のに入るのを見ます。
 翌日、直樹は、ゆう子が屋敷の中で椅子と遊んでいるのを見つけゆう子を連れ帰ろうとして、椅子から思わぬ攻撃をうけます。その翌日怖いもの見たさで屋敷を訪ねた直樹は椅子と会話を交わします。
 椅子はここにおじいさんとアンデルセンの「イーダちゃんの花」のお話が好きな女の子(イーダ)が住んでいた事を話します。椅子はゆう子を女の子(イーダ)と勘違いしているのです。
 不思議なことにゆう子は「イー」とする顔をするのが得意なのでイーダと呼ばれているのです。
 あまりにイーダの帰りを待ち過ぎた椅子は記憶がおかしくなり二人がいなくなったのはつい最近のことと思っているのです。直木は壁に皇紀2605年8月6日で止まった日めくりカレンダーを見つけるのですがそれが西暦1945年であることに気がつく訳はありません。

 直木は家族に歩く椅子の話をするのですが母親も、おじいちゃんも信じてはくれません。おじいちゃんを屋敷につれてきても椅子は黙り続けているのです。

 カレンダーの日めくりが止まった日が広島に原爆が落とされた日とおじいちゃんに聞かされた直木は椅子にイーダが死んでいると話すのですが、椅子はゆう子を私のイーダと言い張り「イーダには背中に3つのホクロがある」と言うので、ホクロのないゆう子の背中を見せると椅子は愕然とし、一人広島の爆心地へ向かいます。「もしかしたら、大火傷で帰れず困っているイーダがいるかもしれない・・・」

 話は美智とその母親、家族が被爆者であり求婚された美智が被爆者として悩みながら再婚を決意するお話と同時進行していきます。

 広島の町をさ迷い、すでにイーダが存在しない事を知った椅子は川に身を投じると、川底で多くの犠牲者の魂に出会いイーダにも出合います。

 被爆者の美智は30年もたった今も常に自分の心配と、こどもたちの心配をしながら生きていかなければならない・・・松谷 みよ子さんの反戦児童文学を脚色して映画は制作されています。松谷 みよ子さんと言ってもピンとこないひとが多いかもしれませんが、熊ちゃんの表紙の絵本『いないいないばあ』の作者と言えば日本人のほぼ100%の人が表紙を見たことがあり80%のひとが幼少期に読んでいるお話の作者です。学生時代この「ふたりのイーダ」の原作は話題になっていたことを覚えていますが映画を知ったのはずいぶん後です。

 文部省選定・厚生省中央児童福祉審議会推薦・日本PTA全国協議会推薦等8箇所からの推薦がついているのですが、大人が観ても充分耐えられる?内容です。川底で椅子が魂と出合うシーンはほとんどオカルト、小さなお子さまにはトラウマになりそうな映像です。

 松谷 みよ子さんの『龍の子太郎』は幼稚園の教室でであった印象深い絵本で作画こそ違うのですが60才を越えた今も大切な蔵書の一冊です。本を読む楽しさを教えてくださった作者です。大好きな『龍の子太郎』は名作なのに残念なことに、現在本屋の店頭で購入することができないお話です。

 
まりも

まりもの感想・評価

3.4
タイトルだけはなぜかしっかり記憶にあった。有名な児童文学の映画化らしい。
これは子供時代にぜひとも見ておきたかったな。ギイギイ動く椅子が強烈に焼きついたはず。独特のホラーファンタジー風な切り口から、1945年8月6日ヒロシマをきっちり描いてみせる。
何より子役が無邪気ですばらしい。こんな風に自然に撮れる監督を尊敬です。

『ふたりのイーダ』に似ている作品

花田少年史 幽霊と秘密のトンネル

上映日:

2006年08月19日

製作国:

上映時間:

123分

ジャンル:

3.2

あらすじ

トラックと衝突する大事故に遭ったものの、一命を取り留めた小学生の花田一路。それ以来、彼は幽霊たちの姿が見える不思議な力を持つようになり、急死したタバコ屋の婆ちゃんらが幽霊になって現れるよう…

>>続きを読む

はだしのゲン

製作国:

上映時間:

85分

ジャンル:

3.5

あらすじ

第二次世界大戦中、中岡家は貧しい中でも互いに支え合って暮らしていた。しかしその生活も原子爆弾によって、すべてが灰になってしまう…。母と共に生き残ったゲンは、めげずにたくましく生きようとする…

>>続きを読む

おかあさんの木

上映日:

2015年06月06日

製作国:

上映時間:

114分

ジャンル:

配給:

  • 東映
3.4

あらすじ

戦争に7人の息子たちを兵隊にとられ、そのたびに桐の木を植えて、子供たちの無事を祈った母・ミツ。一人、二人と戦死の報せが届き、長い戦争が終わっても、子供たちはついに誰一人戦地から帰ってくるこ…

>>続きを読む

唐山大地震

上映日:

2015年03月14日

製作国:

上映時間:

135分
3.7

あらすじ

それは、地震によって引き裂かれたある家族の32年を見つめた心揺さぶる物語。 1976年7月28日、唐山市を未曾有の大地震が襲った。倒壊する建物の中で夫を失った母は、残された二人の子供…

>>続きを読む