パニック映画の舞台として最も適している”船”、そこに得体の知れない巨大な生物が襲いかかるというストーリーでつまらないわけがない。曲者揃いの登場人物に加え、独特の言い回しなど気楽に観るのに丁度良いテンションの作品。

豪華客船をシージャックしてお宝を強奪しようと目論む武装ギャングと、金を積まれてギャングの目的を知らずに小船で案内する密輸業者フィネガンと整備士パントゥーチ。いざ乗船すると3000人の乗客は忽然と姿を消していた。それどころか異常な雰囲気に包まれている。この船には、何かがいる…！曲者だらけのギャングとフィネガン達は、異形の襲撃から逃れることは出来るのか？な話

DVDとVHSが廃盤になり、サブスク配信も無し、DVDは2〜4万で取引され、見る手段がほぼ皆無に等しいレジェンダリーレア映画。先日テレ東で6年ぶりに地上波放送されるという千載一遇のチャンスを逃さず録画して見ました。お、お、お、おもろすぎ〜！やべ〜！！！見れて良かった〜！！！！豪華客船を襲う謎の大怪物の触手がまず今見ても全く色褪せない緊迫と恐怖！具体的に姿を見せず、鋼鉄の壁とドアがひしゃげていくだけで存在感を出すのもお見事！化け物を出さずに次から次に畳みかけるパニック描写に序盤からもう目は釘付け！

そしてその触手に振り回される登場人物ももれなく個性ギンギンの完璧なキャラクター配置！「お次は何だ？」が決めゼリフで抜群のリーダーシップを発揮するフィネガン、完全無欠のコミックリリーフのパントゥーチのバディもあまりに最高すぎるし、ギャング達も全員主人公クラスの見せ場あり！キャラ造形の頂点！おまけにその人間たちを化け物登場前に無駄なく手短かつ完璧に説明する構成の巧みさも見逃せない…。総じてあらゆる方面に楽しさが詰まりに詰まった完成度！次はいつ放送されるのか…見逃した方は次回あれば必ず見てください！敬具

豪華客船を舞台にした海洋モンスターパニック作品。　
トリート・ウィリアムズが主演、ファムケ・ヤンセンがヒロインを演じ、ケビン・J・オコナー、ウェス・ステュディらが共演。　

高速艇の船長を務めるフィネガン（トリート・ウィリアムズ）は、船をチャーターした数人の集団（ウェス・ステュディ）を乗せて南シナ海を航行していた。
実はその集団は武装した海賊で、豪華客船アルゴノーティカ号を襲撃し沈没させることを目論んでいた。
一方、処女航海中のアルゴノーティカ号は海底から急速接近した何かとぶつかる。
高速艇から海賊がアルゴノーティカ号に乗り込むが、人影が全く見当たらない。
やがて海賊たちは船内で、盗みを働いて監禁されていた女盗賊（ファムケ・ヤンセン）や船長をはじめとする五人のクルーに出会うが、何かに襲われ、一人また一人と命を落としていく…　

外洋に浮かぶ豪華客船という閉鎖空間で襲いかかる恐怖。
重武装した人々のサバイバルが繰り広げられる。
ユーモアを交えながらもグロイ映像や触手系モンスターシーンを満喫できる。
海を舞台にした閉鎖空間でのモンスター作品の押さえるべきところはきっちり押さえていて楽しめる。
ラストのオチもワクワクです。
果たして生き残るのは誰だ？　
「お次は何だ？」　

2023.4　地上波テレ東で鑑賞（午後ロード・吹替：平田勝茂 訳）　　　　　　　　　　

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