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『ドルチェ 優しく』に投稿された感想・評価

菩薩
-
もう3年くらい会ってないのに夜中にいきなり「いつ空いてるの?」ってLINEしてくる方がクズだと思うしそう言うとこやぞって話だがそんなクズより東出指数の高い島尾敏雄の妻ミホが語り部を務めるソクーロフ日本三部作の完結編。おそらく人生の大半を常に死と隣合わせで過ごし、その棘により内面をズタズタにされた彼女の口から溢れる言葉の一つ一つは重い。喪服に始まり死装束すら思わせる白い着物で終わる、幽世を思わせる空間の中で半死人の様に自らの人生と愛と死を語っていくミホ、甘美なる死の調べを掻き消す豪雨のホワイトノイズ。決して優しくなどない人生の辛苦。
4.0
奄美、加計呂麻島の波打ち際。画面の全てを覆うメランコリックなブルーは太陽が落ちて夜が始まる時刻なのか、朝が始まる前なのか。汀に目をやりながら作家の島尾敏雄のことを想起しているのだろう男の姿は、縦長に歪んでいる。ソクーロフだろうか。顔はこちらを向かない。

島尾敏雄は『死の棘』を書いて、映画になった。その妻の島尾ミホは『海辺の生と死』を書いて、これも映画になった。島尾敏郎は1986年に亡くなった。夫婦には2人子供がいた。このドキュメンタリーフィルムには島尾マヤの名がある。島尾マヤは1950年に生まれて、この映画の出演後しばらく、2002年に亡くなられたようだ。

島尾ミホは敏郎が亡くなってから、黒服を着続けたそうだ。この映画の撮影時点で80歳の老婆は動きは緩慢だが、背筋はしっかりしている。怨みと哀しみの狭間で壁に額をつけ、隅の暗がりと頭の上部が同化している。4:3の横幅を半分にしたように見える映像であるが、レンズのきわでわざと歪ませて撮ったのだろうか。

マヤ、と娘を何度も呼ぶ。喪服から白装束に着替えた島尾ミホが階下から呼びかけると、ギシ、ギシとゆっくり降りてきた娘の足はくるぶし丈の白いソックスで、膝丈のチェックのワンピースを着ている。50歳の少女が白装束の老婆と階段の手すりの上で額をつけて何かを話す。ソクーロフがそれをロシア語で読み上げる音声は字幕が入らない。「マヤ」と読む声しかはっきり聞き取れなかった。

ほとんど全編に渡って島尾ミホの奄美の自宅内の撮影だが、屋内なのに風雨の音がやけに聴こえる。DVDのパッケージ裏にはフェリーニがどうとか書いてある。フェリーニというなら、むしろタルコフスキーなのだろう。
同じソクーロフの作品だがこっちは神憑り的な映画。島尾敏雄の妻で『死の棘』のモデルになった島尾ミホが巫女のように騙る母の死、島尾との出会い、娘マホの事。喪服で姿を現してカメラが写しだす姿は憑かれた語り部のミホだった。10歳で言葉を失ったマホと抱擁する優しさ。

演技とも普段の姿とも言えぬ何とも言えぬ空間はありきたりの言葉だけど眼差しだよな。ソクーロフの優しさでもあるし、マホの優しさでもあるんだろうな。白い着物を着替えてマリア様に祈る姿も不思議な空間だよな。掛け軸が日本画のマリアとキリスト。いろんな神々が交流していく奄美の島の空間か。

特攻隊の隊長として島にやってきた島尾は「まれびと」だった。すでに死を決意していてマホも島尾が死んだら後を追って自殺しようと思っていた。でもその前に戦争が終わって生きなければならなかった。神戸に行ってからの顛末が『死の棘』で描かれているんだけど、そこで病になりまた奄美に戻る。

特攻隊の島尾敏雄の天皇という神がいて、奄美では薩摩に支配された頃から隠れキリシタンみたいな場で、そのミホの家系がノロの家系という。ここまで複雑に絡み合った背景がこの映画にはある。そこに語りだけで生み出される島尾ミホの物語がある。

マホとミホがごっちゃになってました。島尾の妻がミホで娘がマホ。マホじゃなくてマヤだ。島尾ミホの孫娘がまほだった。頭が混乱している。(2013年01月07日)

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