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慟哭
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『慟哭』に投稿された感想・評価

「昭和親父」の典型を描いている。
インテリ劇作家を気取る主人公(佐分利信)は生活力がなく、責任を女性に押し付けてきた無自覚な“芸術家”。献身的に尽くす妻にも、古くから慕う女優にも、新人女優にも、いい顔をして曖昧に振る舞う。
裏に下心がありながらも、「芸術のため」という美名で誤魔化している。

しかし実際に犠牲になるのは周囲の女性たち。妻は献身の末に命を落とし、ベテラン女優に面倒を押し付け、新人女優は都合よく利用される。それでも本人は「最後の青春を奪われた」と慟哭するが、悲劇なのはむしろ巻き込まれた女性たちだ。

この「面倒は他人任せ、下心を理想で覆い隠す」昭和男の生態は、現代のセクハラ炎上する政治家たちと地続きだろう。時代の変化で擁護が効かなくなっただけである。
映画は主人公を断罪せず守っている。肝心の場面で葛藤を描かず、彼をゴタゴタから外してしまうからだ。
つまり作品自体が昭和的価値観に立ち、主人公を甘やかしているとも言える。
ああ、オープニングがすごかった。佐分利信の映画っぽさ全開。子どもを失ってから気が狂い、二階で臥せっている妻。子どもの名前がどうのこうのとうわ言を言いつつ呻いている。夫で舞台脚本家の佐分利信は、心の中で(あーあ、こんな状況じゃ書けるものも書けやしない)と呟く。この正直さも怖い。妻の様子がおかしいので急いで見に行くと、こと切れているのだが……。この表情……。ヒッてなった。どういうつもりの演出?

妻の死後、新進女優が佐分利信にまとわりつくようになる。ものすごく周りに迷惑をかけるタイプの、自意識がほとばってるお嬢さんで、ずっと一人で佐分利信をかき口説いているのが、キム・ギヨン風味がある。小暮実千代の安定感。
Omizu
4.5
【1952年キネマ旬報日本映画ベストテン 第10位】
名優佐分利信監督5作目。新東宝と東京プロダクションの共同制作で、主演もつとめた佐分利信は毎日映画コンクール男優賞を受賞した。

素晴らしい作品。権利の関係かDVD化されておらず、VHSも出回っていない状態だが、それはあまりにももったいない。

劇作家の杉守は妻を狂気のうちに亡くし、スランプに陥っている。そんな中、女優として野望を抱く夏川が近づくが、神近と杉守の昔の関係が頭をもたげる…

なんといっても佐分利信の演出がいい。スマートで流麗な演出で、俳優出身だからか役者の表情を捉えるのが実に上手い。言葉にしなくてもにじみ出る感情を見事に捉えている。

役者としての佐分利信、そして木暮美千代と二人の演技も素晴らしい。彼らのおかげで、地味な題材でありながら渋い味わいを残す作品に仕上がっている。

女優として大成を望む野心的な夏川を演じた阿部寿美子も溌剌としたフレッシュな演技がいい。

自分の欲望、妻を亡くした喪失感と後悔がスッキリとした演出と流麗なカメラワークによってクラシカルに描かれている。

『イヴの総て』や『Wの悲劇』のような成り上がり女優ものの傑作の一つに並ぶと思うほどよかった。

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横堀川

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上映時間:

100分

配給:

  • 松竹
3.6

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