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『今ひとたびの』に投稿された感想・評価

4.5
高峰三枝子からもらった時計を彼女自身と思っているがゆえに、映画冒頭シーンで時計の針を確かめた後、耳に時計をあてていたのかしら。彼女との約束を今ひとたび聴くために。

「この娘はいい子だぜ、ナイーブでしかも聡明だ。(略)ああゆう女は、我々インテリを熱中させる不思議な魅力を持ってるよ。ことにあの…目だ。冷たい眼差しの中に、火が燃えてるよぉ、情熱の火が」素敵な科白だ。

さて、37分52、3秒辺りの帽子をサッと脱ぐ、その時の高貴な怒りの目、このシーンなんて実にいいねぇ!
敬愛する人に構ってもらえず、いや、そんな単純なものではない。二人の間にある階級という壁、住む世界の違うもの同士。令嬢は悲しみと共に自尊心を傷つけられている。「なんですか、僕に用って」「用って別に…わたくし…ただ来たかったんですの。(略)」率直だなぁ。

戦前から描かれているブルジョア令嬢の好ましい部分は、素直、正直、率直、ここだ。自分に自信があるからこそ、勿論、彼女自身はそんなことに気づいていないのであるが、そういった行動、言動が取れるのである。そして、その大胆さ、明快なわかりやすさがメロドラマの効果を高めるのかもしれない。だからこのようなことがストレートに聞けるのである。軽蔑しているのか憎んでいるのか…「わたくしのことをどうお想いになってらっしゃるの?ねぇ、どう考えてらっしゃるの?聞かせて、おっしゃって、ねっ、おっしゃって、ね…」ガラス窓の向こうに降りしきる雷雨、停電は、龍崎の見事な心理描写である。

観客に文学の映画化だと悟られない、監督独自のタッチで描かれている作品こそ、優れた作品なのではなかろうか?文学の映画化に成功していると言えるのではなかろうか?

映像もすぐれて美しい。後半部におけるデートシーンは、霧にうっすらと白く包まれ、甘美なロマンチックな雰囲気を演出している。現代へと戻ってくる時計のシーンなんて実に良かった。こうゆう演出技巧が映画には必要かつ重要なのである。

高峰三枝子の絶頂期はこの頃だなぁ!!ため息が出るほど美しい。その高貴な気品ある美しさを贅沢に映し出し、かつ彼女の良さが輝くこの物語に乾杯!
☑️『今ひとたびの』(3.5)及び『面影』(3.5)▶️▶️

40数年前十代で初めて観た時、何という完璧⋅最高⋅舞い上がるようなテクニック、しかし、何という空虚な後ろ向き内容と思った(当時は『砂の器』のような社会的発言ありげで、内実単なるメロドラマに反発⋅毛嫌いしてた)。そういう印象なので、やっと3回目だが、しかし、世界を見回してもこれだけの高度映画性に支えられた、正確華麗無比のメロドラマはないのではないかと、結構好きになってきてる。中身の薄いテクニックだけの作家は結構いるが(デュヴィヴィエ、リード、千葉泰樹、フォッシー、Jトー、チャゼル)、五所の場合は幾つかある顔のひとつでしかない。
切返し⋅感知し合い⋅関係性の顔の正面めと横顔他の角度選択の正確さ、(切返しも含むケースあるが)観る主体と観られる動く客体のフィクスとパンのキレ⋅リアル、俯瞰め⋅ロー足元や仰角め多用も無理な造型感なし、枝越し俯瞰めから低く降りてってまた少し上り廻るとか⋅地面や下半身動きから入るベースが足慣らしをしていて自然この上なし、表情⋅事態の2~3重重ね焼きの強さと⋅DIS繋ぎ滑らかさの併存、それを絡め⋅カードやコップや腕時計のアップでリズムと由縁繋ぎ⋅(心理悲劇志向からの)ダム流れや川の水面や浜辺の波と岩の力の⋅人の心フィットの割り込みや方向性も混合⋅そのタイミングと整合絶妙、劇場やトンネル⋅雨や雪の力⋅窓枠越しの光景等の細やかで広い枠の包み込み、2~3重の時制の往き来⋅字幕やモノローグ、人や物の配置やややあおった存在の威容や根の生え方の美、時代や境遇に合わせての衣装⋅メイク⋅装身具の変化、暗めやソフティ⋅フォギーいろんなトーンも都度活用、ズームにも見える事もある縦他のカメラワークのストレートさの時も。これらの絢爛も印象としてはナチュラルな描線が、殆んど隙なく正確絶妙に柔らかく繋がれ、万全の流れが生まれてる。
内容は政治にも生々しい生理にもおよび腰で、割りと口だけで⋅信念貫き第一でもなく⋅自分の体面で勝手に逃げまくる軟弱登場人物ら、それでも結構メロドラマ味は魅惑的に伝わる。「研究室よりも、セツルメントで貧しさ⋅不幸に苦しむ人たちの為に。政治に直に係わろうとは」「現代の愛は肉欲伴う? 精神的な只ひとつの愛こそ」「単なるブルジョア演劇? 彼女は違う」「教えて欲しい? 貴女と僕とは住む世界がまるで別。僕はここを離れる」「用心を、監視され次々逮捕へ」「兄の会社等の圧力での結婚、夫事故死の後のこれ迄の世界離れるも水商売、しかし、これからは世界の歪みに対して真正面から自力で働く、そうなった私と⋅兵役を生き延びて、必ず再会へ」「約束の時間と場所、亡くなったのか、現れない」「よかった、彼女は私達と一緒に看護婦として働き過ぎ、動けず療養へ、さぁ逢ってあげて」戦中、貧民の為に身を粉にして働き続けた医師と、複雑家庭環境とアカの令嬢呼ばわれ⋅不幸な結婚も経て、毅然と彼の側に近づいてゆくブルジョア令嬢の、戦後晴れて結ばる迄。繰り返すと、政治⋅社会内実を食い破る度合いは少なく、流れの悲運続きと偶然再会繰返しは、戦後民主主義謳歌の時流よりもメロドラマに近い。
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似た心理描写に長けてる作というを鵜呑みにしての、初見の『面影』は、実際に目にすると、正反対のテイストを狙ってる。一言でいうと泥臭く⋅なまなましく本音⋅真情を止められず、無意識に追求してく人の性。しかし、その内面の暴力性への、自他を越えての脅威は、幸せを越える、歪んでも補い合っての、生と(表面的近しさを越えた)コミュニティの存続に、舵を人々に取り直させる。
実際、タッチはあまり整っておらず、色々喧しく⋅絶えない音楽、カメラ縦移動の率直強さ、2~3重多重露光のもろオブセッション、夢世界のおぞましさの即現実の似た場面への影響力、どんでん⋅切返し⋅寄り入れ⋅出入りや90°め変も細かく正確に見えてズレ⋅硬さ⋅チグハグが見えて美学 をはみ出した、現実の制しきれない物が見え隠れしつづけてく。単なる映画的目先変えを越えて、執拗に出てくる浜辺⋅海⋅そこからの風。その解放感⋅拡がりが登場人物に作用⋅同化してゆく。
見掛け上、幸せにみえるひとは、自分が生涯を共有しきってやれないうちに⋅病で失った妻と、瓜二つ。その夫は、彼女と22歳差の自分にとっても恩師にあたる人。今は実業家として忙しいも、晩婚もこの上なく大事な妻のいる海の近い家庭に時間を割く。 そこに同行しての出逢い。自らの年齢差婚の成功から、ともに暮らす妻の姉(教師)の娘を、主人公の妻に考える恩師ら。激情というより、見せ掛け⋅欺瞞の何かをうっすらと感じ取り、他人ならともかく、幸せを全うさせてやれなかった自分の亡妻を重ね合わせ、禁断の「本当に幸せですか」と2人だけの時叫び、その先まで一挙に進もうとする主人公。押し隠してた図星に、激しく動揺し、恐怖に凍てつく恩師の妻。事情⋅真実を理解した恩師は、全ての保全と、自らの哀れ⋅未練を臆面もなく表に出して、頼み込む。真実の実践よりも、重くいたわらねばならぬ嘘の存在を知り、そこをさりげに去り、永遠にそこから消える主人公。
16ミリプリントとして、そんなに酷くもなく、現実⋅情愛の隠せぬ断片が、映画的昇華のまえに頻出してくる作。フィクション演じの心地よさとは別次元の、演技も消える向き合う事⋅心の痛さを剥き出しにしてくる俳優ら。ちと凄い。
csm
4.0
シャイガイすぎる龍崎一郎にイラついてオラ!行けよ!と始終心の中でドヤしつけながら。高峰三枝子の背後で棒のように突っ立ってたり、白薔薇拾ってキラキラプリズム三枝子の表現とかトラック野郎か少女漫画かって感じで楽しい。ちょうちん袖のドレス着てインテリを熱中させる三枝子と爛れたブルジョワたちの暇つぶしとしての芸術、左近ハムレットの田中春男ちゃんは狂ってダムへ。出征前にホットコーヒー(間接キッス♡)とサンドイッチ、慣れない労働で最後は箱根のサナトリウム。セツルメント(言いたい)。

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