おんなの渦と淵と流れの作品情報・感想・評価

「おんなの渦と淵と流れ」に投稿された感想・評価

biwacovic

biwacovicの感想・評価

5.0
さいこう。決して交じり合わない2人の歳月。重そうで実は軽くて、素晴らしい。
タイトル通り、水の揺らぎのようなぬらめく作品だった。渦、淵、流れの三部構成なのもいい。カズレーザーみたいな人出てきて笑った。
ムチコ

ムチコの感想・評価

4.0
へんな作りだけど中平康で好きなもののひとつ。
稲野和子×仲谷昇というヌラヌラした2人がいつも以上にヌラヌラしてて最高。
仲谷昇が金沢のお店の手伝いに来る女性と書斎で語らうシーン、長い長いワンカットでギュウウと距離感が変化してくさまがすごい緊迫感あって、興奮する。
ゾクゾクとした寒気が120分間続く怪作。夫婦の心理戦描写は山本薩夫『氷点』を遥かに超え、寒気がするほど怖い。分かり合おうとするのに分かり合えない夫婦の姿には悲しくなってくる。夫婦間の心理戦だけでは物語を完結させずに、関係を修復しようとする夫婦の様子を描いていたのが良かった。それも一筋縄ではいかないのが本当に最高。夫婦の関係を更にややこしくさせるような訳ありまくり家族や、夫と気があう女性の登場が物語に拍車をかけまくってる。正直長さは感じたけれど、テンポが良いから気持ちよく観れる。
『誘惑』もそうだったけれど、中平康っておっさん×美少女の組み合わせが好きな気がする笑。それと青年×美女の組み合わせも笑。こういうこと言うと殺されそうだけど、何処となくAVのような肉体関係を想起させられる…笑(そういう所が狂っていて個人的には大好き)
私事ながら、観ている最中、ガールフレンドに浮気された時に覚えた妙な興奮を思い出した。

ああ生きている間にガールフレンドまたは妻の浮気現場を押入れの穴から覗くという至福の瞬間(モーメント)を味わってみたいものだ。この映画のように。
dailyfroth

dailyfrothの感想・評価

4.0
まったくもって最高だった稲野和子にはもっと身も蓋もない思いをモノローグでぶちまけてほしかった気もするけど相当に好きな感じの映画だった。
buccimane

buccimaneの感想・評価

3.0
凄い長く感じた...。
一部二部見る限りだと稲野さんはただ不幸なだけで浮気にしても仲谷が100%悪いしお前みたいな卑怯者はシコってろと思うんだけど、三部で自分の物差しが通じないお隣さんが登場してハイ参りましたと思った。
しかしこのまるで自分が悪くないかのようなトークスキルは身につけたらかなり便利な気がする。
蚊帳のシーンがエモかった。
青山に遊んでる土地あるってのも恵まれ過ぎてて憎いなクソ。
『おんなの渦と淵と流れ』夫婦の間に横たわる深い性の溝。それに焦燥する英文学者の夫、仲谷昇。戦時から戦後間もなくの夫婦の家の模様が中平らしい筆致で丹念に描かれる。が、前半はやや退屈にすぎる。腫れぼったく、つねに鈍い眼光の妻、稲野和子の感情の起伏の少ない芝居が全体を観念的に支配する。
後半、夫婦が東京の叔父の住んでいた庭に奇妙な像の建つ家に引っ越し、売春婦をやっている娘に食わせてもらっている母・沢村貞子や医学生の弟・川地民夫ら隣人家族が関わりはじめる頃から物語はにわかに活気づく。だが稲野和子のセーラー服姿を見てしまってからでは遅いのだ。
うーん。
なんか、中平康の映画って登場人物のエモーションの切り替えがデジタルだよね。
そこが面白いっちゃ面白いが、中途半端な文芸っプリに乗れず。
へんてこな庭のオブジェもちと狙いすぎ。
川地民夫のナチュラルなクソ野郎っぷりにイラついた。
tjr

tjrの感想・評価

3.7
無口だが嫉妬深い文学インテリを演じる仲谷昇がとても良い。会社の部下と自宅でインテリ談義になり稲野和子が置いてきぼりになるとこ好きだが、こういうの気を付けないとなと感じた。
1・2部のある行為に至る過程がやはり白眉か。3部の川地民夫はかなり悪人な気がするが「単なる粘膜の接触じゃないか」は名言。
>|