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緑の光線
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『緑の光線』に投稿された感想・評価

3.9
海辺で老婦人たちが話す「緑の光線」のエピソードを盗み聞きした。
水平線に太陽が沈む時、スペクトルの中で最も強い薄い青や緑の光が最後まで残り、それが緑の光線と呼ばれる。
緑の光線を見ると、他人の心がわかるという。

ヴァカンスでロマンスを強く求めるヒロインのデルフィーヌ。
でもこの子、個人的に友達にいたらめんどくさくてちょい苦手な拗らせタイプ。

友人にギリシャ旅行を約束してた友人に断られて落ち込んで、友達が慰めながら色々提案してくれるも、暑い日差しのとこがいいとか、田舎はやだとかそもそも1人がやだとか団体旅行はもっとやだとか結構めんどくさい。

理想のヴァカンスが彼女にはあって、そのヴァカンスの中でいい出会いが欲しいし、でもナンパな男はいやだ・・・

自覚しないまま王子様を待っている。
星占い通りのデルフィーヌ。

ようやく行くことにした友人フランソワーズの恋人と家族とのシェルヴールでのヴァカンスは、肉が魚が食べられないとか、ブランコとかヨットは吐き気がするとか煩い。

挙句の果てに、独 独り身バレたくないから元カレを今彼だと言い張ったり、パリにはBFがたくさんと嘯いたり、何ならいきなり泣き出したりするので、だんだん見ていて面白くなってきます。

ようやく、決めた一人旅。
同じくスウェーデン人の1人旅の子と仲良くなれたまでは良かったが、やっぱりお高くとまって、つまんなそうにしてしまい逃走。

「男を信じないの。みんな体目当てだし、バカばっかり。」って、こういうこという女の子は地雷です。

暗示的にデルフィーヌのところにトランプが現れる。 
まず現れたのは、
♠️のクイーンのカード。トランプ占いの意味は気まぐれでわがままな女

そして独り旅ののちに見つけなのは
🖤のジャックのカード。意味は情熱を秘めた青年
それが意味するものは・・・?
スピリチュアル的というか神秘的な要素を入れ込んで、少しフワッとした印象のお話で、ここは好き嫌い分かれる感じはするけれど、わたしは好きなタイプでした。
1986年のヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞作品。

学生時代に初めてレンタルビデオでこの作品でエリック・ロメールというフランスの映像作家を知ったが、その即興芝居的な演出には(実際に事前にシナリオはなく、毎朝その日に撮るシーンの台詞が役者陣には渡されていたとのこと)、それまでハリウッドの綿密に計算され尽くした脚本ベースの作品群を観てきただけに、とても驚かされたもの。

当時はロメール作品を観て語るってのが、まだ青臭い学生たちの映画通を気取る人間の間では流行ったので、その後、幾つかの作品も鑑賞したが、やはり、今でこそ、その後に出て来たジャームッシュやホン・サススといった監督群に似た手法は脈々と受け継がれてはいるものの、やはり、本家はひと味違う。

何十年かぶりにかつてNHKで放映され録画しっぱなしであったのを思い出し再鑑賞。

初見で感じた、理想のヴァカンスの過ごし方を求めてひたすら彷徨い愚痴を連ねるヒロイン像の自己中ぶりに辟易した点は、見直してみても変わらない。ただ、自分が若い頃に抱いていた、一人旅こそ最も自身の価値観を広げてくれる最高の旅行法・・という思考の枠に嵌めすぎて作品を捉えていたが、年齢も重ね、改めて見直してみると、このヒロインにとっては、フランス人にとっては最も楽しみな長いバカンスとは、誰か心から愛せる相手と時間を共有することを意味していること、また、その思いをクールに隠しきれずに、ついつい愚痴として言葉に出てしまう不器用なキャラクターであることに気付くと、見え方がかなり変わってくる。

冒頭に書いた通り、監督が狙った即興芝居だからこそ生まれたリアルな会話のやり取りが面白いのはもちろん、独特の長回し、ヒロインが一人で訪ね歩く村や海といったバカンス先の自然光、風や木々や波の音、鳥の鳴き声なんかが、より作品を生き生きとさせている。作品のテーマに似つかわしくない不協和音のバイオリン演奏も独特。

日本人がフランスに旅行してもガイドブックなんかではあまり紹介されていない風向明媚な観光地が登場するのも魅力的。

作品のタイトルでもある「その瞬間を見ることが出来た物には幸運が訪れる」とされる“緑の光線”は、最近になって、あるテレビ番組でそういう太陽光の現象が希に起こるという事実を知った。

で、重要なラストシーン、改めて再鑑賞すると沈む夕日の空の色合いと、それを見つめるヒロインたちの背景の青い空があまりにも異なり、別撮りなのがバレバレだったり、あれだけ恋に対して慎重(臆病?)なヒロインがいとも簡単に一目惚れする終盤の展開も、多少の細かい部分など全く意に介さないロメール監督、あるいはフランス映画あるあるのご愛敬。

学生時代の気持ちで★評価を付けたら絶対に4以上は行っていたと思うが、この手の作風に自分が慣れすぎてしまった感があり、初めて見た時のフレッシュな感覚を忘れてしまった一抹の寂しさを胸に抱きつつのレビュー。
4.8
【こじらせ女子のグリーン革命】

エリック・ロメール監督・脚本による1987年の作品

〈あらすじ〉
パリで秘書として働くデルフィーヌは友人とバカンス旅行の予定を立てていたが、目前になって友人にキャンセルされて落ち込む。バカンス中もパリにいるのが嫌なデルフィーヌは、友人であるフランソワーズの誘いでシェルブールへ旅立つが、環境になじめず早々にパリへと戻る。そして今度は元恋人が働いている山に出かけるが、一人でいる時間の孤独感に耐えられず再びパリへ戻る。そして3度目の旅先としてピアリッツの海を選ぶ…。

〈所感〉
すごく好きですねぇ!ロメール監督作品はまだこれが2作目だが、本作は16mmカメラによる即興的撮影・演出で、周りの楽しそうな会話と対照的な主人公のこじらせ系女子デルフィーヌのセンシティブな心理を明確に浮き彫りにしていて、とても見応えがあった。なんてことない会話劇なのだが、デルフィーヌのラッキーカラー緑への執着や周りの女性とは一線を画す男性観からは強い女性像が見えたかと思えば、一緒に旅行してくれる彼氏・友達がいないことによる孤独に耐えられない弱い女性像も窺えて興味深かった。実際近くにこんな女がいたらめんどくさいだろうが、遠くからチラ見するのはすごく面白い。タイトルがジュール・ヴェルヌの小説『緑の光線』から取っていたのは知らなかった。ラストのグリーンフラッシュは彼女の努力が成就したかのような、もしくは吹っ切れたような幕引きで映像としてもストーリーとしてもとても美しいものだった。

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