スカパーにて。仲代達矢主演のピカレスクもの。
やはり若い頃の仲代達矢は悪漢がよく似合う。初代・野獣死すべしを思い出すわ。

出版社の労働運動の首謀者でもあり、社長とも通じている二重スパイ。
賃上げ要求をしながら社長に裏情報を流し出世を企む野心家が仲代。

学生運動時代の恋人（淡路恵子）と再開し燃え上がるも、出世のため次の女を狙う。
財閥のお嬢さん（司葉子）を連れ込み宿のような所に誘うのだが、この場所が「お好みキッチンサド」！！！
ドマイナーな今作だが、知ってる人なら「お好みキッチンサド」の映画として通じるでしょう！それくらいこの映画を占めるインパクト。
キッチンのついてる連れ込み宿（ラブホ？）なのか？当時はこういうのが流行ったのか？？？さっぱりわからん？
エプロンして料理をすると思いきや、カーテンを開けるとベッド！じゃあなんでエプロンしてたんだ？
半ば強引に押し倒されてモノにされる司葉子。

また社長夫人にも手を出していたが、用済みになったらババァ呼ばわりして捨てる。酷いわ。

悪の限りを尽くし出世に勤しむが…

色々面白いが、いかんせん「お好みキッチンサド」のインパクトに負けてしまう（笑）誰かこの正体教えてくれ。

ある出版社で経営陣と組合との交渉決裂からストになりそうになるが、「会社の犬」という立ち回りをしながら世の中のし上がろうとする男（仲代達矢）が居た。
1960年の映画であり、闘争シーンが多いのは時代か…。

財界有力者（千田是也）の令嬢＝司葉子が綺麗である。
仲代達矢とのベッドシーンでは司葉子の背中が色っぽい。

堀川弘通監督の社会派ドラマであった。

白坂依志夫先生が最も得意とする題材（一晩で書いてそう）と、こういう役が一番しっくりくる仲代達矢。中井朝一の撮影は泣くほどかっこいいし、堀川監督にかかると端正すぎて、なぜか少し物足りなく感じてしまう。