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渡り鳥いつ帰る
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『渡り鳥いつ帰る』に投稿された感想・評価

過去にとらわれる生き方、前を向く生き方の交差するさま

ストーリーは
赤線地帯・鳩の街にある「藤村」にて生活する女性たち(久慈あさみ・淡路恵子・桂木洋子・高峰秀子)とその女将・おしげ(田中絹代)、おしげの内縁のヒモ亭主・伝吉(森繁久彌)が織りなす群像劇。

まずもって、田中絹代演じるおしげのパワフルさ。赤線商売を割り切ってときにはふてぶてしいほどの強気で切り盛りする強かさ。そして、そこに住む女たちにも背景があり、幼い娘のために身体をおして仕方なしに働く民江(久慈)、客の一人に恋焦がれる種子(桂木)、伝吉の弱さ利用して駆け落ちを持ちかけうまく逃げ出す栄子(淡路)、面白おかしく図々しく生き抜く街子(高峰)、そして一足先に赤線を抜け出した鈴代(岡田茉莉子)と様々な女性たちとその生き様のアンサンブルストーリーが重く濃厚でここだけでもそれなりの重量感。

その中でも、デコさま演じる街子のちゃっかり飯と寝床を確保してるだけのキャラは面白い。これくらい要領よく生きていきたいと思わせるキャラに清涼感がある。

ここに、ヒモ主人・伝吉の生き別れた本妻(水戸光子)と娘に関するストーリーが絡み、映画全体のテーマである、「過去に縛られ、変化をしないで生きようとする人と、前を向いて新しい生活を渇望する人」の交差が浮かびあがってくる作品。それぞれの生き様が濃くしみ出していて、観たあとヘトヘトになりました。豪華女優陣は圧倒的。

今回の森繁は、自らに養育資格ナシなくせに、娘を手放せず、どうしても妻と離縁できないダメ男。すでに妻と娘には、空襲から逃げるときに知り合い、戦後も手を取り合って慎ましく生き抜く家庭的な男・由造と新たな生活を送っているのにも関わらず、どうしても離婚届を出せない、自分に甘いキャラ。
いつもながら甘ったれダメ男を続けて好演していると思う。そして、東京弁でいなせな話し方の役のときは、どことなく寅さんの雰囲気をまとっていて不思議。寅さんキャラを構成するインスピレーションのひとつなのかな?

伝吉のラストは物悲しい。前を向く本妻家族と、叶わぬ現状維持を望む伝吉。
タダでは起きない上方商人モノとは違い、江戸下町モノの持つ、究極にダサくても粋をもとめるカッコつけなラスト。意図せず、結果的には種子と時間差心中。(しかしながら、堀切から葛西って結構流されたものだなぁ〜。とリアルに考えてしまった。)

戦後の復興期、こんなふうに生きた市井の人々は数多存在し、今となっては消えたように見えても、ネットをかえしてアンダーグラウンド的にはまだまだ残っていて、今も変わらない感情を抱く人もいるかも…と思った。

ロケ地としては、地下鉄銀座線の浅草駅の出口が今と同じまま登場していて感動した。あとは駒形どぜうの前の大通り。
そして木造の葛西橋や荒川放水路の旧閘門など、下町川辺り風情が濃厚。
odyss
3.5
【女優たちの競演】

神保町シアターの田中絹代特集で見た一本。久松静児監督作品、1955年。

ここでの田中絹代は娼館の女将である。
夫を演じるのが森繁久弥。かつては別に妻子がいたのだが、東京大空襲の日、彼は田中絹代のところにいて(要するに家庭を顧みない夫だったのだ)、空襲で妻子は死んだものと思い込み、そのまま田中絹代の内縁の夫として暮らしていた。

ところが、実は妻子は生き延びていた。そして妻(水戸光子)は大空襲の夜に親切にしてくれた男と一緒に暮らしていた。男は大空襲で妻子を失っていたからだ。

さらに、娼館に勤める女たちにもそれぞれ悩みがあり……

何人もの娼婦や女性の人生模様を描いた映画。と同時に女優たちの競演映画にもなっている。

私の好みで言うと、一時的に娼館に勤務していたがそこから抜け出して飲み屋街の歌手になっている岡田茉莉子、森繁久弥を誘惑する娼婦を演じる淡路恵子、そして上述の、森繁の元妻を演じる水戸光子が、それぞれに魅力的。娼婦の一人を演じる桂木洋子も丸顔美人で悪くない(最初岡田茉莉子かと思ったが、よく見ると違ってました……笑)。なお高峰秀子も、日ごろのイメージとは違った「ずうずうしい娼婦」の役で登場する。

しっかりものの女将を演じる田中絹代はこのとき40代半ば。ダメ亭主を演じる森繁が40代前半。いかにもありそうな夫婦ではある。
3.1
正直言って永井荷風初の映像化作品やオールスター出演でハードルをあげて鑑賞すると思いの外完成度がが低く少しがっかりするけど、豪華な女優陣によるそれぞれの個性を生かした娼婦演技や昭和30年代の風俗を生々しく再現したセットなどそれなりに見ごたえがあり夜の町に住む人間たちの哀感あるドラマをしみじみと鑑賞することができた。そして何より遊郭の主人を演じる森繁久彌の情けない男の堂にいった演技の素晴らしさ、妻である田中絹代の目を盗んで淡路恵子と浮気をするくだりといい後年の新宿芸能社シリーズを彷彿とさせるけれど森繁演じる男の結末は結構ショック。

豪勢な女優たちの中でも目を引くのが飯ばっかり食べて何か理由をつけてはサボって仕事をしない現代的な娼婦をあっけらかんと演じる高峰秀子、その能天気で飄々とした仕草や喋り方は後年の芹明香みたい(でも計算でそういう演技をやっている分高峰のスキルの高さがうかがえる)。でもちょっとしか出ないのが残念。

そしてちょっとだけ出て来て生々しい風俗の客を濃密に演じてインパクトを与える藤原釜足が凄い、こういう人を本当の名優と言うのだろう。あと思い詰めた加藤晴哉の怖さはちょっとしたホラーレベル。

それにしてもドラマでは描かれなかったが森繁と宗教にハマっている田中絹代がどう知り合って夫婦になったのか興味がある。

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