1923年、大阪。ある日、済州島からの出稼ぎ労働者が住まう朝鮮人集落にやって来た少年・金俊平。彼も他の朝鮮移民と同じく日本で一旗揚げることを夢みて渡ってきたが、やがてその強靱な肉体と並外れた凶暴さでのし上がっていき、周囲に恐れられるようになる。その間、幼い娘を抱えながらけなげに生きていた李英姫と結婚し、2人の間に子どもも産まれ、開業した蒲鉾工場も繁盛する俊平。しかしながら俊平の粗暴な振る舞いは修まることはなく、家族でさえエスカレートする彼の暴挙にただ怯えるばかりだった……。
男はにこやかに犯罪を重ねた! 数々の映画賞に輝く日本映画史上屈指の傑作!――― 稀代の殺人鬼、榎津巌の犯行の軌跡と人間像を描いた佐木隆三の直木賞受賞作を、鬼才・今村昌平監督が挑んだ意欲作。…
>>続きを読む昭和21年。終戦直後の焼け野原と化した銀座。池谷三郎、樋口勝、岩下敬之、宇佐美義一の4人は、とある酒場のいさかいを機に知り合う。意気投合した4人は徐々に配下を増やして銀座を制圧。マスコミか…
>>続きを読む金も仕事もなく、不細工で怠け者の男・狸穴勇介(大森南朋)。生きる事に飽きて しまった彼の足が最後に向かったのは生まれ故郷だった。誰もが怪訝な表情を見 せるなか、ただ一人だけ笑顔で接してくれ…
>>続きを読む女衒を生業とする富田岩伍は、旅の途中で拾った少女・菊を連れて帰る。やがて菊が美しい娘となり、2人の息子もそれぞれ成長していたが、岩伍の妻・喜和の心痛は竜太郎の病弱と健太郎の放蕩だった。さら…
>>続きを読む桂一雄には、先妻の子をはじめ、日本脳炎で言葉と手足が麻痺したままの次郎を含め5人の子供と妻ヨリ子との家庭があった。妻は次郎のことで、怪しい宗教にすがるようになっていた。昭和31年夏、一雄は…
>>続きを読む敗戦から一年、復興の気配を見せ始めていた東京・新宿には、駅を中心にしてテキヤ系の四つの組織が縄張りを分け合っていた。石川力夫の所属する河田組は組長の河田修造が若い頃から経営の才に長けていた…
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