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流転の王妃
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『流転の王妃』に投稿された感想・評価

満洲国皇帝・愛新覚羅溥儀の弟、溥傑と国際結婚をした愛新覚羅浩の自伝の映画化。あらゆる政治的思惑の中結婚するも、一女をもうけ仲睦まじく暮らしていたが戦争が勃発し家族の生活は追い詰められていく…というお話。


田中絹代の監督作品は初でした。
史実には明るくないですが、結構ストロングスタイルな伝記映画の印象で、豪華絢爛な衣装や京マチ子の圧倒的な演技、そして何より戦争に翻弄された人々の道行に涙が…😭

まあただ端折るところとじっくり描く部分の割合というか、もっと深く知りたいなあという若干の消化不良は否めない。
いろいろと驚くところの多い作品であった。

これは史実に基づいた物語なのだが、この原作を選んだこと、そしてこういうプロットにしたことなどから、自ずと監督した田中絹代の気概というものを感じずにはおられない。

一人娘の(実際には娘は二人いたということだが)死因については語らず、とにかく主人公・竜子が「すべて、母である私のせいなのだ…」と自分を責めるシーンからもそれは窺える。

だって、実際にはあの娘は悲惨な事件で亡くなっているわけで、その部分を膨らますことなく、当時の政治や国交関係の犠牲になった夫婦の話しを核に進めているのだから。

そんな悲惨な人生を辿った流浪の王妃と満州国皇帝の弟との苦悩とは裏腹に、本作はあまりに美しいシーンに満ちている。

まだ幼い頃の娘がバイオリンを弾くシーンで、それを眺める満州国皇帝の生気の無い眼にちょっと笑ってしまった。

何度も何度も運命に押しつぶされそうになっても逞しく歩みを続ける竜子。京マチ子はこういった役を演じるととても凛々しく格好良い。

そして役者としてだけではない、監督業でもこれほど荘厳な作品を創ってしまうなんて、いやはや田中絹代という人の才能に改めて感服した次第。
G
4.3
中国語を話すマチ子姐さん、流石です

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