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流転の王妃
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『流転の王妃』に投稿された感想・評価

教授
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女優としての田中絹代はとても好きなのだが、監督としてとなると、特に本作は「?」となる。

物語は貴族階級のお嬢様であるところの竜子(京マチ子)が、満州国皇帝の実弟である溥哲(船越英二)との「政略結婚」から、戦禍に巻き込まれ、日本軍の敗戦、満州国の解体によって中国での流転生活を強いられるという波乱の半生を描いている。

題材としては絶対に面白くなるはずなのだが、映画というのは作るのが本当に難しいのだとつくづく思わされる。
一言で言って、とてもつまらない。

特に終盤までの婚礼から、敗戦までのドラマが、それなりの予算規模で製作されながらも画面作りが平板なので、スペクタクルが生まれていない。
それなりに凝った衣装やセットは見られるのだが、照明とカメラワークのセンスが絶望的で、カメラが狙いを定めた印象的なショットがない。
定点として出来事をただ映し出しているだけ、に見えてしまうほど画面が貧しい。
それは本作のような作品であれば尚のこと、それなりの予算とそれに見合う豪華な画面設計は必要である。

同じように、基本が「会話劇」になり多くの情報をセリフに頼って説明している上、会話は正面からのバストショットの切り返しが多用され、テンポがギクシャクしていて段取り臭い。
出来事の質感や情感を間であったり、シーンで実感させてくれないのだが、実際かなり絶望的な出来。

エピソードの組み立て、ストーリーラインの構成も同様にギクシャクしていて、当時としては誰もが知るような「歴史的」な出来事なのは加味しても、あまりにドラマが端折られ過ぎていて、史実を知っていても、掘り下げて欲しいところがバッサリ切られてしまう。

そこはクライマックス近くの一番盛り上がるであろう流浪の日々の描写であったり、その最中で巻き込まれた「通化事件」の経緯もあまり説明がないので状況の飲み込みが難しい。
それは皇后である婉容(金田一敦子)との死別もそうで、婉容のエピソードがほとんどないので、彼女への看護への納得感が薄い。
特に顕著なのが、一番、龍子にとっては衝撃的な出来事であるはずの娘、英生(高野通子)の心中についてはほぼワンショットのみのナレーションで処理される。
個人的にはこの高野通子の闊達で明朗な笑顔のフレッシュさが大変魅力的だったので、この扱いには驚いた。

史実自体があまりにも興味深く、映画的にもいくらでも素材がある題材だけに、本当にこの出来は残念でしかない。
満洲国皇帝・愛新覚羅溥儀の弟、溥傑と国際結婚をした愛新覚羅浩の自伝の映画化。あらゆる政治的思惑の中結婚するも、一女をもうけ仲睦まじく暮らしていたが戦争が勃発し家族の生活は追い詰められていく…というお話。


田中絹代の監督作品は初でした。
史実には明るくないですが、結構ストロングスタイルな伝記映画の印象で、豪華絢爛な衣装や京マチ子の圧倒的な演技、そして何より戦争に翻弄された人々の道行に涙が…😭

まあただ端折るところとじっくり描く部分の割合というか、もっと深く知りたいなあという若干の消化不良は否めない。
G
4.3
中国語を話すマチ子姐さん、流石です

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