熟れた果実の作品情報・感想・評価

「熟れた果実」に投稿された感想・評価

奇妙で奇抜なノリと狂騒の少し黒く塗って少しだけ青く翳った性春コメディ。独特なリズムとオフビートな語り口が絶妙。
ビッチなリッチがミッチミチなボディで語り尽くすモノローグが最高で、通わない心の隙間と似通わない言葉の間隔を埋め尽くすかのように繰り返す躁状態で饒舌なメタ映画的ナレーションが開花してる。
ゲイをおちょくったり、オールドミスをディスったり、性モラルも放り投げ、最下層で逃げ回る苦虫を噛み潰したような人生の悲惨さが描かれてるのだけれど、スウィング・ジャズ的劇伴も含め意外と悲痛さはなく軽妙。
ウルサい語りや小賢しい演出をママの小言のように嫌う向きもあるだろうけれど、どんな酷い退屈がそこにあったって所詮は「あの夏の日よ、さようなら」で締めれば映画は終わるものだ。たぶん、若かったせいで片付けられる青春や想い出なんかもそうよね。
「このシーンは物語の鍵。銃に注目しといてね。何かを暗示するのはディケンズの手法よ。」と言い退けてしまうナメた態度を気にならない人なら、きっと楽しむことができると思います。
邦題が酷すぎますが原題が提示する“セックスとは正反対のこと”とは、つまるところ愛情なのだけれど、されを分かった上で、受け入れるのか従えるのかっていうのは別問題。
哀れみ宅配便。
これまたクリスティーナ・リッチがなかなかのデブだった頃の作品。
なんか家出するやつのはず。

「熟れた果実」ってキヨスクで売ってる官能小説みたいだけども、タイトルのイメージほどエロくなくて、軽いノリだった。はず。