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高瀬舟
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『高瀬舟』に投稿された感想・評価

(原作は森鷗外の有名な作品ですが、読んだことはないのでその前提で)

なんとも不思議な感じの時代劇映画だと思った。

派手な殺陣があるわけでもなく、登場人物もほぼ四人と極端に少ない。
舞台は川を下る船のなかで、描かれるのはその船上での庄兵衛と喜助の会話だけ。
回想シーンを除けば、ゆっくりと進んでいく船と話をする二人の姿が延々と続く。
なのに、ちゃんと時代劇になっている。

職人たちのあまりに苦しい生活、生きていくことの過酷さ、尊厳死の問題、武士と町民の身分差、裁判の意義。
と、考えてみれば内容はかなり重い。
しかも、現実にはもう決定した事実しかなく、それらはあくまでも観客への「問い」の意味しか持たない。
すべてに納得している喜助と、不思議には思いつつもどうしようという気もない庄兵衛。
どこか他人事のような船頭。
会話劇と回想シーンは物語を変化させないし、解決もしない。
悩まされるのはただただ観客だけなのだ。

面白いなあ、と思ったのは、細かな描写で江戸時代の様子がちゃんと描かれていくところだ。
川べりを歩く町人たちの様子や、途中で寄る甘酒屋の屋台、回想シーンに登場する長屋の人間関係。
どれもに「時代劇」らしい「時代劇」要素がある。
そのほかにも、庄兵衛と喜助のやり取りから、武士と町民の感覚の違いがさりげなく浮き彫りにされたりもする。
高瀬舟の仕組みだけはきちんと説明されるが、それ以外はみんな描写や展開から読み取れるようになっている。
ここら辺の時代劇感覚は、観ていてとても楽しい。

ものすごく地味なのに、ちゃんと時代劇の雰囲気があって、しかもテーマはとことん重い。
わずか45分で観られる、とても奇妙な時代劇映画だ
足るを知る喜助知らぬ庄兵衛の巻

森鴎外原作
人間の欲望と安楽死のお話
短いながら淡々と渡し船の如く流れていく割になかなか重いお話でありまして、内容からは深みというより奥行きが感じられるような、いろいろ考えさせられるような、っていう
今も昔も結局犯罪に変わりはないのかもしれませんが、その実一括に括っても良いのかという疑問も捨てきれないわけで悩ましい問題です
Benito

Benitoの感想・評価

3.0
【 工藤栄一と明治の現代小説 】

集団抗争劇が得意な監督 工藤栄一と高瀬舟とは、、珍しい組み合わせ。

森鴎外の小説も短いが、映画も45分ということから学校教材の教育映画だったと聞いたことがある。ナレーションは' 日本昔ばなし 'の市原悦子だし。 

工藤栄一はこの映画のあと、長渕剛の「ウォータームーン」(1989)や陣内孝則の「赤と黒の熱情」(1992)などを撮っているが既に晩年の頃だ。なぜ、この「高瀬舟」を手掛けたのか気になるところ。

そして、普段はやかましい名脇役の前田吟は珍しく抑え目で静かな演技で通していたのが印象的。

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