過去を乗り越えるため、そして大事な人に想いを伝えるための戦い。師弟話と家族話という二つの軸が最後に集束する展開に熱いものがこみ上げ、一つ一つのエピソードの積み重ねが不器用な男達のドラマにリアリティを与える。観る者に勇気を与える素晴らしい出来！
結構人情話で少女の存在も可愛らしくて、でもそれらがいやらしくない。かつ格闘技が意外とガッツリ絡んでるんだけどアクションの魅せ方が上手くて、アングルやカットの繋ぎがとても見やすいから没入度も高い。これだけ手に汗握って思わず体が動いちゃうのも久し振り。
初ダンテ・ラム作品だったけど熱いし泣けるしエキサイトするしで最高だった。『百円の恋』では戦う女に心震えたけど、今度は戦う男に魂が揺さぶられる。そして仕上がりまくった筋肉の美しさ。マウントの取り合いという形でブロマンス要素も炸裂だぞ。ちょっと疲れちゃったな…と人生諦め気味の中年にも響きます。
