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渚のふたり
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目次

渚のふたりの作品紹介

渚のふたりのあらすじ

韓国のソウル郊外に住む一組の夫婦。夫・ヨンチャンは、詩を作ることが好きな笑顔が優 しい青年だ。しかし、幼い頃に視力と聴力を失い、触覚でしか外の世界とつながることが できない。 ! そんなヨンチャンと運命の出会いを果たしたのが年上の妻・スンホ。彼女もまた脊椎障害 で少し小柄だが、点話(指先を使う信号会話)を使い、ヨンチャンの光となって世界を照 らしている。 ! 本作はそんな夫婦の3年間を追ったドキュメンタリー。目も耳も見えないという孤独の中、 ただ触れ合うことで心を通わせる夫婦の愛を描き、アムステルダム国際ドキュメンタリー 映画祭でアジア映画としては史上初めてとなる最優秀賞を受賞しました。まさに究極のラ ブストーリー。

渚のふたりの監督

イ・スンジュン

原題
달팽이의 별/Planet of Snail
製作年
2011年
製作国
韓国
上映時間
87分

『渚のふたり』に投稿された感想・評価

4.0
幼い頃に視力と聴覚を失い盲聾者となった夫ヨンチャンと、彼の目や耳となって生活を支える脊椎障害の妻スンホのふたりに2年間密着したドキュメンタリー。

6本の指を6つの点に見立てた「指点字」でのコミュニケーションを描いた映画は初めて観た。
互いの身体に触れ合うことで心が通い合うという事は仲を深めるのに有効な手段だが、この二人にとってはどちらかが触れていなければ生きて行く事が困難となり死活問題に関わってくるわけだ。

いつもぴったりとくっつきながら食事をしたり、散歩をしたりと長年共に過ごしながらも付き合いたての初々しい恋人同士のようなやりとりをする二人は韓国で「最も羨ましいカップル」と呼ばれているそうな。
二人の障害を踏まえた上での「羨ましい」という言葉なのか、それが適切なものなのかどうかは分からないが、支え合うべくして出会った二人は奇跡のカップルと言える。

ヨンチャンは大学に通いながら夢を追っているが、スンホはといえば特に何をしたいわけでもなく夫の面倒を見る事だけを目標にしている。
「スンホがヨンチャンよりも長く生きれば良いだけの話だろう?」と冷たく言われた時のスンホの暗い目を捉えたショットからは、「ヨンチャンが亡くなってしまえば私の人生も終わりを迎えてしまうだろう」というような想いがうかがえたりもするが、彼女自身の口からは夫を支える以外の選択肢が語られないのが不憫に感じられた。

特に印象に残ったシーンは、ヨンチャンが公園の木を抱きかかえる場面。
その表面に触れた瞬間に周囲の音が消えて、幹に流れるドクドクという命の脈動を感じるというのは、彼自身の目線かは見たものではなくて映画的な演出だがそれが非常に効果的だった。
彼は目や耳が聞こえないゆえに、大切な人の心臓の鼓動がより近くで響き、その音さえも愛おしく感じているのではないだろうかと、そんな事を考えてしまう温かい場面で涙しそうになった。

ヨンチャンの書く詩には、見れるはずの無い夢を空想する自分や、障害を持つ自分を宇宙人と揶揄するものが出てくるが、諦めとも悲観ともとれる投げやりな想いを強気な文体で誤魔化しているように見えた。
そこから滲み出る悔しさと葛藤にまた涙しそうになった。
指を介して会話

ソウル郊外に住む一組の夫婦に焦点を当ててたドキュメンタリー作品。
ドキュメンタリー作品だけど、ピュアなラブストーリーでもあった。

夫の方は目が見えず、耳も聴こえない。
妻の方は脊椎障害で背が低い。
そんな二人の日々の生活が描かれる作品。

二人がコミュニケーションをとる方法は、妻が夫の手をトントンと叩いて言葉を伝えるというもの。
この方法は、フィルマのあらすじには”点話”を書いてあったけど、このワードはネットであんまりヒットせず。
”指点字”と検索するとけっこう出てきました。

その指点字を使って会話をするシーンが何度も出てきて、最初はあまり見かけない光景に驚くけど次第に微笑ましくなってくる。

特に印象に残ったのが部屋の蛍光灯を交換するシーン。
妻の方は届かないが、夫の方はベッドの上に立てば届く。
でも、どうやればいいのか見えないので指先の感触と妻の指示だけが頼り。その妻の指示も聞こえる訳ではないので、作業を中断して指点字を介しての会話。
蛍光灯を換えるだけのシーンでこんなにも手に汗握るとは思わなかったし、何とも言い難い気持ちになった。
でもやっぱりどこか微笑ましくもある。

ジャンル的に面白いという感じではなかったけど、観ていて少なからずとも前向きな気持ちになれる作品だった。
jam
-
トントン トントン

ヨンチャンの指の上をスンホが軽やかにたたく
歌うように声かけながら

何をやっているのだろう…
そうか、普通の手話だと"見えない"んだ…

盲聾者の夫、ヨンチャンと
脊髄障害を抱える妻、スンホ
二人はいつでも一緒
互いがいない生活は考えられない…


"一人でできるように"と白杖を使い、
外出の訓練をするヨンチャン
無事帰ってきた彼に
心に穴が空いたみたいだった、
と言うスンホ

二人で祈って同じ日に天国に行こう


支え合い、共に生きる二人を
優しい眼差しで見つめたドキュメンタリー

盲聾者であることも、
詩を書くことが好きなヨンチャンにかかれば


もっとも尊いものをみるために
一時目を閉じている
もっとも正しいものを聞くために
一時耳を塞いでいる

重要なのはものごとの真実をみること



[座・高円寺]のドキュメンタリーフェスティバルにて

本編前後にイ・スンジュン監督のインタビュー映像が流されて

人とコミュニケーションを取るうえで
「共感」することが重要である

努力すれば「理解」することは出来る
その際「対象」としてはみないこと
対象…例えば、憐む対象、保護する対象など
彼らは、何かひとつかふたつ、ある部分が私より出来ないけれども他は同じ人間だから

「共感」は難しいけれど、その姿勢が大切…
といったコメントが心に残り

私たちが普段、生活していくうえでも
その心持ちが大切なんだよな…


ラストシーン
自分は宇宙人だと言うヨンチャンが
思いのまま、水の中を泳ぐ姿

彼の世界を知ることは難しいけれど
その暗闇、静けさを
スンホのぬくもりが包んでいること
それが伝わり、ほんのりとしあわせな気分

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