
1945 年春。北方四島のひとつ、色丹島。ここに、父の辰夫、漁師である祖父の源三とともに暮らす 10歳の兄・純平と 7歳の弟・寛太がいた。2 人の名は、 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のジョバンニとカンパネルラから名付けられた。亡き母が大好きだった物語で、父はいつも二 人に朗読させていた。しかし、そんな穏やかな日々は終戦によって大きな変化を迎える。砲声を鳴り響かせながらあらわれたソ連の戦艦。島民の財産は容赦なく奪い取られ、 重要な産業である漁も禁止に。そんな中、純平と寛太はひょんなことかたターニャという美しい少女と知り合い、親交を深めていく。ある日、いつものように遊んでいた 3 人は、山の奥に隠された日本軍の膨大な物資を、 辰夫が密かに運び出している場面を目撃してしまう。それがきっかけとなりシベリアの収容所へと送られてしまった父。残された一家にも日本本土への強制帰還命令が下り、純平と寛太は本土への中継地である樺太へと運ばれてしまう。辛く苦しい樺太での生活に純平も寛太も弱りきり、もはや限界を迎えるのは時間の問題。そこに辰夫の居場所が判明する。「お父さんのところへ行く。ぜったい行く」切実な想いに突き動かされた兄弟 2 人の行く末は果たして―。
2018年、駆け出しTVディレクターの桜子(阿部純子)は、ロシア兵墓 地の取材を皮切りにロシアに行くことが決定していたが、興味を持てずにいた。しかし祖母(山本陽子)から自身のルーツがロシア…
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>>続きを読む©JAME