生きろ 島田叡 戦中最後の沖縄県知事の作品情報・感想・評価

生きろ 島田叡 戦中最後の沖縄県知事2021年製作の映画)

上映日:2021年03月20日

製作国:

上映時間:118分

3.8

あらすじ

「生きろ 島田叡 戦中最後の沖縄県知事」に投稿された感想・評価

さかい

さかいの感想・評価

3.5
沖縄戦を前に赴任させられた知事・島田叡のドキュメント
(叡は「あきら」で変換しても探しにくいので「そうえい(曹叡)」で入力するとスムーズ)
当時の人の証言がメインで、島田氏自身の残した記録はとぼしく、その最期も謎。
島田叡とは一体何者だったのか?という謎を追うミステリーのようにも見える

一番の被害者は沖縄現地の人たちだけど
沖縄に配備された軍隊も、この時期に沖縄へなんて、あいつらも島田氏と同じで貧乏くじで送られてきた人らでもあるよな…とも少し思った
だって、自分が生き永らえるために一般人を犠牲にする軍隊なんて最低のクズだともと思うけど
もし自分が同じ状況なら…洞窟に潜んでて見つかったら殺される、そこで民間人の赤ちゃんが大声で泣いてたとしたら…
…………。
…この世の地獄。

牛島が招いた非を認めながら、糾弾の目的でも擁護の目的でもなく、祖父の真意はなんだったのかと痕跡を追う孫の人も印象的だった
ひとみ

ひとみの感想・評価

4.1
戦争ドキュメンタリー映画を久々に見る。あまり期待していなかったのがよかったのかもしれない。見終えたときにイメージされたものは、まっ暗闇の中の小さな一粒の光。本当は、どんなに家族とともに生きることを望んでいたとしても、暗闇の中を自ら進む人間の意思、その島田さんの姿。その姿に感動せずにはいられない。どうしてそんなことをするのか、馬鹿みたいみえるかもしれない。でも、馬鹿みたいに自分の道徳に逆らえないことがある。それを、後から人は英雄のように持ち上げたりなんかするけれども、本人はそのときその場では、そんな自分でいることに傷つき、悔いて、惨めな感情しか抱いていなかっただろう。
こなべ

こなべの感想・評価

4.1
第二次世界大戦中、米軍の沖縄上陸が近い中、沖縄県知事として赴任した島田叡氏を題材としたドキュメンタリー映画。
行政側と軍との関係を修復しつつ、戦火に巻き込まれる沖縄県民の命を守ろうと奮闘する姿を紐解いていく、沖縄戦を島田氏の目線で追った作品。

当時の沖縄の人は、内地の人からは蔑視される風潮が強く、方言の禁止や文化を否定される政策が行われるなど、国からの締め付けが強かったこととか、知ってたけど忘れてたので、"あー、そういえばそうだったなー。"と思い出しつつ、島田氏はそのあたりについては寛容だったことなどが映画では触れられていて、そういった面も知れた。
また、軍国主義下で、捕虜になることを恥じ、玉砕が叫ばれる中、知事を支えた周囲の人や県民には"生きろ"とメッセージを伝えていたことが、多角的に物事を見ていて人間性ある人物だったことが窺える。

最後は戦果を逃れて逃避行を続ける沖縄県民の命よりも戦闘継続を第一にし、県民をもないがしろにしていく軍と反目していき、県民の命を優先したい島田の姿勢を"役人の島田を人間の島田が呑み込んだ。"(だったかな?)と表現していたのが印象的。
現在に置き換えてもリーダーとしてどうあるべきかを考えさせられる要素もたくさん。

作中の史実としては知ってたことが多いけれど、県知事の目線で沖縄戦を追うことはなかったので、新たな視点を知ることができてよかったです。

ただ、敢えてひとつ言わせてもらうと、
作中では沖縄を守る日本陸軍第32軍司令官が牛島満中将と島田知事が対立していき、牛島中将が沖縄県民をないがしろにした悪者のように大雑把に区別されているところが残念なところ。
牛島中将率いる第32軍が首里を捨てて摩文仁に南下したことで、県民の犠牲者を増やしたことは事実であるものの、牛島自身も持久作戦を大本営に批判されたことや、軍の中でも強硬派の参謀長・長勇と持久戦を唱える作戦参謀・八原博通などと作戦を巡り板挟みになったりしていた部分は盛り込んでほしかったなと。
県知事目線でのストーリーなのと、構成をわかりやすく整理するために敢えてそうしたのかもしれないけれど。
まあ、牛島氏については沖縄の学生による鉄血勤皇隊を生み出したり、最後の命令に長勇が"生きて虜囚の辱めを受けず"を書き足したものを裁可して犠牲者を増やすきっかけになった面もあるので評価はなかなか厳しいですけどね。
(牛島氏の人間性については、上映後の佐古監督のリモート舞台挨拶で補足アリ。)

尚、本作の主人公、島田叡氏は最終的には消息不明となっており、現在も遺体・遺骨は見つかっていない。

しかし、島田叡氏についてはそんなに資料も記録も無いだろうと思っていたし、実際にそうだったみたいだけど、関係者の証言もたくさん拾っていて、"よく集めたなー!"と制作した佐古監督の努力に感心しました。それだけで拍手です。
すー

すーの感想・評価

3.0
オンライン試写にて。

本土に逃げた沖縄県知事に代わり、県知事をつとめた島田叡。生きて帰れないという覚悟もあったのだろう…アメリカ兵よりも日本兵の方が怖い。当時を知る人が減ってきているからこそ、語り継がなければいけないという気概をドキュメンタリーから感じた。
まなむ

まなむの感想・評価

4.5
戦争を題材とした映画は、作ってくれるだけで、上映してくれるだけで感謝しかない。

生き続けたくても、それを選べなかった、それを選ぶことが許されなかった人たちの想いを、自分の緩い生き様に少しでも刻むことができる貴重な体験になるから。

二度と同じ過ちを繰り返さぬことこそ、多くの犠牲者の供養になることと信じて…。
さち

さちの感想・評価

3.5
70年も前のことでも鮮明に覚えているほどの光景、残酷、悲惨。
それ踏まえて今自分は何を思い
この人たちのために何ができるだろう。
ジャケ写の、丸い眼鏡の優しそうな方が、
太平洋戦争、終戦前の沖縄県知事だった島田叡さん

辛い映画であったけれど、観られてよかった

戦争の局面の悪化に伴い、知事や県の官吏が出張等にかこつけて逃げてしまい、当時大阪の内務部長だった島田さんに沖縄県知事としての辞令が降りて、
妻子に反対されながら、単身で赴任する
悲惨ななんて言葉では言い尽くせない戦争の実態、、、
生き残った方の貴重な証言が随所に散りばめられ、淡々とナレーションで進むドキュメンタリー

軍は住民を守らない、、、
隠れていた豪から非戦闘員を追い出し、泣いていた幼い女の子を銃で撃ち殺し、
住民が多く避難した南部へ拠点を移動させ、
民間人を多く巻き込んで、軍への労働力の供出を求め、

知事は、抗議して住民を守ろうと交渉するも、
果たせず、、、

「生きろ」は、島田さんが周りに発したメッセージ!
証言した方達の話から、軍国主義のあの時代に、民主主義的な考え方を持った文民政治家として、尊敬に値する思いやり深い姿が浮かび上がってきて、観ていた映画館ではすすり泣きの音も聞こえてきた😢


沖縄を捨て石として使った大本営が、
降伏してからも沖縄での戦闘は続く、、、
島田知事が妻子の待つ兵庫に帰る事は無かった
テーマ的には興味深かったのですが、
映画館で観るかなどうするかなと迷っていた
背中を押したのは、監督がTBS(元?)のアナウンサー佐古忠彦さんだったからです。

知らない歴史を知ることができました。
本当に、戦争って愚かしいものだなと思いました。

沖縄県民に格別なご高配を。
大田中将が今際の際で遺した思いは、
今どこに。
戦後70年以上経って歴史を俯瞰的に見ることができる今は、いわば後出しじゃんけん的にどう行動するべきであったか僕でも判断することができる。しかし当時を生きながら民主主義的な考えを持って実際に最前線で行動するというのは本当に優れた人間性を持った人でないとできないんじゃないかと思う。当時言葉をかけてもらった人が戦後数年経ってやっとその意図を理解したというぐらいだし。やっぱり自分がその時代に生きてたらそんなことできたかなと考える。
結局たくさんの犠牲を生んでしまえ未来を変えることはできなかったけど、島田さんの「生きろ死ぬな」という言葉が生き残った人たちの中に残り、今僕たちが生きる日本があるのだと思う。
戦争はひどく愚かな事であると改めて。
Mょん

Mょんの感想・評価

3.7
観てよかった。
島田叡さんのこと知らなかったけど、こんな人がいてくれたんだな、と思うと希望がわいてきた。

「当時はわからなかったけど今となっては〜」というシーンが印象に残っている。結果がわかってる私からしたら、もう勝てるはずもないし捕虜となっても生きている方がいいに決まってる、と思えるんだけど。あの頃を生きていた人には捕虜になるのは屈辱だというのが一般的な認識で、本気で敵国と対等に戦えてると信じていたというのがよく伝わった。

時代先取りの思想を持っていて、報われないことばかりだっただろうけど、沖縄のために頑張ってくれてありがとうございました。こんな立派な人を見せつけられると無駄に生きてる自分が恥ずかしくなる。

あとやっぱり責任をとって死ぬなんて文化は良くないな。立ち直った沖縄を見てほしいな、とも思うし生きて兵庫の家族に会えたらよかったのにな、と思った。
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