ソローキンの見た桜の作品情報・感想・評価

上映館(12館)

「ソローキンの見た桜」に投稿された感想・評価

QI

QIの感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

朝ドラでちょっと気になっていた阿部純子を目的に久しぶりの邦画観賞でした。
一言でこの映画を表現すれば、戦争に翻弄された男女の純愛映画という非常にシンプルなものです。
恋愛映画では二人の間に立ちはだかる様々な障害を乗りこえていくという筋立てがそのドラマ性を高めることになります。
この映画も基本そのテンプレートを使いながら、更にそこにNHKの『ファミリーヒストリー』的な要素が加えられ、時間を越えて2つの物語が平行して進んでいくという、これもまたよくあるパターンの中で、ベタベタな純愛ドラマが(それもかなり都合よく)繰り広げられていきます。
おそらくこの時点で、この映画の評価を低くする観客は多いかもしれません。
にもかかわらず、自分はこの映画に十分感情移入ができ感動することができました。
それを可能にしたのは、阿部純子の存在だと思います。
彼女の透明感のある演技とスクリーン映えのする女優顔はテレビよりも映画のスクリーンでその魅力を発揮すると思いました。
将来の活躍(できれば映画で)を大いに期待します。
Kyaorin

Kyaorinの感想・評価

3.6
日露戦争時の史実に着想を得た歴史ロマンスで、時代に翻弄された主役ふたりが~美~なのでうっとりできます。阿部純子は明治と現代に生きる女性二役を繊細に演じきり輝きを放つ良い女優さん。

当時の松山にロシア人俘虜収容所があったこと、俘虜には人道的扱いで相当に手厚い対応をしたことなど何も知らなくて勉強になりました。

ストーリーがトントン拍子に都合良く進んだり、他のレビュアーさんも指摘されているように音の編集が粗雑だったりするのはやや残念な印象ですが、テーマとして描こうとした人の優しさの機微や俳優陣の演技には情熱が感じられました。

備忘録:コンニャク。正露丸。
勝山中学校卒業生の息子と一緒にみにいきました。思わず涙ぐむ場面も。いい映画でした。
 露日戦争時の日本を舞台にしたヒューマンドラマである。20世紀を迎えて間もない頃が舞台だが、世界の政治家たちのやっていることは、19世紀から続いている覇権争いだ。武器も兵器も船舶も日進月歩だから、戦争による被害は等比級数的に増大し続けている。
 明治維新の政治家たちが今の政治家よりも優れていたみたいな誤解があるが、そんなに変わりはしない。むしろ維新の人間たちは粗野で暴力的で、自分の意見を通すために簡単に人を殺していたイメージがある。そこにはヒューマニズムは存在せず、意見の異なるナショナリスト同士が争っていただけだ。暴走族同士の争いと大差がない低レベルの出来事が明治維新なのだ。
 そんな政治家のレベルとは裏腹に、西洋文化と交流した民間の人々の知識レベルは格段に向上した。しかしいつの時代も、民間の知識や技術の向上は常に政治家によって悪用される。但し軍需産業だけは、悪用されることを前提にしている訳だから、そもそも悪用という言葉は当たらない。ちなみに軍需産業というとアメリカの専売特許みたいに思っている人がいるかもしれないが、日本にも軍需産業の企業はたくさん存在する。三菱重工や東芝は有名だが、トヨタや日産も利益の一部は軍需によって得ている。全部で数百企業に及び、日本の防衛費という名目で間接的に国民の税金を搾取している。
 維新後の政治家たちが何をしたかというと、尊皇攘夷、富国強兵である。その成果を確かめるように日清戦争を起こし、日露戦争を仕掛けた。本作品はそんな維新の残党のクズ連中が牛耳る日本では、人々が精神的にも国家主義に蹂躙されていたことを伝えている。ロシア人捕虜に向かって殺してやると叫ぶ子供は、心の底からロシア人を憎んでいるわけではない。時代のパラダイムがロシア人憎しという感情を強制しているだけである。

 そんな中でパラダイムに縛られずに自由な精神を持つことがどれほど大変だったかは想像に難くない。阿部純子演じる主人公武田ゆいは、稀に見る自由闊達な精神の持ち主で、国家主義のパラダイムの中にあってヒューマニズムを貫いた立派な女性である。ソローキンでなくても好きにならずにいられない。
 ソローキンもまた、絶対王政から政治を民衆の手に取り戻す社会主義革命の活動家であり、ゆいのヒューマニズムに共鳴したのは自然の成り行きである。脚本はとても優れていて、無理なく納得できる。
 阿部純子は役所広司主演の映画「孤狼の血」で松坂桃李のカウンターパートを上手に演じていたのが印象的だったが、本作品では一段階進んでいる。封建主義と国家主義の環境下で、ヒューマニズムと恋愛感情に揺れる乙女心をわかりやすく、そして美しく演じて見せた。名演と言っていい。
 脇役陣はいずれも上手に作品を盛り上げていて、特にイッセー尾形の役どころの所長がいい味を出していた。もしかしたら日本の役人も捨てたものではないかもしれないと思わせる、人間味に溢れる演技は流石である。
 ラスト近くからのチェロの儚い音色が桜の美しい映像と相俟って、悲恋の物語の最後に余韻を残す。ヒロインの思いが怒濤のように押し寄せてくるようで、涙を禁じ得なかった。心が洗われるような佳作である。
日露の男女それぞれの日記から、読み解いてわかった昔の話。
いろいろ都合良すぎる展開はある。
特に、憎んでいたところから、お互いに好きになる過程がかなりすっ飛ばし気味で、なんで突然?と思いもし。

しかしながら、恋が物語の軸ではなく、戦争がもたらす別れの悲しさや、先祖たちがいて今があるといった家族の歴史への想いが中心なので、これでいいのかな、と。

現代風の顔立ちな美女とイケメンに、この時代にこんなタイプいないよ!と、いう点の方が気にかかってしまった。
そんな中で、イッセー尾形の顔の説得力が素晴らしい。
人の心は国境を越える。真っ直ぐで美しく、優しさに心が温まるお話でした。

音が気になるのと、冒頭からストーリーを持っていくまでの流れに無理矢理感はあるけど、、

でも、主役のお二人をはじめ、皆様の真っ直ぐな眼差しに、ウルッとしたなぁ。
#ソローキンの見た桜 を鑑賞。正直、素晴らしかった。#阿部順子 本当に素晴らし過ぎる。彼女じゃなけゃこの映画は存在しない。とにかく映像がキレイ。過去と現在の色の違いがたまらない。時代が変わる時のテンポの良さでグイグイと作品の中に吸い込まれた。とにかく名作。単館上映もったいない。斎藤工いいよ。また阿部順子に恋をした。本当にいい映画でした。
Fuzuki

Fuzukiの感想・評価

3.8
日露戦争を背景に国籍や立場の違う二人が繰り広げる純愛を描いた物語。
敵国同士の人間たちが、ひとりの人として、心を通わせる姿が美しく、儚く、映し出されていました。
yagi

yagiの感想・評価

3.5
ちょっと全部都合良すぎやしないか?と思いますが、嫌な人が1人も出てこないのは個人的に好きです。
主役2人が共に美しいので、素敵な恋だなあ。と画面を見ながらうっとりしてたら2時間終わる感じです。
すごく良かった。古典的なストーリーだけど、それだけに主人公たちの愛が直球で届いてきた。愛媛の町おこし映画なのかなと思ってたけど良い意味で裏切られた。
↓ネタバレありの感想はブログで
http://azu-mir.hatenablog.com/entry/2019/04/19/131243
>|